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2021/10/30 いぎなり東北産 「ミューコミVR」 presentsスタプラアイドルフェスティバル~今宵2人目のシンデレラが決まる~

シンデレラが決まったその時、
会場がピンクの光に包まれた。



38人のアイドルの中から、たった一人のシンデレラを決める。
"「ミューコミVR」 presentsスタプラアイドルフェスティバル ~今宵2人目のシンデレラが決まる~"が10月30日横浜アリーナにて開催された。

本来は、2021年1月16日に開催される予定だった本イベントだが、緊急事態宣言により延期となっていた。念願叶っての開催だ。


今回のイベントにかける東北産の想いは人一倍強かった。

2020年の1月、第1回スタプラフェスが開催された際には、CROWN POP三田美吹がシンデレラに選ばれた。
同じスタプラの仲間として、三田を祝福する言葉がブログには溢れた。

しかしその一方で、シンデレラに対する想い、選ばれなかった悔しさがそこにはそれぞれの言葉で綴られていた。


今回の第2回スタプラフェスは"東北産にとって"負けられない戦いだったのである。


オープニングアクト

13時の会場からしばらく経った14時15分頃。

初代シンデレラで今回のMC 三田美吹と、
ももいろクローバーZの高城れに、
TEAM SHACHIの大黒柚姫、
そしてたこやきレインボーの堀くるみ
という3人の紫担当による影ナレが始まる。
今回のフェスの注意事項を面白おかしく紹介した後、待望のオープニングアクトがスタートした。

①浪江女子発組合

M1. なみえのわ

1曲を披露し、MCでシンデレラ候補の各メンバーの1人ずつの紹介を行った。

②ukka

M1. 恋、いちばんめ(メドレー)
M2. それは月曜日の9時のように(メドレー)
M3. リンドバーグ(メドレー)
M4. WINGS

3曲を立て続けにメドレー形式で披露。

③B.O.L.T

M1. Yummy!
M2. JUST NOD
M3. Please Together

3曲目の"Please Together"は、メンバーからの「一緒に踊ってください!」という煽りがあり、客席中が振りコピ。
歌詞については「お願いします!」と皆産ならどこかで聞き覚えのあるフレーズが。

④いぎなり東北産

M1. うぢらとおめだづ
M2. Whatever

今回は恒例の出囃子はカット。
"うぢらとおめだづ"のイントロに乗せて、橘花怜の「うぢらがいぎなり東北産だー!!」というシャウトが聴こえると、特攻服を纏った9人が姿を現した。

"うぢらとおめだづ"は、2021年3月に初披露された楽曲だ。
つまり、延期前であればセトリに組み込まれることもなかったのである。
これは皆産としての感想になるが、キャッチーなメロディーと、パンチのあるリリックで客席のハートをがっちりと掴んだのではないかと思う。


「今日はスタプラフェスが開催できて嬉しいです。
今日は、全員がシンデレラを目指してここに来ました。
そして私達は日本武道館を目指しています。
最後の曲は、そんな私たちの思いを込めた曲を歌います。」

伊達花彩
「聴いてください。"Whatever"

特攻服を脱ぎ捨て、見慣れたゼッケン姿になって9人の想いを歌い上げる。
いつも以上に気合いの入った桜ひなのの歌唱からも、今回のフェスに対して東北産が本気であることが伺えた。

⑤ばってん少女隊

M1. Oisa (9分27秒ver.)

まさかの"Oisa"を9分27秒の長尺で披露。
"野生のOisa"ならぬ、"生のOisa"である。
MCなしで"Oisa"一本で勝負する姿勢に、退場後には会場がにわかにどよめいた。

⑥アメフラっシ

M1. DROP DROP
M2. SENSITIVE
M3. MICHI

積極的に客席を煽り、バキバキのパフォーマンスで魅了した。

⑦Awww!

M1. 青春は短いらしい
M2. 泣くな!サイダー

10月17日にグループとしての最後の単独公演を行い、残念ながら今回のスタプラフェスをもって活動終了となった。
なお、シンデレラ決定戦には播磨かなのみが参加。

⑧CROWN POP

M1. 手のひらに青空
M2. NARIYAMANAI

1曲目の"手のひらに青空"は、三田美吹が初代シンデレラに選ばれた際にソロで披露した楽曲である。

⑨超ときめき♡宣伝部

M1. 7月のサイダー
M2. すきっ! 〜超ver〜

Tiktokでバズったことでファン以外の層にも人気を博した"すきっ!"超verにて披露した。

約1時間半、計9組のパフォーマンスが終わる。
昨年と比べて1組あたりの時間は短かったものの、既にこの時点でお腹いっぱいである。
しばしの休憩の後、本編が開始した。

オープニング〜ノンストップメドレー

本編ではまず、今回のイベントのパーソナリティ吉田尚記(通称:よっぴー/ゴボウ)による影ナレ、今回のイベントに至るまでのVTRがスクリーンに映し出される。

緊急事態宣言による延期。
その間にグループの解散や、メンバーの脱退、
更には"ミューコミプラス"から"ミューコミVR"への番組変更があった。
いくつもの困難があって、今日の開催へと至ったわけだ。
何があるかわからない今のご時世。
こうして集まることができたこと自体が奇跡のように感じる。

オープニング セットリスト
M1. 踊れ!/CROWN POP
★三田美吹ソロ

本編1曲目を飾ったのは、三田美吹によるソロパフォーマンス。
初代シンデレラの名に恥じない、見事なパフォーマンスだ。

彼女の宣言により、グループの垣根を越えた"STARDUST PLANET"によるノンストップメドレーがスタートした。

ノンストップメドレー セットリスト

M1. なにわのはにわ/たこやきレインボー
★たこやきレインボー、ばってん少女隊、超ときめき♡宣伝部、アメフラっシ、CROWN POP、B.O.L.T、播磨かな(Awww!)

