もともと地方にはスタートアップやベンチャーが少ないと言われる中、宇都宮市はいち早く創業支援に乗り出し、熱心に取り組んでいます。
製造業や農業が盛んで、プロスポーツチームを3チームも輩出するなど、スタートアップエコシステムを形成する高いポテンシャルを持つ宇都宮市。
次なる課題は「より具体的な成果を得ること」と言います。
課題──6年目のターニングポイントの課題。地元定着化と、もっと寄り添ったスタートアップ支援への打ち手は
宇都宮市は、スタートアップを増やすための育成支援「宇都宮アクセラレーター」を2018年に開始。以降、6期目を迎えた現在は一定の成果を上げたことでさらに深い課題へ向き合うことに。アクセラレーションプログラムの次なる課題は、「より具体的な成果を得ること」だったと言います。
6期目からジョインした田仲氏も同様の考えを持っていたと言います。
決め手──コンサルティング以外のイノベーション・ベンチャーキャピタル知見にも期待
宇都宮市が事務局を務める、宇都宮イノベーションコンソーシアムのプレゼンテーション審査を経て、イグニション・ポイントの支援が始まったのは23年5月のこと。その時、福田氏がイグニション・ポイントに対して持った印象は「期待できるし、心強い」というものでした。
イグニション・ポイント主担当を務めた大山は、アピールしたポイントを次のように力説します。
イグニション・ポイントはその包括的な支援体制に多くの自治体より信頼を寄せていただいています。
取り組み──顔の見える伴走支援。新しい価値を生むためのマインドセット醸成
宇都宮市の抱えていた課題に対してイグニション・ポイントが打った施策は主に2点。23年5月から24年3月までの11カ月間に渡り、スタートアップを支援するアクセラレーションプログラムと、宇都宮市の中核企業とスタートアップをつなぐオープンイノベーションプログラムを支援しました。
PoC(概念実証)型コースが3社、インキュベーション(育成)コース6社の計9社が採択。宇都宮市内のスタートアップ5社、市外のスタートアップ4社という結果になりました。
定例会のほか日々電話やチャットを通じて、密にコミュニケーションを取りました。現場を担当した捧は、当時を次のように振り返ります。
一方のオープンイノベーションプログラムは、宇都宮市内の中核企業とスタートアップの共創を目指して、試行的に1社のマッチングを目指しました。
戦略という絵を描くだけではなく、実行から実装までのご支援が実を結びました。スタートアップのご支援や、オープンイノベーションのご支援を行う際に、イグニション・ポイントが大事にしているポイントは2点あります。
マインドセットの変革が実を結んだ成果でした。
成果──成長スピードが加速、アンケート結果も高い満足度。「土台はできた」
アクセラレーションプログラムもオープンイノベーションプログラムも種まきのフェーズで、はっきりとした成果が見えてくるのはこれから。しかし、現時点でも一定以上の成果を感じています。
ご支援を通じて、イグニション・ポイントらしさをどのような点でもっとも感じていただけたのでしょうか。
戦略立案だけで終わらず、着実に実行から実装化へ。地元に入り込んで企業との信頼を獲得したことが今回の成果につながりました。そんなイグニション・ポイントらしさの詰まった、自治体への支援が結実した好事例です。
(記載内容は2024年5月時点のものです)
取材・文:山岸 裕一
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