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完全趣味的音楽レビュー

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#邦楽

【11/28】いつか生まれ出づる魂に寄せてーーDannie May、渋谷WWW初ワンマンを観た

【11/28】いつか生まれ出づる魂に寄せてーーDannie May、渋谷WWW初ワンマンを観た

新しい事を始める瞬間、人間は誰もが迷い、恐れる。“ファーストペンギン”という言葉もあるぐらいで、初めの一歩を踏み出す事は誰からも讃えられて然るべきだし、それだけ怖い事でもあるのだ。

新しい事を始める瞬間の人間は震えている。それには、武者震いだなんて勇ましい呼び名がつけられているが、気分としてはどちらかというと、生まれたての赤ん坊の心許なさに近い。母親が苦しみながら赤ん坊を産み落とすとき、赤ん坊も

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【7/25】かがやけみらい――Dannie May自主企画『Welcone Home!』ゲスト小林私、感想【@渋谷O-nest】

【7/25】かがやけみらい――Dannie May自主企画『Welcone Home!』ゲスト小林私、感想【@渋谷O-nest】

インディーズミュージシャンを応援していると、必ずと言っていい程ファンの多くが「売れてほしい、でも売れてほしくない」というような葛藤に駆られている場面に遭遇する。いわゆる「安易な売れ線になってほしくない、でも彼等の音楽は広く認められてほしい」というような批評的な目線もあるかと思うし、「まだ知られてほしくない(=遠い存在になってほしくない)、でも彼等の生活は保障されてほしい」というようなある種何様感あ

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【2/28】幻想の隣人――小林私、初めてのバンドセットワンマンライブがめちゃめちゃ楽しかった話【@渋谷クラブクアトロ】

【2/28】幻想の隣人――小林私、初めてのバンドセットワンマンライブがめちゃめちゃ楽しかった話【@渋谷クラブクアトロ】

よく晴れた2月の終わり、筆者は約1年ぶりにライブハウスに赴いた。同行の友人と共に見慣れた渋谷クラブクアトロの煉瓦調の壁を横目に、あの薄暗く踏み外しそうな階段を上る。人数を間引くためか椅子の敷き詰められたフロアには、それでも尚このご時世ではちょっと心配になってしまいそうな程に観客が肩を並べていた。デビュー1年目の歌手の二度目のワンマンライブにしては、上出来過ぎる程の賑わいだろう。

SEには、筆者を

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