上手な相談の仕方とは
実は「相談」するってそんなに簡単なことではない
「ひとりで悩まずに相談を」「何かあったら相談してね」とはよく聞くフレーズですが、実は「相談」って難易度高いよねって思っています。
子どもが療育や支援を受けていると、生活や学習面での困りごとは多く「困ったなあ、どうしよう」ということがよくあります。
これまでは「相談」は、自分でできることはすべて実践してみたうえで、どうしようもなければするものだと思っていました。
家庭で解決策や対応を考えない状態で、学校や療育機関に「相談」するのは良くないことだと思っていたからです。
すべて自分で解決してから「相談」していた過去
学校には、できるだけこちらが考えて対応策をみつけたうえで、
「○○だとうまくいかないので△△を使わせてもらってもいいでしょうか?」
「ひとりですべて行うのが難しいので家でここまで手伝ってもよいでしょうか?」
など、yes、noで答えをもらえるところまで自分で解決して「相談」していました。
療育には、
「〇〇で困っています。家では△△してうまくいかなかったので□□して、学校の先生にもお願いして◎◎の配慮を受けています。けれども、家ではなかなかうまくいかなくて。。」
と家庭と学校での対策をとったうえで「相談」していました。
結果、どうなったかというと。。
「相談」したかったけれども、「相談」できない状況に
学校で起こる困りごとは、自分ですべて考えなくてはいけない状況ウニな地ました。
学校から「○○がやりにくそうですね」と情報をいただいたら、家庭で対応策を考え、試行錯誤を繰り返した中でいちばんよかった方法を「○○してもいいでしょうか?」とお伺い。OKが出れば実践するという状態です。
療育では「家庭でいろいろ手立てを考えてくれているし、学校にも配慮してもらっているなら、このまま経過観察で」と支援を受けられない状態に。
「違う!私は相談したかったんだ」と悶々とする日々。
「何がいけなかったのか」と散々悩みました。
「相談」するための聞き方とは
相談したいのにうまくいかなくて疲弊する毎日。
いろいろ考えているうちに、「自分で全部抱え込み過ぎていたんだ」ということに気づきました。私は一緒に考えて欲しかっただけなのに、自分で解決し過ぎていたのです。
そこで、「相談」するための聞き方を次のように変えました。
自分で答えを出さずに、答えを出し切らない途中の段階で相手に投げかけるのです。
そうすると、一緒に悩んでいただけるようになりました。
「□□はどうですか?」「それは試したんですけど★★で」というように、困っていることを共有でき、悩み相談ができたのです。
それからずいぶん楽になりました。
まずは相手に「悩んでいる事実」を伝える
「ひとりで抱え込まないで相談を」の「ひとりで抱え込まないで」の意味がようやく分かった気がします。
まずは「悩み」を共有すること。私は「○○で困っている、悩んでいる」ということを相手に伝えることが必要なんだと。
簡単なようですが、「相手に丸投げしてしまってはいけない」「まずは自分でどうにかしないと」と思っていると、できません。
いろいろと自分で考えすぎてしまう前に、困っている事実や、聞いたことをそのまま伝え、「こちらはよくわからないから教えてほしい」という雰囲気を前面に出すことが大切です。
など、こちらで答えを出さずに、「事実のみを話せばよい」ということに気づきました。
ひとりで頑張ってしまいがちな人は余裕があるかどうかで判断を
自分一人で頑張ってきた人は、とくに「今、困っている」「今、悩んでいる」ことさえ気づく余裕がないときもあります。
「ゆったり過ごせていない」「いつも○○のことばかり考えている」ときは、余裕がなくなっているサインかもしれません。
ただ「今○○で困っている」「○○で悩んでいる」だけでもよいと思います。疲れてしまう前に「今悩んでいる事実」をアピールです。
これからは私も、「だって相手は教育、療育のプロなんだから」ぐらいの気持ちで、どーんと委ねてしまおうと思っています。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?