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老人の町・湯河原

今日、所用で自転車で町内を走っていたら、随分前から工事しているなあと思っていたところが、いつの間に建物の形を作りつつありました。
それで、なぜ「こんなに工事に時間が掛かっていた」のか、わかりました。私はてっきりそこに、アパートくらいの建物を建てているのだと思っていました。それは違った。どうやら鉄筋の、3階か4階くらいの建物を建てるみたいです。
もともとちょっと斜面になっていたので切り土で平面を作っていて、そこに基礎の杭を打つので時間が掛かったのかもしれません。
看板を遠くからちらっとしか見ていません。詳しいことは分からないけれど「老人介護関係の建物」が建つようだなとは思っていました。で、ヘルパー派遣事務所でも作るのかな?と思っていたら、そうじゃなくて、どうやらデイケアから、もしかしたらショートステイとかも含めた施設を作っている感じでした。

実は最近、セブンイレブンが1件移転して、その跡地も「デイケア施設」に改装中。ここ20年くらいで、老人介護関係の施設、どれだけ増えたか?2桁行っていると思います。あと、訪問看護師派遣専門の会社もある。

一方、駅前のお土産物屋は、2店舗あるうちの1店舗が閉まってました。平日だけ閉めているのかもしれませんが。でも、それ以外に少なくとも2件、お土産物屋さんが閉店しています。駅近くの温泉旅館、ここ20年で、5件のうち3件が、展望露天風呂付きマンションに建て替えられました。あるときファミレスに入ったら、どうやらそのマンションの1つの入居者同士のおばさま方の集まりらしき方々が、海水浴に行った子どもを砂だらけのまま展望露天風呂に入れてどうのこうの、と、酷くお怒りのご様子でしたが、その方々もみな、それなりのお歳とお見受けしました。

湯河原町、2020年10月1日現在、世帯数10812、人口23454人。


実は、1965年には世帯数5503、総数22413人、増えてるんです。


しかし。2020年1月1日、65歳以上人口10093人。
統計の時差があるので正確さに欠けますが、高齢化率40%を突破している。
世帯数が増えているのは、おそらく、独居老人や老人のみ世帯が増えているのだろうなと思います。大家族が減っているのでしょう。

かくして湯河原、人口ピラミッドから見ても産業構造から見ても(?)、「老人の町」になってしまっているし、これからもそうなのだろうなと思っても、さほど暴論ということもない感じです。

でも、それもありかな、と。
ここまで来たら「世界最先端の老人の町」を狙うとか、無理でしょうか?

例えば、「初期費用1000万円、月額200万円」で、「海外富裕層向け超高級介護付き住居」とか、作れないでしょうか?20億円くらい資産持ってる人なら、そのくらい全然どうってことない訳です。そういう人たちって、ストック以外に、何らかのフローと繋がっていることも多いですし。

ただ、外国人といっても世界には200近くの国と地域があるわけで、その全ての国から人を呼ぶというのは無理があるにせよ、アジアの超富裕層とか、欧米超富裕層とか「だけ」を狙っう。

それと、「お国別・エリア別」に「超高級介護付き医師常駐住宅」を作る。世界には、そりゃ仲悪い国だっていっぱいあるし、どうしてもあの人たちとは同居できない、ってことも多々あると思うんです。あと食事とか。ですから、食事は本国から一流のシェフを呼ぶ。やっぱり食事は大事でしょう。

「アメリカ向け」は、エリアが広いし色々な文化が混じっているので、細分化しないとダメかも。「フランス向け」「ドイツ向け」「UK向け」「ロシア向け」。でもヨーロッパ・ロシアの人は、気候的に辛いかも。湯河原、夏暑くて湿度高い。ロシアといわず、青森から引っ越してきた人が数年でお里に帰りました。気象条件を考えると、やっぱりアジアがメインターゲットかなあ、だとしたらモスクと礼拝室、ハラル認証、必須ですね。

「いや誰だって年取ったらお国に帰りたいよ」、そういう方もいらっしゃるでしょう。というより、本音はそうでしょうね、でも、日本の医療とノウハウ蓄積の高い介護。そして「なるべく出身国風味の屋内居住スペース」。出身国のいいところと、日本のいいところを組み合わせてサービス提供。それなら「そういう選択肢もアリかな?」という人も、居ると思う。少なくとも湯河原町にそういう施設を最大限建てたとしても、その数倍、数十倍くらいのニーズはあるのではないでしょうか?

世界中の超富裕層を総取り出来るとは思えません。けれど、月額200万円払っていただければ、家賃(湯河原の賃貸マンション、駅近だと2DKで月15万くらいだけれど、駅から離れると10万以上の物件が「ない」)、食費、温泉、それに、ヘルパー2人+通訳1人が介護にあたる(ヘルパー、1人はベテラン、1人は若い人。繊細なところはベテランが、力仕事は若い人が、先輩の仕事を見習いつ担当)。もともと介護保険に入っていた人たちではないですから、要介護度によるサービスの制限とか考えなくていい。おまけ「元気なうちはプチ海外旅行(=日本旅行)が出来る」。日本物価安い!とか驚きながら。

「馬鹿野郎、そんな施設建てる資金、誰が出すんだ!」

いやだからそこも、別に国内資本じゃなくてもいいんじゃないでしょうか?田舎町。土地激安。外資を呼べばいい。別に湯河原、防衛拠点でもないですし。資金面以外でも、その国の文化を取り入れるとなると、企画段階から海外スタッフを参画させないと。

「移民を受け入れると治安が……」
超富裕層を増やして、治安って悪くなるんでしょうか?

「医療が逼迫……」
いやそういうお客さん、国民健康保険云々以前に「自費で払うから治して」という人たち。その収入で最新医療設備導入済み病院建てられませんか?

「地元の産業とか無視されて消耗品とか海外の事業者を引き込んで……」
いやそうでもないみたいです、北海道のニセコの例を見ると。外資のリゾート会社って、意外に商取引にはオープンで、食材なんかも地産地消の方が新鮮でよい素材が入るとかで(しかも日本物価安いし)、日本の老舗大手企業のような「昔からの取引関係」といったしがらみがないので、地元の新規事業者の参入を認めてくれたりすることも、結構あるみたいです。もっとも湯河原、食材といっても、みかん意外はあまり大量供給出来ない。魚は真鶴と小田原があるにしても、肉はどこから仕入れるか?(丹那?)とか、かなり色々考えないといけない部分はあります。

そういう施設って、別に日本のどこに作ってもよいとは思いますが、とりあえず「東京よりに空気と水がうまくて、天然温泉がある」「土地も、潰れた旅館跡とか、結構あまってる」という条件では、湯河原に多少の強みがあるように思うのですが……

「世界のお金持ちの皆さん、老後はJapan YUGAWARAへ!」

だめでしょうか。

「お前は所詮商売人、医療も福祉も分かっとらん!」

すみません、そうです所詮商売人です。だから「高い価格で、それに見合ったハイレベルのサービスを売る」という発想しか思い浮かばないんです。

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