使える!テレビ演出家が思う、企画・構成の考え方①
9か月ぶりの更新です。
だいたい最初に書いたことの説明はしちゃったので。
書くことのテーマを変えます。
私は、フリーランスなのに、日テレの番組の総合演出をしています。
普通、総合演出は局員か、大きな制作会社の上のディレクターがやるので
相当、珍しいパターン。
それなりにいろんな経験をしてきたので、そこが評価されているのかなぁと。
そんな経験を活かした、映像制作に必要なノウハウをまとめたnote。
番組の若手のために書くけど、それだけだともったいないから
公開します。
テレビ番組の作り方って、マジでマニュアルになってなくて
基本、全てが口伝です。本にもなっていません。
※それだけにいろんな手法があって、バラエティに富む番組があるのだと思いますが。
なので、業界の若いディレクターにとっても、貴重な気はしております
企画も構成も、考えるベースは”超個人的な”いいね!
とにかく、好きなジャンルでも、嫌いなジャンルでも
「あ、これ、いいなぁ!」と思うことをたくさん見つけることが重要。
SNSなどの共感を狙った、いいね! ではなく。
個人的に思った、細かいいいね!
それは、なんでもよくて。
例えば、家族の食卓で・・・
🔺料理をしている時の、肉の焼けている音が心地いいね!
🔺ふわっと香ってきた焦げた醤油の香りがいいね!
🔺その焦げた醤油の香りが、香ったのが一瞬だったから、
より印象に残っていいね!
🔺醤油が鉄板にあたる瞬間のパチパチがいいね!
🔺パチパチのリズムが結構好みかも!
🔺肉をキャベツに乗せたときのしたたる脂がいいね!
🔺食事を食べるときの、友人の口の開け方が、美しいね!
などなど
どんな細かなことでも・・・
「物事のよい機微を感じる」力が、企画力・構成力のすべてだと思います。
見た映画が面白くなくても、読んだ記事が好みじゃなくても、初対面の人が
嫌いなタイプでも、
その中に、きっと1つはある「超個人的ないいね!」を見つけることができれば、そこから企画・構成の種が生まれます。
(あと、人生も、ちょっとだけ楽しくなる。
シンプルに、嫌なことが減って、いいと思うことが増えるから)
👉一番いい音がする肉は、何肉だ!?選手
👉1か月間、醤油の焦げた香りだけで、白米食べ続けるダイエット企画
👉料理の音だけで、剣の舞を演奏してみた
👉開けた口の中から、キレイに口を開く人が、どんどん出てくるMV制作
すごく適当ですし、揉まないとちゃんとした形になりませんが
企画の種って、そんなもの。そこから揉んで、いいものが残るイメージです。
で!
よい機微を感じる人間になるには、実は、とても訓練が必要で。
私がやっていたおすすめの訓練を書きます。
見たり、聴いたり、読んだり、何か経験をしたら、
よいところ、悪いところを10個ずつ書き出す。
※どんなに細かくてもいいです。
最初のステップは、ここからです。
自分の趣味趣向も、タイプの解像度高く見えてきて、
人生が変わり始めます。
続きは
あした。
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