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男子も編み物しませんか?|手仕事の授業より

編み物が楽しい季節になってきました。

つくりたいものがたくさん思い浮かんでしまって大変です。

私がいま取り組んでいる編み物プロジェクトは、

母への贈り物に貝殻ポーチと

去年から編んでいる「Andy」というカーディガン。

母の誕生日は過ぎちゃっているし、肌寒くなってきたから早く羽織りものが欲しいし。どっちを先にとるか悩みながら、ひたすら手を動かしています。

そうそう、カーディガンを仕上げるためには、棒針の号数を変える必要がありました。もしかすると、買いに行かなくちゃかなと心配していたのですが・・・旦那さんが同業者(waldorf teacher)で、いろんな号数の棒針を持っていましたから、助かりました!

帽子やセーターを手編みできる配偶者って、なかなかいないかも。この人と結婚してよかったなーと思いました!

編み物の教育的な力

おのろけはさておき、

そうなんです、シュタイナー教育では小学一年生から、男女関係なく授業で編み物に取り組みます。編み物によって育まれるものがたくさんあるというのです。

例えば、両手をハーモニックに動かせること。注意力。外の世界への関心。

このとき、目的と意味のあるもの(例えば笛ケースなど、実際に使うもの)を作ることが大切です。ただの手の運動とは区別することで、子どもたちのある"精神的な力"を呼び覚ましていきます。

”精神な力”と言われても、なんだかふわっとしていてリアリティがないですよね。信じるか / 信じないかみたいな話になってしまいそうだし、自分に酔いしれてしまう危険を感じます。私の考えとして言い切るのは、まだ控えておきたいです。

こういうときは、実践に限りますね!盲目的に信じたり、ねばならないと決めつけたりするのではなくて。「へー、そうなんだ」「そうなのかな?」という感じでほどよく距離を置きながら、まずはやってみたいと思います。そのうちいつか、あぁ、こういうことだったのねって分かったらいいですね。

編み物が、判断する力を育てる?

もう一つ、直観的にそうだろうなと思うのですが、まだまだ実感が伴わないなーと感じるのが、

編み物などの手の仕事が、後の人生における判断力の向上につながる。
論理は、頭だけのものではない。

という部分。

シュタイナーによると、頭だけの活動で「判断する力」を鍛えることは、実際には、ほとんどできないそうです。

そこに、手の動きや、できていく喜び(心の動き)が加わることで、わたしという存在全てで判断に関与することができる。身体や感覚、感情、わたしに備わっている全てが、判断の材料になるって感じ?

確かに、頭だけの判断よりも、物事の手触りや実現可能性、それこそリアリティを加味した判断になりそうです。これは、編み物に限らず、他の授業で教えられていることとも大いに関係する話ですね。

小1〜3年生と編み物

じゃあ、どうやって実践するか?をメモしておきたいと思います。

はじめに、一年生で棒針編みに取り組む。二年くらいかけてできるようになってきたら、次はかぎ針編みをはじめる。
(”両手のハーモニックな動き”の難易度が徐々に上る)
最初は簡単なものからつくり始め、三年生くらいからは、ニット帽やティーコゼー、小さなジャケットなどをつくる。
ループを形成することで、一本の糸から立体物を作り出すようタイプの編み物を、三年生のうちに経験しておく。

四年生からは、また違った展開があるということですね!

楽しみです〜。

参考文献

今回もこちらのテキストを参考にさせていただきました。

Hand Work Indications by Rudolf Steiner

前回の続きで、「CHAPTER III handwork In the kIndergarten and In the First school years」(幼稚園と低学年の手仕事)を読んで考えたことをまとめています。

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サポートしていただけたら、毛糸を買って何か編みます☆彡