『ライフ』希望は光、光には影が潜む vol.630
ずっと以前から見たかったSF映画が、Netflixで見れたので見ました。
『ライフ』火星の原生生物を見つけ、それを育ててしまったが故の悲劇。
こういった類の映画は結構脳死で見ることが多いので、何を感じてどう思ったというのもあまりないのですが、感想を書いていきます。
未知との出会いには恐怖がある
火星の原生生物が動き始めた瞬間、それは人類にとっての大きな一歩でした。
初めて地球外生命体との出会いを果たしたのですから当然です。
しかし、その成長度の速さにはどこか私たちの常識の範囲ないんでは考えられない奇妙さがありました。
その奇妙さは新しいものを知りたいという知的好奇心をくすぐられる未来への希望ともなりますが、同時に道への恐怖でもあったわけです。
本来は新しいものとの出会いに喜びを感じてもいいはずなのに、どうしても私たちは恐怖を感じてしまう。
これが人間のサガなのでしょう。
ただ生きたい、そう願う
最初はカルビンと名付けた火星の原生生物も、友好的な姿勢を見せていました。
人の指に対して興味を示し、交戦をしそうな雰囲気など全くありませんでした。
しかし、一度環境変化を失敗して仮死状態にしてしまった途端、カルビンは交戦的になります。
自らの命の危険を感じ、自分の命を守ることを最優先に考えるようになったのでしょう。
そうなると人間としても恐怖心が勝ってしまいます。
このよく分からない生物はこちらを攻撃してくる。
こうなってしまっては言葉が伝わらないために、もう元の関係になるのはほとんどと言っても不可能です。
言葉が通じる人間同士ですら戦争は無くならないのですから。
しかし、両者の中にあるのはただ生きたいという強い思い。
生きたいのに殺し合いをしてしまう、何とも悲しい映画でもあるのかもしれません。
宇宙の広大さと地球のちっぽけさと
こういった宇宙ものの映画を見ると、感じるのが地球のちっぽけさです。
これだけ小さな太陽系の中の火星ですら分からないことが大量にあり、映画にするほどの面白みがあるのも不思議なものです。
そして、いかに人類がまだまだ宇宙に対しての知識も技術も欠落しているかがわかります。
でもだからこそ、そんな宇宙に思いを馳せるのが楽しいのでしょう。
知らないからこそ、知らないなりに考えてそこにある程度の自分の中の正解を当てはめて見るというのに楽しさがあるのかと思います。
そう考えるとやはり人間の原動力に、知的好奇心は大きな影響を生んでいるんだろうなと感じました。
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