見出し画像

#2 治療と仕事を両立するために

こんにちは。
マガジン若年性乳がん治療記録「勝手に生きる」を始めて、優しい応援のメッセージをいただきとても心が支えられています。ありがとうございます。

この記事では治療と仕事を両立できるのか悩み、結果的に仕事をしながら治療をすることにしたこと、両立するために仕事の仕方を工夫しなくてはならず、そのポイントも書いていければと思います。


抗がん剤治療について

私が受けている抗がん剤治療は3週間に1回点滴するサイクルです。
抗がん剤の副作用の特徴として、抗がん剤を点滴してから
1週目は身体のだるさがあり、動きすぎると動悸・息切れなどが起きて体調があまりよくないです。
2週目は体調は復活してくるのですが、免疫力がとても落ちるため感染症に気をつけなくてはいけないです。なるべく人混みを避ける必要があります。
3週目は免疫力も回復してきて体調も問題なく、人と会ったり、現場仕事も問題ないです。

今は実際に抗がん剤治療を3回目の点滴をしたところで、自分が思ったよりタフに治療に臨めてることがわかってきて仕事を両立するための工夫のポイントも見えてきたのですが、抗がん剤治療前はどうなるかわからなかったのでとても悩みました。
抗がん剤治療の体験談を読むと想像以上にしんどそうなものもあり、治療に専念したほうがいいのではないか…とも考えたのですが
治療に専念できるように休職できるのは、雇われている会社員側であり、私は雇う側として会社を動かさないといけない立場です。
現状、弊社では自分が動かないと仕事が生まれない、会社員に給料を払えなくなってしまう。という壁にぶつかりました。
下手すると会社を続けられない。

これまでは無茶な仕事の仕方をしてきた

会社を作って、1年目はとにかく目の前のプロジェクトをこなすのに精一杯でした。そこから見えた課題を整理し、これから!というときにCEOが乳がんになるという…。どういうこっちゃ…。多少途方に暮れました。笑
現状を見つめると休むのではなく、治療と仕事を両立できるような仕事の仕方を工夫していくべきだ。と考えました。
自分自身フリーランスでカメラマン仕事を10年ほどしたなかで個人だと受けやすいトラブルに巻き込まれたり、不遇な思いをすることが多く、環境を整えて仕事をしていきたいというのが会社を立ち上げた理由の一つにあります。それでも一年目は会社を動かすためにかなり無茶な働き方をしてしまいました。
私がやればいい、私が背負えばいい。となってしまって苦しいこともありました。なので、むしろこの病気の治療と両立できるような仕事の仕方ができれば、それは本来会社を立ち上げてやるべきだと思ったことにつながるのではと思えたのです。

株式会社paraの企業理念の一部テキスト


乳がんをカミングアウトして人を頼ることにした

私は人に頼ることがうんと苦手で「自分でやってしまったほうが早い」と思いがちだったのですが、「乳がん治療中」というハンデが思いのほか人に頼る理由として大きく、徐々に近い人からそのことをカミングアウトして頼り、今はこうしてnoteも書いて乳がん治療中であることを公にしています。
それは助けてほしいからです。
私1人で治療もしてこれまでのような無茶な働き方は絶対無理なんだと、治療の体験を読んで思いました。特に、自分ががんであることを知って混乱している時に読んだ西加奈子さんの乳がん経験を書かれた著書「くもをさがす」を読めたことは大きかったです。(この本の感想はまたnoteで書く予定です)
人を頼る、それは例えばがんと言われ、混乱していた5月に人に会ってお茶をして気を紛らわせたり、話せる人にはがんになったことを話して聞いてもらったり。会社の人にはどういう病気なのか乳がんのパンフレットも読んでもらって理解を深めてもらったり。人混みがリスクが高いので会う場所を調整してもらったり。混乱してる思いをLINEで聞いてくれる友人がいたり。とても前では申し訳ないな…と思って頼れなかったことを思い切って頼ってみて、快く応えてくれる方が周りにたくさんいて人の優しさをたくさんもらって助けられてます。
人はこんなに優しいのだとこの病気になって人を頼ったことで知ることができました。

