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美しく、厳しい自然と共に生きる。山の形の“生活の道具”

ー 繋ぎ手

山の形」は、東北・山形に暮らす須藤修さんと東京に住む柴山修平さんのデザイナー2人によるプロジェクトです。山形県内の工芸作家さんやものづくり企業との製品開発を通し、山形の魅力を発信されています。

山形の風土や文化を浮き彫りにするような活動にしたいという思いから、ブランド名も“山”と“形”の文 字を用いて名付けられました。山形の地とそこに暮らす人々、そしてニッポンの未来に、継ぎ残していきたい「道具」の姿を日々追求されていらっしゃいます。

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生産量が日本一の山形県白鷹町の紅花を釉薬に使ったうつわや、地域の人々が一針一針と祈りを込めて縫った刺し子を使ったお守りなど、扱う商品はいずれも山形を伝える背景を持つ“生活の道具”であるものばかりです。

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山形の暮らしは、明瞭な四季の風景と共に移ろっていきます。

雪深くモノクロームの世界となる冬。
麗らかに萌え芽吹く春。
強い陽射しを受けて田畑に作物が産す夏。
山も麓の町も田畑も鮮やかに染まり、稔りを喜ぶ内に足早に過ぎ去る秋。

美しいだけでなく厳しくもある自然の中で連綿と続いてきた暮らし。
その中にはいつも、人の生活を支える“道具”と、その道具を拵えるための
“手しごと”がありました。

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時代が進み、生活環境を取り巻く技術が進化した結果、自然がもたらす脅威は以前に比べて和らいだかもしれません。

しかし山形の風土に培われた、自然と共に生きていくための知恵や精神は、これからもきっと変わることなく、私たちの暮らしを支え、寄り添ってくれるはずです。


ー ものがたり

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2014年の春、新しいデザイン・レーベル「山の形」がスタートしました。
普段から山形の作り手さんを巡り歩いていた須藤さん・柴山さんお2人が、ものづくりの知識を得るだけで終わるのではなく、そこに循環をつくり、伝える活動をしていこうという点で共感したことがきっかけになりました。

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一軒一軒作り手さんを訪ね、伝統の手しごとの中にあたらしい魅力を発見し、それが存分に表現されたものをつくる。そこに山の形さんのこだわりが感じられます。ブランドのロゴマークもあえてパソコンではなく、米沢市に100年以上続く活版工場にあった活版を集め、押した文字を組み合わせて作られたそうです。

2016年にオランダのアムステルダムで開催された「MONO JAPAN」では、東北から山形を代表して出展され、山の形さんがプロデュースした陶器、刺し子のお守り、桐のトレーなど、約20種類の商品が展示販売されました。
熱心に質問をするオランダ人の来場者さんや、現地のセレクトショップからの引き合いもあったそうです。
国内に留まらず、広く世界に向けて山形のものづくりを発信されています。

ー想い

山の形さんの最終目標は製品開発ではなく、ものを通して山形の暮らしや風景、文化を伝えていくことです。

美しく厳しい風土から生まれた、「人と人為の調和」を感じさせる「もの」には、日々をクリエイティビティで彩り、さらには未来をつくる力までもが秘められているようです。

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山形の輪郭と、暮らしの中のモノ・コトを結ぶ道具をつくり、発信する。
それは、山形で暮らす人々にとどまらず、他の地域や国に暮らすたくさんの人々の良い未来をつくることに繋がっている。そんな事を、山の形さんの道具たちは感じさせてくれます。

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ー繋ぎ手情報

山の形









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