M2. Don"t Blink/B.O.L.T
★B.O.L.T、ももいろクローバーZ

M3. 天下一品 〜みちのく革命〜/いぎなり東北産
いぎなり東北産、真山りか・星名美怜(私立恵比寿中学)

M4. 恋、いちばんめ/ukka
★ukka、たこやきレインボー

M5. OTOMEdeshite/ばってん少女隊
★ばってん少女隊、TEAM SHACHI

M6. 頑張ってる途中/私立恵比寿中学
★私立恵比寿中学、ばってん少女隊、アメフラっシ、いぎなり東北産、ukka、播磨かな

M7. 午後四時ごろの好きです/CROWN POP
★CROWN POP、咲良菜緒・大黒柚姫(TEAM SHACHI)

M8. すきっ! 〜超ver〜/超ときめき♡宣伝部
★超ときめき♡宣伝部、秋本帆華・坂本遥奈(TEAM SHACHI)、清井咲希・春名真依(たこやきレインボー)

M9. ダイビング
★スタプラ新成人組(2000年代生まれ)/小林歌穂・中山莉子(私立恵比寿中学)、根岸可蓮・春名真依(たこやきレインボー)、上田理子(ばってん少女隊)、小泉遥香(超ときめき♡宣伝部)、里菜・三田美吹(CROWN POP)、内藤るな(B.O.L.T)

M10. START/チームしゃちほこ
★TEAM SHACHI、超ときめき♡宣伝部、いぎなり東北産、ukka、CROWN POP、B.O.L.T

M11. 雑踏の中で/アメフラっシ
★アメフラっシ、私立恵比寿中学

M12. 走れ! -ZZ ver.-/ももいろクローバーZ
★全グループ


東北産が参加した楽曲については以下の通りだ。

M4. 天下一品 〜みちのく革命〜 /いぎなり東北産

言わずと知れた東北産のアンセムソング。
今回は私立恵比寿中学より真山りか星名美怜の2人がパフォーマンスに参加した。
特に、真山は「満月の夜溢れ出してく」という藤谷美海のパートを一緒に歌唱。

2018年に開催された"私立恵比寿中学秋田分校"では、東北産は真山と"乾杯ニッポン"をコラボしている。
その際には、真山が藤谷のパートを完全に取って代わる形で歌唱していたが、それが今回はデュエット形式になったことで、3年分の成長を感じ取ることができた。

M6. 頑張ってる途中/私立恵比寿中学

東北産としてもカバーしている楽曲のひとつで、その歴史は東北産にオリジナル曲ができる前まで遡る。
意外にも、本家とは今回が初コラボとなった。

今回、東北産随一のエビヲタの桜ひなのが敬愛して止まない柏木ひなたは、芸能活動を一時休養しており、残念ながら共演は叶わなかった。
しかし、彼女への愛を感じられるようなキレキレのダンスを披露していた。

なお、曲としてのパフォーマンスが終わった後は、ももいろクローバーZの高城れにによって、前回のスタプラフェス後にSTARDUST PLANETに加入したメンバーの紹介があった。
具体的には、桜木心菜小久保柚乃風見和香(私立恵比寿中学)、蒼井りるあ柳美舞(ばってん少女隊)、菅田愛貴(超ときめき♡宣伝部)の6人。
今後の活躍が益々楽しみである。

M10. START/チームしゃちほこ

TEAM SHACHIのチームしゃちほこ時代の楽曲である。
10月24日にパシフィコ横浜にて開催されたTEAM SHACHIのワンマンライブでも、象徴的な使われ方をしており、このライブは生粋の咲良菜緒推しの葉月結菜はもとより、キャプテン(いぎなり東北産マネージャー)も配信にて視聴していた。

ブログにも、短いながらもその興奮が伝わる一文が掲載されている。

そんな楽曲でコラボすることができたのは、感無量だったのではないだろうか。

M12. 走れ! -ZZ ver.-/ももいろクローバーZ

アイドル界のアンセムソング"走れ!"の最新ver.だ。
今回のメドレーのトリとして、全メンバーによって披露された。
※シンデレラ決定戦にエントリーしていない、播磨以外のAwww!メンバーは不参加

"走れ!"は、STARDUST PLANET初の合同ライブ"夏S 2018 ももクロトリビュート ~みんなで10周年をお祝いしちゃうぞ!~"ではノンストップメドレーの1曲目だったので、今回は対照的な使われ方である。

こちらも"頑張ってる途中"同様、東北産がカバーしたことがある楽曲だ。
初めて東北産としてカバーしたのは、2017年"みちのく車旅 青森編 第2部"
お盆をかけて各地を回った車旅ツアーの最後の1曲として、橘たっての希望で選曲された。


2度目の披露は、2019年"東北ライブハウス巡り 〜麗らかにウリャオイ!〜 青森公演"
こちらも1ヶ月をかけて東北6県を巡ったツアーの千秋楽だ。
この時は、ライブの1曲目として披露された。

どちらにしても、とりわけ思い入れの深いカバーというわけである。

恐らく、"走れ!"という楽曲は、聴く人それぞれに思い入れやたくさんの思い出がある曲だろう。
筆者もその1人だ。

MC〜シンデレラ決定戦アピールタイム

計12曲のノンストップメドレーが終わると、興奮気味な様子で吉田尚記が再登場。
オタク特有の早口(褒め言葉)で、メドレーの感想を語ってくれた。

また、悪性リンパ腫での休業から復帰した私立恵比寿中学の安本彩花には「安本さんよく帰ってきてくれました」と言葉をかけ、会場中から温かい拍手が沸き起こった。

ここまで濃密なメドレーが続いたので、忘れかけていたが、今回のイベントは「たった一人」を選んでシンデレラを決めるイベントでもある。
吉田の「(メドレーを観て、)きっと皆さん今、たくさん話したいことがあると思います。でも、妹グループ38名の中で、1人に投票するという形で応援してもらえればと思います!」
という言葉で、ハッと我に返る。

