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風の子の気持ち

去年、授業で育てた和綿。

今年もまた種をまいて、新しい場所で育てはじめました。

去年の失敗からコツをつかんだので、今年の発芽率はとても良い感じです◎ただ、ナメクジくんが隙あらば芽を食べにくるので、油断はできません。

毎日毎日、祈るように水やりをしています。

ところで、わたしの仕事は「育てる」ですが、実は植物のお世話が大の苦手です。そこまで関心が持てないみたいで、うっかり水やりを忘れてしまいます。動物のお世話もあまり得意ではなくて、唯一、関心を持って続けられるのが「人を」育てることです。

そんなわけで、移住先で種まきしたはいいけれど、わたしにちゃんと育てられるかな?水やり忘れちゃうんじゃないかな?と、思っていました。

でも、新しいおうちでは、なんの苦もなく、水やりの習慣が身につきました。カーテンをあけると同時に、「さっ、お水あげるか」と自然と身体が動き出します。

なんで、水やりができるようになったんだろう?環境設定が良かったのかな・・・。今の今までそう思ってたのですが、この記事を書きながら気づきました。

わたしにとって、この和綿の種が特別なものだからです。

この種は、去年担任していた子どもたちと(それこそ祈るように)毎日お世話をして、育ててきたものでした。

20粒撒いて、半分以下しか芽がでなくて。最終的に残ったのは一本。それでも、9月になると無事に15個の実をつけ、何ヶ月もかけて、コットンボールから273粒もの種を取りました。(種取りがまた大変な作業だった)

実がはじけたときの喜びっぷりは、はんぱじゃなかったな〜。

この春、わたしは子どもたちと別れて、新しい土地へ行きました。寂しいけど、この273粒はみんなで分け合い、それぞれで育ててもらうことにしました。

離れているけど、つながっている。離れていても、大丈夫。そう思いたくて、今、苦手な水やりをつづけられているのだと思います。

シュタイナー教育では、人間の気質を4つ(土・水・風・火)に分類して、自分や子どもを理解することがあります。

わたしの場合、土や風の要素を強く持っています。風が前面に出ている時は、興味関心があっちこっちに移ってしまい、一つのことになかなか集中できません。(別名:多血質)逆に、土のスイッチが入っているときは、一つものごとに深く集中することができます。(別名:憂鬱質)

で、今回フォーカスしたいのは「風」のほうです。

風の子は好奇心旺盛で、とにかく人間が大好き。愛されたい気持ちが強くて、愛する人となら、苦手なことでもやってみよう・つづけてみようと思えます。

何が言いたいかというと、わたしは子どもたちに助けられました。風の子として。あの子たちが支えになって、水やりができるようになったのです。立場が逆だろって話ですけどね(笑)

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