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雨の粥
2023年4月30日 21:33
(まずは2017年の日記帳から……)夏になると訪れる、時間が止まったような小さな町の風景が私を惹きつけている。時計の針がもう二十年は動いていないようだと私は考える。(けれども実際にはそこまでの年月であるはずはない。丘の上に立った新しい宅地は陽光を受けて白く輝いているし、どこか垢抜けない住人たちも現代の装いをし、最新型の端末を持ち歩いている)二十年前と云えば、まだまだ終わったばかりの或る