今回のイベントにおける投票方法の説明がされた後は、37名のシンデレラ候補生がパフォーマンス順に並んで、10秒間のアピールタイムが設けられた。
※CROWN POPの雪月心愛が一時活動休止のため、38名のシンデレラ候補に対し、実際に参加するのは37名となった。

東北産メンバーもそれぞれの個性が出るアピールで観客を沸かせた。

4. 藤谷美海(水色)
「充電します!(ジェスチャー) 
フォォ…ボッ!!痛い!(ジェスチャー)
コンセント!(コンセントのポーズ)
ファルセット!フォォー!!
イエーーーーーーイ!!!」
(変顔)
7. 北美梨寧(紫)
「はい!舞踏会に現る北美梨寧!
あのね〜、りねね〜、北美梨寧!
7番!シンデレラ目指して頑張ります!」
※"我ら"の自己紹介のリズムでアピール
10. 桜ひなの(橙)
「私、番号10番の桜ひなのなんですけど!
今10秒時間を与えられたということで、
10個話そうと思うんですけど、
なにを話そうって話なんですけどもね!」
(何も話さず)
13. 律月ひかる(純白)
「律月ひかるです!
どうしたらシンデレラになれるのかな?
うーん、ひかるちゃんうさちゃんだからわかんなーい!♡」
20. 伊達花彩(赤)
「みなさんこんにちはー!
エントリーナンバー20番!
伊達神こと、世界の神様!
伊達花彩です!
よろしくお願いしまーす!」
22. 葉月結菜(青)
「22番、葉月結菜です!
私がシンデレラになった暁には、東北で水着ライブをやります!
いやーん♡」
25. 吉瀬真珠(緑)
「はい!25番、吉瀬真珠デレラです!
友情(ジョジョ立ち)
努力(ジョジョ立ち)
勝利(ジョジョ立ち)
よろしくお願いしまーす!」
28. 安杜羽加(黄)
「はい!28番、安杜羽加です!
今日は10月30日、19歳になりました!」
(会場中から大きな拍手)
「"ジャンプ"の最後を歌わせて頂きます!
"愛をこめて"歌います!
よろしくー!」
※歌詞からの引用
35. 橘花怜(ピンク)
「前回悔しい思いをしたので、今回は嬉し涙を流せるように精一杯頑張ります!
35番、橘花怜。
シンデレラになるまで帰りません!」


スペシャルライブ "今夜も(アイ)ドル箱"

全員のアピールが終わると、ももいろクローバーZ、私立恵比寿中学、TEAM SHACHI、そして一夜限りの復活を果たしたたこやきレインボーの4組によるスペシャルライブの時間だ。

ライブタイトルは"今夜も(アイ)ドル箱"
わかる人にはわかるライブタイトルである。
実際、スクリーンに投影された、パフォーマンスグループの発表画面もスロットを模した映像となっていた。

また、今回のライブでは、後輩グループ2組ずつに分かれて、先輩グループのバックダンサーを務めることが事前に発表されており、東北産はukkaと一緒にももいろクローバーZとコラボすることが明かされていた。

ブロック毎に以下のようなセットリストとなった。

今夜も(アイ)ドル箱 セットリスト

M1. 売れたいエモーション/私立恵比寿中学

M2. GOD SPEED/ももいろクローバーZ
★ももいろクローバーZ、いぎなり東北産、ukka

M3. いただきニッポン! 〜おみそれしましたなごやめし〜/チームしゃちほこ
★TEAM SHACHI、B.O.L.T、播磨かな

2曲目の"GOD SPEED"では、早速東北産がukkaと共にバックダンサーで登場。

大サビではももクロ、東北産、ukkaのメンバーによる大きな円陣が作られ、人数の多さを活かした特別なフォーメーションを見ることができた。

他にも、曲の最後にはももクロメンバーと肩を組む東北産・ukkaのメンバーという中々エモい光景も拝めた。幸せという他ない。

MCでも、勿論このコラボについて言及。

玉井詩織
「(ももクロと東北産・ukkaって)珍しい組み合わせだよね。
私たち、後輩グループと絡むことあるけど、特に絡みが少ない2組だったよね。」

高城れに
「なんかステージの上にファンの人いた笑
あーりん推しの笑
花怜くんがダンス中にアイドルじゃない顔してた笑」


「まさかステージ上でレスをもらえると思わなくて…(満面の笑み)」

皆産にはお馴染みかもしれないが、橘はももいろクローバーZのあーりん(佐々木彩夏)の大ファン
まさに俺得ならぬ花怜得なコラボだったワケだ。


他にも、玉井からの「東北産とukkaは仲良いの?」という質問に対しては、「デビューも近いので、一緒にライブやったり仲良いです!」と即答。
普段から親交が深いと公言している伊達とukkaの川瀬あやめの2人は、肩を組んで仲の良さをアピールしていた。

なおこれは完全に余談&主観だが、東北産の特攻服姿と、パンツスーツスタイルのももクロの衣装が妙にマッチしており、少しシュールな光景となっていた。


3曲目の"いただきニッポン! 〜おみそれしましたなごやめし〜"はこちらもバックダンサーと披露。今回が改名後初披露となったようだ。

M4. ジュージューシー!!/たこやきレインボー
M5. 卒業ラブテイスティ/たこやきレインボー
M6. 愛のレンタル/私立恵比寿中学
M7. レディ・メイ/ももいろクローバーZ

