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ゼロからPhotography〜デザインスクールの写真クラス〜

こんにちは、こんばんは!Eddieです。

同級生のShinと現在、米国のシカゴにあるイリノイ工科大デザイン修士学科 / Illinois Institute of Technology Institute of Design (IIT ID)に留学中です。
両者共にFoundation+Master of Design(Foundation+MDes)プログラムに在籍しております。また、私EddieはMBAとのDual Degreeプログラムなので実質Foundation+MDes+MBAというプログラムになります。

Foundationとは

自己紹介記事にも書きましたが、「純ドメ / 総合大学卒業 / 仕事でのデザイン経験なし」の我々は最初にFoundationというデザインの基礎を学ぶコースに入ります。2019年は20人の様々なバックグラウンドの学生がFoundieとして1semester全く一緒のクラスを一緒に受けました。全員一緒の授業を同じ教室でほぼ毎日受けるので「また明日ね〜」「明日の宿題終わった!?」なんて高校生に戻ったみたいで楽しかったです。

カリキュラムは下記のような感じでした。今回は火曜日午前中に受けていたPhotographyのクラスについてお話しします。

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Photographyの授業とは

IIT ID FoundationのPhotographyクラスの目的は写真家やAdobe Photoshopを駆使するアーティストを育てることではありません。「デザイン・アイデアの良さを写真という強いビジュアル要素を使って伝えていく事ができるようになる事、そしてその為のマインドセット育成」が目的です。
そのため、超初心者でこれから写真・カメラを始めるという人向けのクラスとなっていますし、そもそも一眼レフはいりません。全ての授業を個人のスマートフォンで行なっていきます。
「写真に関する言語を理解すること」
「いい写真を理解すること」
「Photoshop編集の基礎」
「いい写真の撮り方を理解すること」
が個人的には大きな学びだったかなと。
授業を近い将来受けられる方もいらっしゃるかもしれませんので、詳細な説明は省略しますが、それぞれ簡単に説明していきます

「写真に関する言語を理解すること: Composition?Bokeh?」

授業で習った中でちょっと印象に残った物をいくつかお伝えします。写真に詳しい方から見ると浅い理解な部分が多々あるかと思いますがご容赦いただけますと幸いです。
Bokeh:
日本語で言う「ボケ」がそのままBokehと言う単語になったそうです。発音は日本語がもとなんだから、、、と思いますが興味がある方はこちらをご覧ください。色々な発音していますね笑 ちなみにボカシ自体はBlurと言います。

Bullseye:
写真のど真ん中に被写体を入れる事。ダーツをされる方はご存知の単語ですよね。PhotographyではBullseyeはちょっと退屈になりがちと言う事でcritique(批評)の対象になりやすいですが、必ずしも悪いわけではありません。あえてBullseueの構図を選ぶプロの方もいらっしゃいます。

Composition:
構図の意味。Good composition. Dynamic composition.などとcritiqueを行います。

Depth(of field):
奥行きの事ですが、奥がボケている=Focusの違いがある場合にはdeep depth of field. (スマホのポートレート機能みたいなやつですね。)一方で 全体がくっきり写っている風景写真のようなものはshallow depth of fieldと言われます。"Take both deep and shallow pics in the same composition."とか宿題で言われます。

Exposure:
露出です。ISOを変更する事で調整でき、写真全体の明るさに影響します。編集の際にも明るさ調整としてPhotoshop上ではExposureを調整します。

Rule of thirds:
Bullseyeと少し関連しますが、画面を縦と横それぞれ3分割をした9分割gridを使った構図の考え方です。

Tonal Range:
Black - Shadow(low) - Mid - High - White
という明るさのrangeの事です。Exposureと関係しており、"Take two full range pictures and one mid-low picture and submit them to the folder."みたいな感じで宿題が出ました。「白とびしてる部分から真っ暗な部分まで満遍なくある写真2つと、全体的に暗めの写真1つをフォルダーに提出してね」ということですね。

「いい写真を理解すること: Composition, Exposure, Depth, Light, Color, and ...」

最初のうちは白黒の写真のみでcompositionやexposure、Depthの勉強をし、その後に室内で複数のライト使ったスタジオ写真の撮り方などを勉強していきます。

前回の理論のおさらい→宿題のcritique→新しい理論のlecture→今週の宿題についての説明、という形で授業が進んでいきます。宿題のcritiqueの際には全員の前に自分の提出物が映され、教授とTAを含めてお互いにcritiqueし合っていきます。

下図は私が宿題で提出した写真の一部です。皆さんはどうcritiqueしますか?

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「Photoshop編集の基礎: コツはYoutubeと三脚?」

コツという程のことではないですが、
1.Youtubeにいくらでもリソースがあるから調べる!見る!やってみる!
Photoshopに関してはもちろん学ぶのですが、授業中に「はい、ここクリックしてね〜」っていうのをずっとやっていると時間がいくらあっても足りません。

特にこのPhotographyのクラスは7週間のクラスだったので、最初のうちは手取り足取りですが、すぐに「こういう事ができるよ〜、見ててね」と教授がパパッと行い、「じゃあ来週の宿題です」とそのツールを使用した内容の宿題が出ます。もちろん質問もできますが、授業は「やり方」を習うのではなく「考え方」を学ぶというマインドセットでいた方がいいのではないかなと思います。

2. 三脚(Tripod)を使うと合成や修正がしやすい
風景のような静止画的なものに限られてしまうかもしれませんが、例えば下記二つの写真は同じ場所で撮られています。
「上の赤い車が下の写真のところにあったら綺麗だな〜」などという時に、全く別の自動車の画像を持ってくるより、同じ場所で撮られた車を持ってきた方が「合成感」が出ずに簡単に合成できます。特に私のような初心者が合成すると影とか光の反射を調整するが難しいので、、、是非風景をメインに写真を撮りたい方は同じ場所で何枚か写真を撮ってみてください!

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「いい写真の撮り方を理解すること: It's not like that! LOL」

マインドセットの話になってしまいますが、

"People believe that a professional photographer would walk up to the scene, look around, take a picture, and walk away.  And the picture is fantastic. No, it's not like that. That is absolutely not the way it happens. We take thousands of pictures, changing angles or positions. There are a bunch of crappy pictures, but we just never show them to others. ha-ha " 

というようなお話を教授がしていました。

"When you feel 'Oh, this is the place!', you should stick there and take a bunch of pictures, experimenting with different compositions, angles, focus, and so on."

写真が苦手という意識がある方は、是非いい写真が撮れるまで、納得いくまで、時間をかけて写真を沢山撮ってみてください。

最後に

全くの初心者がデザインスクールで習うPhotographyの授業はいかがだったでしょうか?

実はこの授業の宿題写真を知り合いに見せた事がきっかけで、複数の知り合いの方々から「Couple photoを撮って欲しい」「Family Photoを撮って欲しい」「PodcastのThumbnailを作って欲しい」などちょっとしたお仕事の依頼を頂き、少し写真で人のお役にも立てるようになってきました。
超初心者でも、プロのPhotographerにならなくても、大学院で得たskillで人のお役に立てるようになったのはすごく嬉しかったです。

ご意見ご質問等ございましたら、「クリエイターへのお問い合わせ」で気軽にお問い合わせください。
最後まで読んでいただきありがとうございました!



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