伊藤階 ikanoshigai

絵とか描きます

伊藤階 ikanoshigai

絵とか描きます

最近の記事

地面師たち

を観ている。担当に勧められて。面白いです。小池栄子に山本耕史とメインキャストの一部が『鎌倉殿』と被っており、何となく勧められる理由はわかる。 ホストのくだりといい、ヘイトコントロールが上手いなぁと思いながら観てしまう。詐欺を主題とした作品を見るとどうしても騙される側に感情移入する人が一定数居ると思うのだけど、その気をどう反らして「騙し」のカタルシスに乗せていくかという工夫を見てとってしまう。

    • スナックうまいか

      昨日はこんなことをしていた。 思ったより大勢の方にお越し頂き大変有り難く思います。 ライブ中にも発言したけれど、私もしろいうまも血縁者に夜職で生計を立てていた者がいてそれを誇りにしている。互いに全く別の職業に就いてしまったが、Twitchという場は私たちにとって一瞬だけ別の人間になれるプリパラのような空間なのかもしれない。

      • 人間関係の妙

        「友人」を自分の中で処理するむずかしさについて話していた。私は基本的には「友人」にあまり重要な存在として思われたいという願望はない。「友人」が会ってくれたり遊んでくれることについては貴重な時間を費やしてくれてありがとう程度に思っている。そう思わない人もいる。

        • 障り害されること

          芥川賞を獲った朝比奈秋『サンショウウオの四十九日』を読む。ひとつの身体にふたつの魂が宿った双子、という設定を軽く触りだけ書くと佐藤亜紀『バルタザールの遍歴』を彷彿とさせる。だが本作の特質性はその状態を徹底して医学的に表現したことにある。二人分の臓器、そしてもちろん二人分の脳が一人分の体に押し込められている状態である主人公姉妹が障害者として扱われる様子を本作は明白に描く。 犯罪者が「ホモサピエンスとは別種の憐れまれるべき人類」として扱われるようになった世界を描いた『東京都同情塔

          変化

          家族の死による影響は大きく、最近は仕事のインプット・アウトプット以外のことに殆ど興味がなくなってきた。人間の持つ時間の短さに今更気付いたのかもしれない。これは間違いなくいい傾向ではある、と思う。

          占いの妙

          タロットカードの話をしろいうまへしたところ、あれよあれよと準備が進んで占いの配信をすることとなった。 占いに通っていたオタクが占う側に回ると、すらすらと見解を述べていたプロ占い師たちへの尊敬の念が募る。沢山の方々が来てくれて嬉しかったです。本当にありがとうございます。

          連続の断絶

          30日連続投稿のバッジをnote様から頂いた後、このご褒美システムに振り回される自分に嫌気が差して1日投稿をやめた。やめたと言い切るのは嘘で半分忘れていた。結果的なこととはいえ、制度からちらつかされる餌の誘惑から顔を背けてやるのは気分がいい。マイナンバーカードも20000円分のポイント付与がある限り申請をする意思が全く沸かず最近になってようやく腰を上げたのだった。こういう逆張りの精神で生き続けてこんな風になってしまった。 葬式の騒乱をどうにか納め帰宅すると、占いをやるしかな

          様々な安定

          ここ数日は精神的な動揺が大きく横になって休むことも出来ず仕事をするか同じ場所をぐるぐると歩き回りながら焦りの苦しみに喘いでいるかの二択だったのだけれど、ふと今年の自分の収入を数え想定の2倍ほどはあると気付いた途端になぜか感情の振れ幅が一切なくなった。あんなに「つらい理由」をあれこれ挙げ連ねて悩んでいたのに。 貧困妄想に取り憑かれていたことに気付けてよかったと思うべきか、はたまた金勘定程度で保全できるメンタルだなんて浅ましいと悲しむべきかはわからない。

          無題

          人間が骨になるところを目の当たりにすると「最終的にこうなるならやりたい事全部やっておくか 」という気分になれるのでとてもいいですね。

          無題

          親戚に揉まれる時間の居た堪れなさよ。 家族の死を受けてなんとなく旧Twitterのアカウントを消してしまった。まぁしばらくは特に困ることもないでしょう。連続投稿の文字に釣られてnoteはまだ続けていく。

          握手

          あまりに何も書くことがない。ないというか、書いていいものかわからない忙しさを乗り越え続けている。物心がついてから手なんて繋いだことがない、と遺体を入浴させるスタッフの方に言ったらじゃあ今やっちゃいましょうと死人の手を差し出されたことなどとどう向き合い、どう書けばいいのか。ちなみにそんなに悪い気はしなかった。

          断定はできない

          心臓が止まったから、と電話が来てすぐ思ったのは「心臓が止まっても死んだとは別に断定できないからなぁ」というよくわからない理屈で、2度目の電話で「死んだ」という明確な言葉を聞いてようやく我に返った。端的に言うと家族の死があり、私は葬儀やらなんやらの為にここ数日走り回り続けている。 こんなことまでネットで公開して何になるのだと思わなくもないが、まぁ後で嫌になったら消そうと思うので、とりあえず書いておきます。 移動中に何冊か本を読んだけれどどうにもソワソワして集中出来ないので『サピ

          断定はできない

          また移動

          移動移動移動。大変な出来事が起きてしまったこともあってもうほんとずっと移動をしている。 移動ばかりしていると静止している時間、例えば横になって休むような動作が狂おしくもどかしく感じられるようになり、泳いでいないと死ぬマグロのように延々と動き続けてしまうようになる。移動の力に突き動かされて奇形のワーカホリックが誕生する。 『百年の孤独』を読んでいる。過去に読了した『エレンディラ』などと比べて思うのはかなりセックスが多くないですか? 「おっ、また来たな」と思うような頻度でセック

          火を囲む/アウトプット

          火を囲む時、花火を見る時、河原で涼む時、レアなシチュエーションでする会話が普段と全く異なる方向に掘り下げられることがあるのが好きだ。ある人物の解像度を上げる為だけに様々な環境での会話にチャレンジしてみる、という人間関係上のアプローチはありなのかもしれない。 noteを書くようになって気付いたこととして文章のインプット量とアウトプット量は露骨に比例する。現在も24時までに間に合わせようと慌ててこの記事を書いているが、最近noteを始めたての頃に比べテーマを定めて澱みなく書くこ

          火を囲む/アウトプット

          機龍警察の新刊

          がこんな国際社会激動のこのご時世に出てくれるのだから優れたフィクションの書き手というのは無敵だなと思う。 今日も移動に次ぐ移動で消耗しているのだけれど、熱波の空間から冷房の効いた室内になるべく早く駆け込むゲームだなと思う。最早クーラーは義足やメガネよりも人体と密な関係にあるのではないだろうか。身体の延長としての冷房装置。我々は環境に対応しきれていない、劣った体温調整機能をクーラーで補いながらかろうじて生きながらえている。

          機龍警察の新刊

          移動冥利

          役所の手続き。仕事の打ち合わせ。病院。身内の約束。ここ最近はとにかく移動に移動を重ねた上さらに移動を繰り返している。灼熱の東京砂漠で繰り返される移動は苦痛からやがてサウナのようなチル感に変貌し奇妙な達成感さえ生まれる。だけど忘れてはいけない。達成されるべき唯一の目標には机に齧り付いていないと至ることができない。