M8. シャンプーハット/チームしゃちほこ
★ブラス民がパフォーマンスに参加

M9. サドンデス/私立恵比寿中学
★私立恵比寿中学、ばってん少女隊、超ときめき♡宣伝部

M10. RAINBOW 〜私は私やねんから〜/たこやきレインボー
★たこやきレインボー、アメフラっシ、CROWN POP

8曲目の"シャンプーハット"ブラス民がパフォーマンスに参加。
ゴリゴリのホーンスタイルで魅せるパフォーマンスとは裏腹にシャンプーハットにQRコードを付け、ファンクラブ会員特典を見せびらかすという、この日イチやりたい放題していた。

「ああ、また勝手に
脳内論争してる間に入会したくなった
とは秋本帆華の言葉である。


9曲目の"サドンデス"は、エビ中のバックダンサーとして、ばってん少女隊と超ときめき♡宣伝部がパフォーマンスに参加。
他のグループと比較して、かなりガッツリとしたコラボ形式での歌唱となった。

星名美怜の「この曲のサビに関しては私がシンデレラ!」という一言により、恒例のダンスサバイバルに突入。
エビ中・ばっしょー・とき宣の3グループを巻き込んだ壮絶な戦いの火蓋が切られた。

…と思いきや、エビ中は早々に脱落。
事実上、ばっしょーととき宣の戦いとなる。
なお、"アウト"コールは声の仕事が本業である吉田が担当。
最後に残ったのは、ばっしょーの柳美舞、とき宣の吉川ひよりの2人。
そして、倒れる柳を吉川が抱きとめるというお馴染みの流れを再現。


「私を助けなければ、ひよりちゃんがシンデレラだったのに…」

真山
「スターダストプラネットに、シンデレラは必要ないわ!」


真山がこの言葉を発した時、会場からは思わず拍手が沸き起こった。
本当は、みんなそう思っていたのだろう。
でも、「シンデレラを目指す」と宣言してくれている以上、どんなに苦しくても応援するしかないのがオタクの性だ。

実際、この真山の言葉は、「でも私、シンデレラになりたいです!」という、ばっしょー・とき宣メンバーの一言により一蹴されるという流れになった。

そして、中山莉子による「立ち上がれ!スターダストプラネット!」という力強い叫びとともに、最後のサビを迎えた。

10曲目の"RAINBOW 〜私は私やねんから〜"では、アメフラっシとCROWN POPがバックダンサーを務めた。
MCでは、堀くるみが「これが私たち最後なので、少し挨拶しても良いですか?」と、進行を担当。

今回、アメフラとクラポというスタプラの中でも特にダンスができる2組がバックダンサーを務めたのだが、堀曰く「めちゃくちゃ踊れるメンツやけど、RAINBOWっていう平和な曲で笑」とのこと。

また、コラボの感想を聞かれたアメフラっシの愛来が「たこ虹さんが空気作ってくれて、ハッピー円陣(自作の円陣)を一緒にやってくださって笑 本当に楽しかったです!」と素直な気持ちを伝えると、「褒められ慣れてないから…すごい笑」と春名真依が照れ隠しするという微笑ましい一コマもあった。

同じく感想を振られたCROWN POPの藤田愛理は、「この曲元々好きなので、できて嬉しいのと、心愛の分も気持ちを込めてできたと思います!」と、雪月心愛がプリントされたうちわをカメラに映す。
心愛見てるー?たこ虹さんも心愛のこと気遣ってくださって、本当に優しいなぁって。心愛も喜んでると思います」と、カメラの向こうで今日の様子を見守っている、もう1人のメンバーへ、愛に満ちた言葉を聴かせてくれた。

M11. BIONIC CHERRY/ももいろクローバーZ

M12. Rocket Queen feat. MCU/TEAM SHACHI
★ブラス民がパフォーマンスに参加

M13. ホーム最強/たこやきレインボー

M14. MAMA/TEAM SHACHI
★ブラス民がパフォーマンスに参加

M15. スーパーヒーロー/私立恵比寿中学
M16. 今宵、ライブの下で/ももいろクローバーZ

M17. 抱きしめてアンセム/チームしゃちほこ
★TEAM SHACHI、ももいろクローバーZ、私立恵比寿中学、たこやきレインボー


清井咲希の「たこやきレインボー最後の曲!みんな拳上げていくぞ!」という煽りから披露されたのは、13曲目"ホーム最強"
今回のライブでたこやきレインボーとしての最後の単独パフォーマンスとなった。

15曲目の"スーパーヒーロー"は、エビ中が現体制に移行後、今回が初披露となった。
9人揃っての披露は叶わなかったが、印象的な落ちサビの柏木ひなたのパートは、真山がその想いを込めて力強く歌い上げた。


16曲目の"今宵、ライブの下で"については、"今宵2人目のシンデレラが決まる"という本公演のサブタイトルに見事に一致する選曲だ。
そしてそれ以上に印象的だったのが、百田夏菜子の2番の台詞。

「ここにいるよ ずっとここにいる」

アイドルともマスク越し、或いはアクリル板越しが当たり前になった今のご時世。
また推しにちゃんと会える日が来るのだろうかという、心の中に芽生えてきた不安。

そんな不安に対する、これ以上ない回答が得られた気がした。


そして、スペシャルライブ最後の1曲は、"抱きしめてアンセム"
画面上のスロットが壊れ、スーパー大確変タイムに突入するとともに、アドレナリンが止まらなくなる、あのイントロが横アリに響き渡る。

