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「株主総会」の奥は深い


こんばんは。きむきむです。
今日も数ある投稿の中で私の投稿をご覧いただきまして
ありがとうございます。

1月に購入した村上世彰(よしあき)氏著書の「生涯投資家」を購入し、
4月4日にかなり前半部分を投稿して時間が経ってしまいました。
その間に芥川龍之介とか「夢をかなえるゾウ2」等の寄り道をしてしまいましたが・・・久々に続きを投稿したいと思います。

プロキシ―ファイト

プロキシーファイトってご存知ですか?
テレビで「半沢直樹2」でプロキシーファイトをやっていたのをもしかしたら覚えていらっしゃる方もいるかもしれません。

最近では昨年の株式会社コロワイドの大戸屋ホールディングスへのプロキシーファイトはかなり激しいものであったようです。結局、コロワイドが勝ち現在、「大戸屋ホールディングス」はコロワイドの子会社となっています。

コロワイドはと言うと名前がピンと来ないかもしれませんが、「甘太郎」、「NIJYU MARU」、「北海道」、「三問堂」等を運営していましたが、
「牛角」、「かまどか」、「フレッシュネスバーガー」等で有名な株式会社レインズホールディングス等も傘下に持ちます。

このプロキシーファイトを最初にやったのは、この本によると著者である村上世彰(よしあき)氏です。

プロキシーファイトとは日本語で議決権争奪戦と言います。
株主が投資先企業に対して株主提案を行い株主総会において、議決権行使の委任状を巡って株主と経営陣が多数派工作を進めるために争い、提案の承認を得ることです。


例えば、役員派遣、役員交代、自社株取得、配当アップ等が提案内容例です。

要は株主が株主総会を利用して提案を経営陣に認めさせるということです。

著者は報道などでの取り上げ方は別として、志として自分が模範として良いことをして褒められたりすることによって、社会的に評価されることによって、マネをする人が増える連鎖を呼び社会的変革を起こしたいと思って始めたようです。

プロキシーファイトのきっかけ

東京スタイル(現在のTSIホールディングス【3608】)だそうです。チャレンジしようと思った3つの理由のようです。

①株主への敬意欠如

この会社は株主の40%が外国人株主だったそうですが、誰一人として経営者と面談したことがなく、株主への敬意が無かったことのようです。
それでも、当時、東京スタイルと取引していたイトーヨーカドーの当時の伊藤雅俊会長の取計らいで高野社長と面談できたそうですが、罵倒されるは

「なんでおまえごときにそんなことを言われなければならないんだ」

と取り付く島もない態度だったので、何とか是正しなければと思ったからだそうです。

②いびつな業績と資産

2001年当時は東京スタイルのは業績や資産は以下の通り、非常に不自然でコーポレートガバナンスができていないので、それを是正したいという思いからだそうです
時価総額は1,000億円強で純資産が時価総額の1.5倍!と運転資金が潤沢過ぎる会社です。
利益率は48億円/625憶円で7.6%でアパレtル業界利益率第2位のファーストリテイリング(ユニクロ)の7.43%(2020年8月)と一緒ですがとにかく流動性資産が大きすぎるのです。

  連結売上高: 625億円
  営業利益 :   48億円
  営業外利益:   52億円
  経常利益 :   92億円

  純資産  :1,576憶円
  総資産  :1,771憶円(内現金・有価証券 1,300憶円

ということで、より利益を出すために投資に振り分けるか、株主に還元してはどうかという意見だったようです。

③本業と関係ない投資が多すぎる

破綻したマイカルに投資をして損失を出したり、ファッションビルを建築したりと本業と直接関係のない投資が多い。投資が会社法で定義されている
役員会を通っておらず、投資家へのビジョンや収益性の説明もなかったようです。

村上氏の決断に人柄を感じさせる

村上氏は時として金の亡者として、報道されていますが、この章で村上氏の人柄が分かる部分が二か所あります。

①2002年の株主総会前の会談

2002年の株主総会でのプロキシーファイトを行う前に、前述のイトーヨーカドーの伊藤会長が同席し東京スタイルの高野社長、そしてHOYAの鈴木社長
と面談したシーンです。


投資ファンドの代表であり株主達の代表として面談した、村上氏は伊藤会長に大変お世話になっており、伊藤会長のメンツを潰さないように妥協するべきか、責任者の責務を全うするために主張を続けるか、かなり悩みます。そのうち、伊藤会長が「やり過ぎだ」と怒りだします。
独断できない難しい立場での村上氏の苦悩が印象的でした。

②リストラを提案された時

その後、東京スタイルは同業アパレルのサンエーインターナショナルと合併しました。そのサンエーの三宅正彦会長に対しても継続しても企業価値が高まるように提案を続けます。
すると2013年に三宅会長からリストラで工場を閉鎖することについて意見を求められます。その時の村上氏の回答は以下の通りです。

「人を切ることは、なるたけやってはいけない、特に地方では、その人や家族の生活を奪うことになるので、安易に検討しないでください。(以下省略)」

素晴らしいなと思いました。日本企業ではすっかり欧米的企業風土が移植され”終身雇用”は絶滅の危機になりつつありますが、

企業は社会の公器

という概念が村上氏にあったのだなと思いました。
この章も村上氏の激しい性格が現れつつも、リアル半沢直樹のようで面白かったです。

ちなみに東京スタイルとサンエーインターナショナルが統合してできた
東証一部のTSIホールディングスの2021年5月12日現在の株価は311円です
企業はWebは以下の通りです。

タイトル写真はフォトACをしようさせていただきました。
いつもながらありがとうございます。

今日も最後まで付き合っていただきありがとうございました。
明日も皆様にとって良い一日でありますように。

未来志プロデューサー きむきむ
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