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男女は、“悟り”で長続きする。

円熟した夫婦は、「ツーと言えばカー」の時代を超え、語らずとも意思が通じ合う、独特の“間”を持っている。どういう歴史を経て、その“間”を築いてきたのか。夫婦それぞれに、さまざまなドラマがあったのだろうが、男女の繋がりは、ぜひともこうありたい。

だが、つき合いが浅いうちは、相手のことがよくわからず、衝突することもある。相手の傷つくことを言ってしまったり、弱点を突いてしまったり。若さ故に許すこともできず、破局となることも多々ある。

つき合う前は、相手の良いところしか見えない。つき合って初めて、相手のイヤなところも見えてくる。そこで、どう感じるかによって、愛情の度合いも変わってくる。

イヤなところもあるが、それを許せるくらいの魅力があるなら、関係は続くだろう。だが、魅力が打ち消されるほど、イヤなところがあるなら、つき合いを考え直さなければならない。

直して欲しいからと、すぐにイヤなところを指摘してはならない。相手にとって触れられたくないことかもしれない。極力冷静になって、考えて、考えて、考え抜いてから、行動に移すべきである。考えている間に、“大したことじゃない”と思えるかもしれない。

考え抜いた末に、どうしても許せないことだと判断したなら、相応の覚悟の上で言えば良い。その場合は、言葉のひとつひとつをよく選んで、話さなければならない。感情が出てしまうと、相手も感情的になり、取り返しのつかないことになる。

冷静に話したにも関わらず、相手が怒るような場合は、関係を修復しようなどと考えずに、別れた方が良い。“相性が悪い”と判断した方が賢明である。

一度、こういう場面を作ってしまうと、心のどこかにわだかまりが残る。それは、もし結婚したとしても、一生残っているものである。そんな関係は、不幸ではないか。関係そのものをリセットした方が良いのである。

どうしても別れたくない相手であれば、イヤなところには目をつむることである。絶対に指摘してはならない。別れたくないということは、それなりの魅力があるのだから、その魅力だけを見ていれば良い。イヤなものにはフタをする。そんな“悟り”の境地が必要なのである。

「結婚とは我慢である」と、誰かが言っていたと思うが、言い得て妙である。まぁ、そこまで暗いものではなく、相手の魅力だけを見ていれば、それで幸せを感じることはできる。我慢だけなら、添い遂げる価値はない。

赤の他人が長時間一緒にいれば、トラブルだって起きる。我慢することも大切。相手のすべてを認めることも必要。完璧な人間、理想の相手など、そう容易く見つかるものではない。

ケンカをしてもすぐに仲直りして、疲れてしまわない関係で居続けることが、長続きの秘訣なのかもしれない。

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