グループ毎にパートが分けられ、豪華4グループによるコラボによって、スペシャルライブのフィナーレを飾った。

スペシャルライブが終わると、吉田が再登場し、またもオタク特有の早口(超褒め言葉)で感想を述べる。
声が出せるなら「やっぱスタプラだな〜!」「だなだな〜!」くらいの叫び声を挙げていただろうという満足度だった。

ステージにはMCの吉田と三田美吹の他にも、ももクロ佐々木彩夏、エビ中星名美怜、SHACHI秋本帆華、たこ虹堀くるみの4人が残留。
この4人が主になって、今回のライブのセトリの考案をしてくれたそう。

最初はあーりん以外のメンバー(+吉田)で何時間もZoomで議論を重ねていたそうだが、あーりんが会議に合流した途端、1時間くらいで全て決まったらしい。流石である。

そして、スペシャルライブが終わり、吉田が登場したということは、シンデレラ決定戦の時間が迫っていることを意味していた。

シンデレラ決定戦

吉田
「38名のシンデレラ候補にとって、最後のアピールタイムになります。」

いよいよ勝負の時が来た。
いや、正確にはもっと前から勝負は始まっていた。

今回のスタプラフェスは、SHOWROOMで1人ずつ事前にアピールの機会が設けられたり、前回と比べても、"シンデレラ候補1人ずつのことをより深く知った上で投票して欲しい"という運営側の意図を感じられた。

それでも、「最後のアピールタイム」と言われると、構えずにはいられない。

会場が明転し、通路からステージまでを37名のシンデレラ候補が埋め尽くすと、シンデレラ決定戦のメドレーがついにスタートした。

M1. もっともっともっと話そうよ-Digital Native Generation-/たこやきレインボー

4. 藤谷美海/RAP

物心ついてずっと
Digital Native Generation
声帯 使ってこうぜ
Talk!Talk!Talk!Talk!

今すぐ集合(Let's Talk!)
目と目を見て(Let' Talk!)
しょうもないことも(Let's Talk!)
Talk!Talk!Talk!Talk!

なんなら電話で(Let's Talk!)
ダラダラダラと(Let' Talk!)
めっちゃ話そうよ(Let's Talk!)
Talk!Talk!Talk!Talk!

東北産の一番槍、藤谷が担当したのはラップパート。
普段東北産でラップを歌うのは安杜などのメンバーで、少なくとも藤谷ではない。

しかし、まるで「私の曲だ!」と言わんばかりに、遊びを効かせた歌唱を披露。
それだけに留まらず、オリジナルの振り付けを入れたり、全身を使ってパフォーマンスを魅せてくれた。

「まだ自分には適した生き方、歌い方、踊り方、ボケ方がまだ分からないです

それでも今は全力で頑張って皆さんに何か伝わればとおもいます」

大一番ライブ後のブログに書かれていた、素直な言葉。

前は播磨かな、後ろは菅田愛貴という、強烈なメンバーに挟まれた藤谷だったが、確かに爪痕を残していた。


7. 北美梨寧/D

人と人なのに
文字は乾いてるから
強い言葉の爆弾 ブン投げたとしても
大丈夫って勘違い

文字の先には人がいるんだ
どんな顔で泣いてるかも見えない
だから大切なことはそう
話そう

北美が担当したDパートは、台詞・大サビへと繋がる要の部分だ。

「私にとってはマイクを持てること、歌割りがあること、私の歌声で想いを届けることも、当たり前ではありません。

まだまだ上手とは言えないけれど
少しずつ応援してくれているみんなに
歌という形で恩返しできているのかなと思います!」

大一番ライブを終えた後、ブログでそう言っていた北美。
今回は一音も決して外すことなく、見事にこのパートを歌い切った。

最後の「話そう」の歌声の伸びは特筆に値する。


M2. トリプルセブン/チームしゃちほこ

10. 桜ひなの/1A

テレビ塔から こんにちは
うまくいきすぎちゃって すいません
追い風ぴゅぅっと背に受けて
いくぜ!とんとんとんとん拍子で
Go! Go! Go! Go!

ぴちぴちハネるぜ 名古屋嬢
くるくるぱっと回って のぼり龍
センパイ方のチカラ借り
ノってみせるぜ どでかいビッグウェーブ!

桜は"トリプルセブン"の歌い出しを担当。

歌を愛して17年。
その歌唱力は横浜アリーナレベルの会場でも十分に通用することを証明していた。

外周を回る際も非常に楽しそうで、皆産以外も虜にしている姿が印象的だった。
実はスタプラ内でオレンジのメンバーカラーなのは、桜以外では柏木ひなたのみである。
それでも、この日オレンジのサイリウムが多く感じたのは、彼女のそんな魅力に惹かれる人が増えてきたことを表しているのだろう。

また、トリプルセブンはかねてから東北産もカバーしており、これまで同様に"名古屋嬢"の部分を"東北産"と変えて歌っていた。
いぎなり東北産としての矜持を感じた。


13. 律月ひかる/2A,2B

おしとやかなフリしてみて
熱いハートはいつも燃えさかる
この世の道理はガッテン承知
どんなラッキーも勝手にはやってこない!
ついてこーい!

律月は2箇所のパートを担当。
「うさちゃんだからわかんなーい」と言いながら、器用にパフォーマンスをこなした。
全く油断ならないのが彼女の魅力と言えるかもしれない。

また、辻野かなみの後ろから飛び出して、「ついてこーい!」と叫ぶ場面は、メドレーの中でもとりわけ大きなインパクトを残した。
心強さや頼もしさすら感じたのは、気の所為では無いはずだ。

東北産が日本武道館を目指すことを自分たちの意志で決めた時も、律月はただ一言「武道館行く」とだけ言葉を紡いだ。

一言に想いを込めることができる。
これは間違いなく律月が持っている武器だ。


M3. ジャンプ/私立恵比寿中学

20. 伊達花彩/1A'

新しい時代の風が僕たちを呼んでいるんだ
桜吹雪が燃えている、あと何度告白できる?

