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「わたしは何の仕事をしたらいいですかね?」という質問になんとか答えてみます

クラウドワーカーや自営型テレワーカーを支援する活動をしていて、よく聞く質問のひとつ。「私は何の仕事をしたらいいですかね?」

その質問をしたくなる気持ちはとてもよくわかります。でも答えるのはむちゃくちゃ難しいです。「今の私でもできる仕事ってありますかね?」ってことですよね。

こちらも何とか答えようとします。

「得意なこととか、何か経験とか…何かありますか?」

「なんにもないんですぅ、パソコンも詳しくないし…」

何回このやりとりをしたことか(笑)。
きっと「こんな簡単な仕事があるんですよ!」「データを入力するだけです!」というような答えを期待しているんだろうな〜と思います。

単純なデータ入力はなくなっちゃいました!

あまり詳しくない方が想像する「テレワーク」の代表的な仕事、「データ入力」。

確かに一昔前は大量にあったと思います。
紙に書かれた手書きのデータを打ち込む。売り上げたデータを打ち込む。住所を検索して入れる…
でも残念ながらそういう仕事は世界から消えてなくなってしまいました。

みんながスマホやらタブレットやらのデバイスを各自持つようになり、紙に書くという状況がなくなりました。ほとんどの単純な作業は自動化され、人の手が不要になりました。AIなどのテクノロジーの進化によって、この状況はさらに進んでいくことだと思います。

わたしたちもTETAUというチームで、マニュアルのある比較的単純な業務を一括受注していますが、だんだんと作業は複雑になっています。
何ヶ月か、もしくは何年か継続できるような仕事であれば、マニュアルを読んだり、学習したりするのに時間をかけられますが、数日・数週間単位で仕事が変化します。
最低限マニュアルを読み込んで作業を正確に行うスキルがないとついていけない、という状況です。説明書を読むのが苦手…という方にはほんと辛いと思います。

しかも、こういったマイクロタスク系の仕事というのは、個人では受注しにくい特性があります。大量のタスクを個人にバラバラに発注すると、管理の負担が増えてしまいます。だからディレクターを置いたチームのほうが受注に有利です。じゃあチームを作れば…と思うのですが、チームの仕組みをつくるのは大変骨が折れる作業です。それなりになるのに何年もかかります。チームになるととたんに経営も考えなければならなくなります。「みんなで集まったやればできる」なんて気軽なものでもありません。

TETAUにはマニュアルのある業務があるんだったら、私も入りたい、それやらせてよ、という話に当然なります。みなさんに仕事が提供できたらどれだけ良いことか。でもなかなかその声の全てに応えることは難しい。わたしたちの力不足ももちろんありますが、現状、仕事量よりやりたい人の人数の方が圧倒的に上回ります。マニュアルのある仕事をやりたい人はそれだけ多いのです。そうするとチームの中でも競争が起こりはじめます。
競争が起こると、理解力が高い人、コミュニケーション能力が高い人、作業が正確な人、仕事が早い人、やる気のある人など、特徴が見える人に仕事が集中することになります。結局は自分を高めることが必須になります。できるだけ多くの人に機会を、と意識はしているものの、『みんな平等に』というのは想像するよりもとてつもなく難しいことです。

だから「データ入力みたいな仕事がしたい」という願望は捨ててください。あなたが頑張っていたら、そのうち、チームランスからのお誘いとか、企業からのお誘いなどチャンスが舞い込んでくるかもしれません。でも勉強もせずに、経験も得ずに待っていても、変化は起こりません。

やっぱり、なにかしらの行動が必要になるのは間違いありません。

なにもやれることがないなら、webライティングをやりましょう

クラウドソーシングにアカウントを作成して、準備も万端。でも何をしていいかわからない。だからタスク形式でアンケートに答えています。
そんな人はたくさんいます。

もちろん、クラウドソーシングに慣れるためであったり、隙間時間を生かすためにマイクロタスクを行うのは良いことだと思います。

でも残念ながら、タスク形式は実績には計算されず、またスキルをあげることも難しいのが現状です。やらないよりはましですが、どこかでは抜け出さないと、アルバイトやパートと同等に稼ぐ日なんていうのは永遠に近づいてきません。

何か学んでみたい職業が見つかればそれでよいのですが、何をしていいかわからない、という方も多いと感じます。そんな方はとにかくwebライティングに挑戦してください。なんでかというと、特別なスキルなく、とにかくすぐに始められて、たくさん仕事が掲載されているからです。それだけです。

じゃあ誰でもできるかというとそういうわけでもないので、学びましょう

とはいえ、webライティングも専門技術です。日本語がかければできるというものでもありません。何百人とwebライターを志望している人の文章にフィードバックしてきましたが、はじめて文章を書いて「このまま仕事できるな」と感じられるような文章をいきなり書ける人は残念ながら一人もいないのが現実です。意識して文章を書いたことがない人には、多くの人が読むに耐えられる正しい日本語を書くだけでも難しいことです。

学ぶのはそれなりに大変さを伴うとは思いますが、文章執筆能力はどんな仕事にも関わってきますので、学んでも損はありません。学ぶのにお金もほとんどかかりませんので、webライティングをやってみるのは悪い選択肢ではないはずです。

だから迷ったらwebライティングをやってみればいいのです。

選択肢を消す、ということも重要

水があって意外と続けられそう、と感じられたら少し続けてみましょう。

逆に、文章を書くのが嫌でたまらない、と感じられたならそれもポジティブに捉えたら良いのです。webライティングという選択肢が消えてくれました。新しい選択肢に一歩進むことができますね。

ただしこの時、「文章を書くのは無理」と大雑把に捉えるだけでは経験がもったいない。やってみた結果、何が嫌だったのか、どういうことは嫌じゃなかったのか、と細かく整理することをお勧めします。

例えば、わたしは「仕事だからと言って割り切る」というのが苦手で、「この情報、こんな不確かな状態で発信してもいいのかな」と感じてしまうと、もうその仕事は進められなくなる、という特性を持っています。何とか克服したいと何度か挑戦したものの、その傾向は今でも強く、デザイナーになった今でも仕事を選ぶ時には気をつけている点です。

自分がどのような特性や価値観を持っているのかを知ることは、その後の選択を有意義にしてくれます。

業種やその方法を組み合わせると星の数ほど選択肢があります。ある程度絞っていかないと、一生かかっても自分の選ぶべき分野が見えてこないかもしれません。
だから何が得意で何が苦手なのか、少しずつはっきりさせていくことが重要です。

自分が挑むべき分野を決めるのは「行動」「振り返り」「気づき」「決定」

つまり自分がチャレンジする分野を決めるためには、「自分を知らなければ決められない」し、「自分を知るためにはやってみる」必要があり、「振り返って細かく整理してみなければわからない」のです。

わたしたちは自営型テレワーカーに必須の能力として、「行動」「振り返り」「気づき」「決定」の4つのライフスキルを特に重要な項目として位置付けています。

やってみなきゃわからないし、やったらちゃんと振り返らないと前には進まないのです。一生懸命その場で足踏みしていても疲れてしまいます。前に進み景色が変わっていくからこそ、モチベーションもやりがいも持ち続けられます。

学びながらやれば、リスクはそれほど大きくはないはずです。何をやってみるか、決められないなら、まずはwebライティングに挑戦してください。どんな分野に挑戦すればいいのかを考えられるようになるのは、実はその後からなのです。



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