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NISAと老後2000万円問題

誤解されないように私のスタンスを伝えると
「NISA(少額投資非課税制度)は自己決定ができる成人は利用すべき制度」だと思います。
ただし、同じやり方で同じ利益を享受できないものでもあります。
2024年から新NISAが始まり、株価高騰もあり、情報が錯綜しています。
思うところをちょこちょこと記事にします。

老後2000万円問題って、騒がれましたよね。
「老後資金に2000万円必要」ってとてもセンセーショナルでした。
「だからどうしよう」ってところ覚えています?
それがNISAに結びつくのです。


NISAと老後2000万円問題レポート

金融審議会 市場ワーキング・グループ報告書 「高齢社会における資産形成・管理」 令和元年6月3日(2019年)をもとに説明を加えます。

老後生活が年金だけで足りないのはわかっていたこと

年金をもらっている人も、年金をいずれはもらうであろう若者も、
年金だけで老後生活がまかなえると思っている人は少数派でしょう。
制度設計が、所得代替率(受け取り始めるときの年金額が、その時点の現役世代の所得に対してどの程度の割合かを示すもの)60%程度になっていて、将来目標が50%になっています。
足りないことが前提の設計です。

いきなり2000万円と言われてびっくりした!

いきなり「2000万円要ります」と言われるとびっくりしますよね。
これは、ある年の65歳以上の2人以上世帯の収支が
ずっと変わらないことを前提として
その状況が平均寿命まで続いたらいくら必要かを試算したものです。

年によって収支は異なるので前提からしておかしいのですが、
試算すると約2000万円必要になります。
でもちゃんと、「平均貯蓄額2484万円」と載っているのですけどね。
「2000万円必要だけど貯金が2484万円あるから大丈夫」
ってことでした。

これからに向けてNISAにつながる

金融審議会 市場ワーキング・グループ報告書 「高齢社会における資産形成・管理」 令和元年6月3日(2019年)には色々なことがまとめられています。
少子高齢化の状況や、人口構成図、退職金のことや認知症状況まで。
図やグラフがカラフルなので、見ても楽しいです。

で、その最後の方にあるのがこれです。

つみたて NISA、iDeCo ともに、 利用者の声を聞きながら、制度そのものの改善にも努めていくべきである。 つみたて NISA については、まずもって国民が長期のライフプランに沿っ た資産形成に安心して活用できるよう、時限を撤廃し、恒久的な措置とすることが強く望まれる。

金融審議会 市場ワーキング・グループ報告書 「高齢社会における資産形成・管理」 令和元年6月3日(2019年)

2019年当時はつみたてNISAが20年、NISAが5年と期間も短く、選択制でどちらか一方しか選べませんでした。
2024年からの新NISAってこれを受けて始まったものに見えませんか?

金融庁の資料なので誰でも見られます。
ここに貼り付けますね。

https://www.fsa.go.jp/singi/singi_kinyu/tosin/20190603/01.pdf

他にもカラフルな図表ばかりを集めたものもあります。
これさえあればFP要らず?

それも、もとのデータを貼り付けますね。https://www.fsa.go.jp/singi/singi_kinyu/tosin/20190603/02.pdf

自分でやってね、に変わってきた

NISAやiDeCo(個人型確定拠出年金)、DC・401k(企業型確定拠出年金)が広まってきたのは、「老後の生活は政府では面倒見切れないので自分で資金を準備してください」というメッセージが含まれています。

まぁ、あるもの(NISAやiDeCo、DC・401kなど)使ってやっていくしかないですね。


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