伊達の歌声が聴こえた時、明らかに横浜アリーナの空気がビリッと震えたのを感じた。

伊達は元の公演日程では、"アイカツプラネット!"の仕事との兼ね合いで、休産中の期間に該当し、このシンデレラ決定戦には参加しない予定だった。
しかし、日程が大幅に延期になり、歌割りも再度割り振られ、こうして"ジャンプ"の歌唱を任せられた。
表現力が上がり、パフォーマーとして何段階もレベルアップした姿をここで見せつけた。


22. 葉月結菜/1C

だから愛を込めて 鳴らすよ 鳴らすよ
本当に大切な事なんかつきとめたりはしないで

前回のスタプラフェスでは"抱きしめてアンセム"のBメロを担当した葉月だったが、今回はそれ以上に歌唱力をフルに発揮できるパートが割り当てられた。
切なさを感じさせるような美しい声で、サビを丁寧に歌い上げた。

自身の生誕祭では、「みんなが"ゆなの歌好き"って言ってくれるから頑張れた」と述べていた葉月だが、今回のパフォーマンスで、きっとそう思ってくれる人はさらに増えたはずだ。


25. 吉瀬真珠/2A'

夢は見るんじゃない掴め、嵐の中を駆け巡れ
おとぎ話じゃ終われない、これは心臓のドラマだ

吉瀬が担当したパートの映像は、自身のInstagramにて動画が公開されている。

口で説明するより見てもらった方が早い。

"ジャンプ"繋がりで週刊少年ジャンプの話をしていたマイペースな姿からは凡そ想像がつかない、プロのアイドルとしての姿がそこにはあった。

あと、柏木から貰ったコメントへの返信がとても可愛い。こういうところは普段の吉瀬だな、と少しホッとしてしまう。


28. 安杜羽加/2C,Coda

がむしゃらに愛を込めて 鳴らすよ 鳴らすよ
馬鹿にしてくれたっていいぜ あなたが笑ってくれるなら
もう一度愛を込めて wow
もう一度愛を込めて wow

だから愛を込めて wow
がむしゃらに愛を込めて wow

もう一度愛を込めて wow
もう一度愛を込めて wow

安杜は"ジャンプ"のラストを担当。
曲割りが変更される前も、2B("今だー!"の部分)という難しいパートを任されていたが、新しく任されたのも、それに劣らない難度のパートだ。

結果として、安杜が担当して大正解という他ないような、見事なパフォーマンスだった。

編み込みをし、前髪で片目が隠れた状態での鬼気迫る歌声は、客席の視線を一気にステージに引き込んだ。
19歳初のパフォーマンスは、最高のスタートを切ったと言っても過言ではないだろう。


M4. ココ☆ナツ/ももいろクローバー

35. 橘花怜/2A

むしむし うんざり 熱帯夜
ココナツジュース のみたいな

なっがーいようで 短い サマータイム
やっちゃったもんがちっ!

シンデレラメドレー、東北産の殿を務めたのはリーダーの橘。

外周を回る時は、皆産かそうでないかに関係なく、一人ひとりに目を合わせ、その人のためにパフォーマンスをしていた。

そして、いざ自身のパートでステージに立つと、ウインクや投げキッス、彼女自身の愛らしさをこれでもかというくらいカメラに向かってアピールしていた。
橘には、カメラを通して、一人ひとりのファンの姿が見えていたのではないかと感じるようだった。
カメラに向かって差し伸べられた手は、自分も手を伸ばせば届くのではないかと錯覚する程だった。

その姿はまさに「アイドル」という他ない。
控えめに言って、最高だった。

投票〜結果発表

シンデレラメドレーの全パフォーマンスが終わると、シンデレラ候補生達は退場。
あとは投票を待つのみだ。

ステージ上には吉田と三田美吹、ももいろクローバーZの百田夏菜子玉井詩織、私立恵比寿中学の真山りか、TEAM SHACHIの坂本遥奈、たこやきレインボーの春名真依が登場し、投票から集計までの繋ぎを担当した。

5分ほどで投票タイムが終わると、吉田は集計に向かうとしてステージから退場。
「投票に影響するといけないから」と触れないようにしていた、気になったメンバーをテーマにトークが始まった。

坂本
播磨。突っ込まずにはいられない。」

百田
「播磨に関しては、貫禄がある笑」

玉井
「選ばれても、選ばれなくても面白い笑」

同じアイドルから見ても、播磨は印象に残ったようだ。
続いて、春名が気になったメンバーを述べる。

春名
「なんで37票ないんだろうって迷ったけど、やっぱり新しく入った子達が良かった。ばってん少女隊の2人とか…」

と、ここで、早くも吉田と中継が繋がる。
スクリーンに映ったのは、横浜アリーナの裏口(地下?)に集められたシンデレラ候補生たち…と何故か同じように神妙な表情で一緒にいる先輩グループたち。

玉井から「お姉さんグループ、選ばれる側みたいな顔してるけど大丈夫?ww」とそのシュールな光景に耐えきれずツッコミが入る。
百田からも「"同じ想いでやってます!"みたいな顔しないで!ww」とツッコまれる。
なお、特に大黒柚姫堀くるみの2人が全力で茶番をしていた。

そんな悪ふざけをしている間に、吉田の手元にシンデレラの名前が書かれた封筒が渡される。

ああ、いよいよだ。

吉田
「"「ミューコミVR」 presentsスタプラアイドルフェスティバル~今宵2人目のシンデレラが決まる~"

見事2人目のシンデレラに選ばれたのは!!!

