Bloomberg Global Investment Contest優勝:エシカルで持続可能な資本市場を目指して
はじめに:利益至上主義へのアンチテーゼ
2018年、我々井口ゼミ5期のメンバー横田、朝比奈、木村は、Bloomberg Global Investment Contestに出場した。結果は堂々の1位であった。
本コンテストでは、各チームに1億円の仮想通貨が渡され、それを各チームが独自に構築したポートフォリオに投資する。各チームは、ポートフォリオの構築ロジック及び最終日のリターン結果をもとに評価され、勝敗が決まる。
我々Kibbutznik(イスラエルの社会主義的共同体「Kibbutz」の住人の意)は、Kibbutzの公助の精神をベースに、資本主義における利益至上主義にアンチテーゼをなげかけた。
近年の暴走する資本主義とやみくもな経済成長の追求により、我々は人間のみならず全生命体を危機にさらしていることが、ローマクラブによって示された。
我々Kibbutznikは、資本主義による害悪の温床でもある資本市場に切り込み、エシカルで持続可能な利益と成長への舵切りを投げかけた。
ポートフォリオ構築:伝統的投資理論×国際経営論
我々は、Kibbutzの公助の精神をベースに、ESG理論や国連のSDGsや環境方程式を用いて注力すべき産業分野や技術を洗い出した。結果的に、アグリテック、木材、クリーンエネルギー産業の3分野に集中したポートフォリオを構築する方向性を決定した。
ポートフォリオ構築の際、ベンジャミン・グレアムの伝統的な投資理論と国際経営論で学んだ分析手法を用いて対象企業を洗い出し、企業のポテンシャルを分析した。
リターンの予測:倫理的で持続的なファンド運営
投資対象企業が洗い出された後は、希望リターンの決定と予測が必要となる。我々は効率的フロンティアを使用し、各企業の予想リターンを計算した。
我々は希望リターンを1%に設定した。Kibbutzの精神に基づき、我々は、ファンドの維持に最低限必要なリターンのみを得ることで、利益至上主義に終止符をうち、持続可能な資本市場を実現したかったからだ。
結果、リターン1%と見積もった際に、効率的フロンティアによって洗い出された11の企業に投資することとした。
おわりに:利益至上主義の終焉と持続可能な社会の実現
最終日、我々のポートフォリオは7%もの利益を上げた。我々の倫理と公助の精神に基づいたファンドが、資本市場にて十分利益を得ることができることが証明された。
これにより、出場者及び関係者に対し、現状の利益至上主義的資本市場から、持続可能性を追求した資本市場への転換が可能であると確信させることができた。
現在、世界では資本主義によって様々な問題が起きている。環境汚染、貧富の差の拡大、民主主義の崩壊。これらを解決するには壮大なエネルギーと複雑なステークホルダーの関係性と真正面から向き合う執念が必要である。しかし、カールポパーの提示したピースミール工学の哲学にのっとり、一つ一つ解決していくことこそがより良い社会への近道なのである。
我々Kibbutznikは、本コンテストを通じてこれらを痛感した。
終わりに:個別説明会・オープンゼミ申し込み受付中
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ありがたいことに参加枠が埋まりつつありますので、お早めに下記フォームから応募してください!
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オープンゼミ
▼日程
12月19日(土)
▼時間
オープンゼミ 13:30~16:00
質問会 16:00~16:30(自由退場)
▼場所
三田キャンパス 第1校舎133教室
申し込みはこちらから
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