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【まち村】地域活性化には、環境デザインの視点が必要。

まちづくり・村おこしというと、
すぐに農家体験やイベントを考えてしまうが、
その前にやるべきことがあるのではないか。

家にお客さんを招く時には、まず何をするか。

食事の用意?
お花?
音楽?

いや、掃除からだろう。

玄関から始まって、居間、トイレ、庭にいたるまで、
少なくとも見えるところは綺麗にするだろう。

まち・村だって同じこと。

最低限見えるところは、美しくしなければならない。

道端のゴミはもちろん、
廃車や産廃を処理する必要がある。

“美しいところ”というだけで人は来てくれるものである。

何もない、自然しかない、というところなら、
なおさらその自然を美しくしなければならない。

自然環境を守ろうという意識が欠けているところに、
人はやって来ない。

そこにある自然が本来の姿のまま美しく見えるように
「掃除」から始めよう。

さらに次のステップとしては、
建物や町並みの整備である。

テーマにそって建物や道を演出したり、色を統一したり、
標識・看板のデザインを揃えたり……と、
さまざまな方法が考えられる。

『環境デザイン』の考え方を持って、
まち・村を整備するのである。

外から来てくれる人が、
美しいと感動し、心なごめる環境を作ること。

それは、住民にとっても暮らしやすい環境となるはず。

住んでいることが誇りに思えるような環境づくりである。

だが、環境整備は簡単なことではない。

最大の課題は、住民の意識を変えること。
これが難関。

とにかく意識が低い。

ゴミを捨てるのは、観光客より住民の方が多いのである。

また、建物や看板などを
デザイン統一しようとするとお金がかかるので、
その面でシビアな田舎の人を
どう説得するかが問題である。

難しいことがたくさんあるにせよ、
やらなければ先へ進めない。

住民みんなに、ひとつの方向を向いてもらわないと……。

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佐藤きよあき
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