西加奈子 著「くもをさがす」

治療と両立して写真活動ができるように
新しいサービスを始めます


弊社(株式会社para)で展開している個人の方からの撮影依頼を引き受ける
Erika Photo Planというサービスがあります。
このサービスは一番安価なspicaプランでもお客様と事前のミーティングをさせていただき、お客様のご要望の場所で1時間ほど撮影しデータを後日60枚以上お渡ししています。
乳がんをカミングアウトしたことによって依頼のハードルがあがってしまうかもしれない、と思い不定期で「Erika Photo Plan Lite」 というサービスを展開することにしました。
こちらは私が体調が大丈夫な土日をメインに予約カレンダーがあり、ご都合の良い時間帯を予約していただく形になっております。
また事前ミーティングを行わず撮影時間を短めに場所はこちらから都内で指定させていただく形をとらせていただくことで価格を抑えました。
ぜひお気軽にご利用いただきたいと思っております

◎Erika Photo Plan Lite の流れ
①予約完了後、メールにて待ち合わせの場所(都内)をお知らせします
②当日15分程度お話して、どんな撮影にするか決めます
③30分程度撮影します
④後日データ30枚程度お渡しします

8月は12,13,15,19日で予約を受け付けております
詳しくは予約カレンダーをご覧ください。

通常の「Erika Photo Plan」も引き続きご依頼は受け付けておりますのでぜひお気軽にご相談ください◎

また抗がん剤治療2週目の体調が良いけれどあまり外出が推奨されない期間、オンラインの仕事を増やせればと思い
飯田エリカがあなたの心を聴くサービス「hear/t」 
もカレンダー予約をできるようにしました。
60分ひと枠としてあなたのお話を聞きます。
いままで誰にも話せなかったことを聴いてほしいでも、とにかく好きな話をしたいでも大丈夫です。お話しいただいたことは飯田の心に大事にしまいますので、安心してお話しいただければと思います

8月は7,9,10日の平日夜で予約を受け付けております。
(直近ですみません…!)

新サービスまとめ

・Erika Photo Plan Lite
金額:15,000円(税込)/1h
少女写真家飯田エリカがあなたのための写真を撮ります。 「いつか撮ってほしい」の“いつか”が叶う日。
SNSのプロフィール写真やお誕生日の記念撮影、なんでもない1日のかけがえのない瞬間など、撮影内容はなんでもOK!
*撮影場所は都内で指定させていただきます

・あなたの心を聴く『hear/t』
金額:5000円(税込)/1h
飯田エリカがあなたの心を聴くためのサービスです。
60分を1枠として、あなたのお話を聴きます。
※連続して2枠以上のご購入も可能です。
※ご購入後、メールにてオンラインミーティングのURL を送付します。

写真を撮る仕事をやめないことでより前向きに治療に取り組める

写真を撮ることは自分にとって、生きるうえでとても大きな喜びであり、生き甲斐です。病気になったことで諦めなくてはいけないこと、感染症対策の甘くなった都心に出ること、電車に乗ることへの恐怖感はもちろんあります。
このがんという病気はあまり気持ちを落ち込ませることなく、前向きにメンタルを持っていくこと、ストレスを抱えないことが大事だと感じています。
そのためには写真を撮ることは奪われてはいけない大きな喜びです
がん患者だからって喜びを過剰に奪われる必要はない。そのことを西加奈子さんの著書を読んで知ることができました。

なので、写真を撮るお仕事、その他ご相談もご遠慮なくお寄せいただけたら幸いです!


通常の「Erika Photo Plan」についてはコチラをご覧ください。

株式会社paraへのご相談は info@para.mu までメールでのお問い合わせをお願いいたします。

体調を優先しながら、よく眠り、よく食べ、よく働いて。
この乳がんの治療を前向きに頑張っていきます◎

1点、私は今の抗がん剤の副作用が幸い(副作用対策の)薬の効きがよく軽いもので済んでいて、PCに向かったり、体調の良い時は外で人に会えたりもしますが私がタフな人間なだけだと思います。病院に向かうのも大変な体調の方もいると思います。(というよりそのほうが多いと思います…。)
なのでがんになってもこんなにnote書いたり、仕事できるのがレアで私の場合は仕事ができてる方が気持ちが上向きになるためこういう発信をしています。ご承知おきいただけますと幸いです…!


2023.8.4


Erika Photo Planで撮らせていただいた振袖のお写真◎

いただいたサポートは写真活動のために活かします! 応援ありがとうございます