プツッ。

中継が途切れる。

百田の「客席と、ステージ上にいるうちらだけが結果知らないってことじゃん!」という気の抜けた声が聞こえる。

会場中を包んでいた緊張が一気に弛緩する。
「あぁ、そういえば前回もこんな感じだったな…」とぐちゃぐちゃになった気持ちを再度整える。

前回のことを思い出したのはステージ上にいた三田も同じだ。
自身がシンデレラと発表された時のことを思い出し、感極まって涙を流す三田。
そんな三田の様子を見て、百田が優しく話しかける。

百田
「いぶいぶはさ、シンデレラの先輩になるわけじゃん?」

玉井
「シンデレラの先輩wwパワーワードじゃん笑」

百田
「ちなみに私は茶畑のシンデレラなので…いつでも頼って?笑」

客席からは笑いが零れ、三田も笑顔に戻ったようだった。
こういう姿を見ると、スタプラのセンターは百田夏菜子なんだと、強く感じる。

結果発表の時間が近づき、春名は「仲良しだけど、この時だけはライバルだから、独特な空気感がある」と、このシンデレラ決定戦の様子を分析する。

そのような様子を感じ取り、客席も「そろそろだな…」とソワソワし始めるが、ステージ上は何故か、"ハリー"という謎の単語の話題に。

百田
「SHACHIのみんなが〇〇って呼んでくださいっていうのが可愛いなって。私もやりたいなって。」

玉井
「だから、"かなちゃん"って感じに呼ばれたいのかなって思ったら…」

百田
「茶畑のシンデレラ、百田夏菜子です。
心の中でハリーって呼んでください☆」

玉井
「"ハ"も"リ"も名前に入ってないのにww
しかも心の中で呼んでくださいだから、言われた側も"えっ…?"って感じになってたw」

と、どうやら百田のあだ名の話をしていたらしい。

百田は「もうすぐ結果発表なのにこんな変な話してて良いの?笑」と心配していたが、予感は的中し、この話題が終わると同時に、結果発表の準備が整ったようだった。

ステージ上にいたメンバーは去り、空っぽのステージは、シンデレラの登場を待つのみとなった。

シンデレラに決まったのは…

ももいろクローバーZの"overture"が横浜アリーナに流れ始める。

ももクロのライブで何度も聴き、その度にワクワクで胸を高鳴らせた。
しかし、この日は緊張や興奮、別の種類の感情で胸が高鳴っているようだった。

曲が終わりに近づくにつれ、鼓動が早まる。
心臓が早鐘を打つ。

スクリーンには、
「この後 シンデレラの登場です!
皆さん拍手でシンデレラをお迎えください!」

「シンデレラに決まったのは…」

という文字が浮かんでは消える。

「ゼェーーーット!」

水木一郎の叫び声が聴こえ、音楽が終わる。

そして、舞台にポップアップしたのは、


ピンク色の特攻服を纏ったリーダー、
いぎなり東北産橘花怜だった。

その瞬間、心の中か、或いは実際に漏れ出ていたのか、会場中から「おおっ!」という声が聞こえた気がした。

泣きそうになりながら、
「皆さん、本当にありがとうございます!
ラストまで一緒に楽しんでいきましょう!」
と何度もお辞儀をする橘。

流れているのは"天下一品 〜みちのく革命〜"のイントロだ。

「それでは聴いてください!
いぎなり東北産で、" 天 下 一 品 " !!」

シンデレラ橘花怜によるソロパフォーマンスが始まった。

笑顔で花道を駆け抜ける姿からは、少しでもお客さんの近くで歌いたいという気持ちが伝わってくるようだった。

 一生懸命 やれること 信じていれば
いつの日か いつの日か 願いが奇跡に変わる

最後まで笑顔のまま歌い切り、決して涙は見せなかった。
間違いなくこの日のハイライトだ。

歌唱を終えると、客席・ステージの4方向に向かって深くお辞儀をする橘。
メインステージには、ももクロの4人が待っていた。

憧れの先輩が待つステージに駆け寄る橘を見て、高城と百田と玉井の3人があーりんを前に押しやる。
そのまま思い切り橘を抱きしめるあーりん。

シンデレラの襷も、あーりんの手で橘にかけられた。

吉田と三田もステージに現れると、ティアラの贈呈があり、橘が今の気持ちを語り始める。



「今回このイベントが延期になる前は、シンデレラになるっていう宣言はしていなかったんです。
でも、1年イベントが延期して、東北産のためになるならと思ってシンデレラ宣言をしました。

でも…本当は怖くて。
リハーサルでもみんな凄くて。
でも本当に皆さん応援してくれて…。
(ティアラがずり落ちそうになる)

みんな本当に優しくて。
かれんなんて…って思ったりもしたけど、
ご飯の時にメンバーが、"花怜はこうしたらもっと輝けるよ"って言ってくれて。
みんなもシンデレラ候補なのに、だからこんな素敵なメンバーの為にも、自分もできることをやらなきゃって。

でも皆さんのおかげで本当に嬉しいです。
ありがとうございます。」
(意訳)

