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【感想】『The Intelligent Sales』

こんなにも丁寧に分かりやすくまとまっている本があるのにまだ生成AIを使わないというのにはもったいなさすぎる。

セレブリックスの今井氏が書いた『The Intelligent Sales』を読み終えた時そう感じました。彼が考えるAIを活用した最速最良の営業プロセスが非常によくまとまっており、現在AIの活用が必須と言われる中で、企業がなかなか導入できていない現状に触れながら突破口へ導いてくれます。私自身もそのような実感を持っており、実際に現場でAIが活用されている環境が提供されていても、利用率は低いのが現実です。利用率をいかに底上げし、今井氏の言うIntelligent Salesを実現するかが、今後の生成AIの活用そして営業活動において非常に重要だと感じています。


この本を読んで今すぐ生成AIを使ってみよう

どんなテクノロジーであれ、どれだけ使えるかが問われることに変わりはないのかもしれません。昨今で、特にチャットGPT-4oの登場により、AIはより身近な存在となったものの、完全に使いこなすことは別次元の話ですよね。

本書でも語られていましたが、Googleが検索のイノベーションを起こした時、私たちはGoogle力を試されたことを思い出します。私は社会人になりたての当時、Googleで情報をいかに調べ、手に入れ、その情報を取捨選択して構造化し、アウトプットできるかが非常に重要だと教わったことを思い出しました。

情報をたくさん持っている人が仕事ができるとされ、その情報源であったGoogle検索の利用が重要でしたよね。これと同じように、生成AIもどれだけ使いこなせるか、味方につけられるかが重要な事は私が言わずとも皆さん分かっていることだと思います。

その上で、本書の素晴らしい点は、基礎的なことが誰にでも分かりやすい言葉で網羅されていることです。特に営業職、法人営業を対象にして書かれているので、そこの業種の人たちには非常に読みやすいですが、他業種の人でも利用のメリットや効率化、品質アップの方法が非常に分かりやすくまとめられています。

例えば、営業活動におけるAIの利用方法はもちろん、具体的な利用の仕方や生成AIへの尋ね方、最後にはプロンプトもしっかり載っており、明日からでも実践できる内容になっていました。

とにかく、AIを試してみることが重要です。この本を使って一歩を踏み出し、触れる時間を増やそう。1日でも早く触れる時間を増やすことが何よりも大切ですね。

AI脳を持たないマネージャーは役立たず

『The Intelligent Sales』を読んで、強く共感したのは、「AI脳を持たないマネージャーは役立たず」という言葉です。この言葉は非常に強いメッセージ性を持っていますよね。AIを取り入れないマネージャーは、大問題であると語られています。

人間は生存者バイアスが強く、これまでやれていたという発想に囚われがちで、生成AIなんて使わなくても生きていける、仕事は出来ると思ってします。これは老害化していると言われる日も遠くないのかもしれません。

AIを活用できる人材が求められ、AIを活用する企業に転職したいという希望者も多いです。それに対応し、一緒に活用しようとしなければ、人材を取れず、せっかく入ってきた人たちの能力を最大化できません。時代に取り残されないように、私自身も自分の部門や組織の中で一番使えるように日々AIを触り、みんなに波及させる方法を考えています。

ツールは提供されても使われないことが多いですが、AIは世界や人生を変える可能性があります。マネージャーがAIを使わないという姿勢は大問題であり、生成AIを信頼する状態は恐ろしいです。AIを拒否するマネージャーにはなりたくないと強く思います。これからのマネジメントにおいて、AIの活用は必須であり、学んでいく姿勢を持ち続けることが重要です。

そして組織のリーダーであるからこそ、自分が使い、メンバーにもしっかりと使うメッセージとオペレーションに取り込むことの必要性を感じています。

結局はあなたの役に立ちたいという想い

生成AIなどのテクノロジーの変化に目を向けがちですが、本質は変わりません。今井氏も同じように述べており、3K営業(勘、経験、根性)の未来がなくなると言われても、結果はあまり変わっていません。計画性のない3Kが悪であり、思想自体は悪いものではありません。

最も大事なのは、お客様の心を動かす「あなたの役に立ちたい」という想いが伝わるかどうかです。この人だから一緒にやろう、この人のために頑張ろうという気持ちは普遍的です。

最近、私もマネジメントしている組織のメンバーがお客様第一といいながら、社内ルールを優先し、お客様を悲しませてしまうことがありました。目の前のお客様のためにどうするかを愚直にやることが重要だと私は改めて感じました。

生成AIを活用しても、お客様のためになるかどうか、目の前の人を感動させるかどうかが主軸でないと意味がありません。ツールはあくまで手段であり、それをしっかり理解して使い続けることが大事です。

まとめ

大切なことは今も昔も変わりません。大切なものを守るために、ツールが開発され、人類はそれを使い発展してきたと私は思います。今、この局面で重要なのは、ツールを使い、人類の発展や人々の幸せのために何ができるかを考え、目の前の人たちをどう幸せにするかを意識することです。

『The Intelligent Sales』は基本的なことが網羅されていて、読むことをきっかけに多くの人が動き出せる本であると感じました。

私自身も普及活動を進めていきたいと思います。
さあ、怖がらず生成AIを触っていこう。


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