高城
「でも、シンデレラが発表されて、花怜くんより先にあーりんが真っ先に泣いてたよ。
あーりん、滅多に泣かないんだよ。」

あーりん
「花怜ちゃんが花道で歌ってる姿を見てね、
初めて横アリに立って"あーりんは反抗期"で、
同じように花道を走った時のことを思い出したの。」

吉田
「奇しくも、その時と同じで、今は会場一面がピンク色ですね。」

あーりんが初めて横アリに立ったのは、2012年の春の一大事のこと。
一生懸命な花怜くんの姿に重ね合わせるところがあったのかもしれない。

フィナーレ

シンデレラが決まり、いよいよイベントの終演が近づく。

吉田がAwww!を含めた全グループのメンバーを呼び寄せると、早速橘以上に泣いているメンバーがいる。
しかも東北産ではなく、エビ中に。

星名美怜だ。
「花怜くんが着てる特攻服に、歌詞が書いてあって…。
それを頑張って歌ってて、あぁ良かったなって。」

橘の特攻服には、"天下一品 〜みちのく革命〜"の歌詞が刺繍されていた。
本当に良かったなと思う。

最後のパフォーマンス曲は、
橘花怜をセンターに'We Are "STAR"'
所謂「新社歌」だ。
東北産でも定期的にカバーされ、思い入れが深い楽曲でもある。

1番の柏木パートは、同じエビ中の安本彩花が担当。
2番の伊達のパートを、センターの橘が歌唱した。

そして百田夏菜子が歌う落ちサビ。
東北産がカバーする際には、橘がこのパートを担当している。

キミとわたしで
つくりつづけたグレイトシーン
ゴーイング ゴーイング
どこまで いけるかまだ知りたいの

ほかのメンバーと同じように屈む橘だったが、百田が手を差し伸べ、そのまま橘を立ち上がらせる。
まるで百田の声と一緒に、橘の声まで聴こえてくるようで、胸がいっぱいになった。

この曲を聴いて思い出す光景が、またひとつ増えたと感じた。


全てのパフォーマンスを終え、1グループずつ挨拶し、ステージから去っていく。

東北産の挨拶の番には、百田や吉田の計らいにより、ステージの最上段から降りて橘のもとに行けることになった。
駆け足で橘に近づくと、号泣する葉月が橘に抱きつく。それに連なるように、泣き顔の北美・安杜が橘を抱きしめ、最終的に9人全員で抱き合う形となった。

感極まる橘の頭を優しく撫でる律月や、橘以上に号泣する葉月の姿を見て、本当に素敵な関係性だと感じた。


「皆さん、本当にありがとうございます。
東北産は日本武道館を目指しています。
でも、武道館はゴールじゃなくて始まりにしたいと思っています。
だから、これからも応援よろしくお願いします!」

全員
「以上!うぢら、みちのくのスターダスト!
いぎなり東北産でがんした!
ありがとうございました!!!」

(会場から大きな拍手)

9人揃っていつもの挨拶をし、
橘以外の8人は退場していった。

その他のグループからも、最後の挨拶とともに、橘へのお祝いの言葉が多くあった。

ばってん少女隊 上田理子
「花怜おめでとう!」

たこやきレインボー 堀くるみ
※泣いてて何と言っているか聞き取れない。
全員「花怜くんおめでとう!」

TEAM SHACHI 秋本帆華
「花怜くんおめでとう。
個人戦だったけど、グループでのチームとしての戦いとか、それを経てスタプラとしての仲が深まったなって。シンデレラおめでとう!」

大黒柚姫
「(号泣しながら)花怜から毎日LINEで不安だとか聞いてたから、本当に良かったなって…おめでとう!」

私立恵比寿中学 星名美怜
「花怜くん本当におめでとー!
11月6日はまた秋田分校で東北産とライブできるので、皆様ぜひぜひ来てもらえればと思います。」

真山りか
「シンデレラになって一段とレベルアップした花怜くんが率いる東北産ちゃんと一緒にできる秋田分校。
ぜひみなさんニコ生を見てください!」

ももいろクローバーZ
百田夏菜子
「スタプラという枠ができた時、私達もどうなっていくんだろうって全然想像がつかなかったんですけど、今はこんなに立派な後輩ができて…。
花怜ちゃんとか、会った時こんなにちいちゃかったのに笑
話してても受け答えとかが大人になってて…。」

高城れに
「ももクロのライブ見て、アイドルになろうって思ってくれたんだもんね」


「スターダストに入ったのが、女川でももクロさんを見たのがきっかけで。
だから今、こうして同じステージにいて、不思議な感じです。」

百田
「花怜ちゃんがそう思ってくれたように、きっと、これからは花怜ちゃんを見てアイドルになりたいっていう人もいると思う。

「おめでとう!」


最後は初代シンデレラの三田美吹から。

三田
「CROWN POPの初めてのライブって、東北産と仙台でライブしたのが初めてで…。
その時は花怜くんが小学生で私が中学生とかで。
結成日も近いので一緒に頑張ってきて、こうして先輩方とステージに立てて。
当時はももクロさんとか先輩達の色々な話をしていたので、今こうして同じステージに立てているのが嬉しいです。
本当におめでとうございます!」



「皆産、今日は本当に本当に本当に、ありがとうございました。
スタプラの皆さんで、素敵な思い出を作れたのが本当に嬉しいです。
世の中はこんな状況ですが、アイドルとして皆さんにもっと笑顔を届けていけるように頑張ります。
これからも素敵な思い出を作れたら嬉しいです。

これからもスタプラのことも、いぎなり東北産のことも、(恐らく番組のことを指して)みなさんのことも、よろしくお願いします!」

最後は深々とお辞儀をし、会場は温かい拍手に包まれた。
そのまま、タスキがずり落ちそうになりながら"笑顔の王様"は退場していった。

シンデレラがステージから去り、MCの2人の挨拶が終わると、ここでオープニングアクトから約5時間半にわたるイベントが終演した。


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橘花怜が"2人目のシンデレラ"になった。

花怜くんのシンデレラにかける想いには、
"グループのため"という、何処までも"誰かのために"という想いがあった。

そして、そんな花怜くんがもっと輝けるよう、
花怜くんのために考えることができるメンバー達。

これからも、この9人と一緒にグレイトシーンを作り続けて行きたい。
どこまで行けるかまだまだ知りたい。

そう強く思う1日だった。




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