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私を癒し、輝かせる『整う食事』――甘いもの依存卒業推進プロジェクト#001

『整う食事』は私がNHKあさイチに出るきっかけになった、管理栄養士 豊永彩子さんの著書です。
私が甘いもの依存を卒業できたことは、豊永彩子さんの食事カウンセリングを受講し『整う食事』を熟読したことに大きく影響を受けています。
(カウンセリングでどんなアドバイスをもらったのかはコチラ ↓ でどうぞ)

今回は、【甘いもの依存卒業推進プロジェクト】の第1回目です。
突然始まりました、甘いもの依存卒業推進プロジェクト。
これは、甘いもの依存に悩んだりモヤモヤしてる方々に向けた応援プロジェクトです。
私自身の甘いもの依存卒業経験や、様々な科学的学術分野からの「甘いもの依存のしくみ」(なぜ<甘いもの依存>という現象が起きるのか?の解釈)をもとに、甘いもの依存卒業へのヒントを皆さまにお伝えします。

第1回目の今回は、管理栄養士 豊永彩子さんの『整う食事』のなかから、私が甘いものに依存していた頃「グッときた」ポイントを中心に、甘いもの依存卒業のヒントをお伝えします。

「甘いもの依存」とは

無性に甘いものを食べたくなる。
イライラしたりストレスを感じた時に甘いものをむさぼるように食べる(食べたいわけじゃないのに食べてる)。
自分で「これを食べる」と決めて食べているのに、心が満たされず延々と甘いものを欲してしまう。
私は、そんな状態のことを甘いもの依存と呼んでいます。

「依存症」とは何かという定義については、脳の研究をしているコーイチさんが書いていらっしゃいます。
脳のしくみから、依存について解説されているのでとっても興味深いです。ぜひ読んでみてください。
(音声版もオススメです!)

私がこういう話をすると、「私も甘いものが好きなの」と後ろめたそうに言う人がいるのですが、甘いものを楽しんで食べている状態は、甘いもの依存ではないんじゃないかな。
甘いものを食べる時に、心から楽しんで、食べ終わった後「すっごく満たされたなぁ」と感じているかが、甘いもの依存かどうかの境界線だと思います。
私の経験上、甘いもの依存の状態だと、食べ終わったら罪悪感と後悔と自責の念しか残らないもの。でも、甘いもの依存卒業したら、スイーツ食べた後には幸福感や満足感で心が満たされる感じ。

自分に合った食生活を見つける

私は『整う食事』の中からたくさんの<甘いもの依存卒業のヒント>をもらったのですが、その中でも一番衝撃的だったのはコレです。

健康法や食事法の知識がいくらあっても、自分に合った活かし方がわからないと、活用できません。

豊永彩子『整う食事』p.15

冷静に考えれば当たり前のことなんだけど、ハッとさせられました。
自分に合っているかどうかを考えないまま、ダイエットチャレンジをしたり食生活を送っていたから、すっごく衝撃的な事実でした。

多種多様な生活スタイルがあるなかで、機械的に「これだけやれば大丈夫」という魔法のような方法はありません。健康ブームの世の中で、そんな方法があったなら、すでにみなさん健康なはずです。

豊永彩子 前掲書, p.4

はい、もう、本当におっしゃる通りです(笑)
だから、この本では読者が「自分に合った活かし方」ができるようになることを目的にされています。

自分のクセに気づく

では、どうやって「自分に合った活かし方」ができるようになるのか、というと、まずは「自分の食行動のクセに気づく」こと。
食べ物の選び方、食べ方には人それぞれのクセがある。
このクセを把握することが、自分に合った食生活を見つける第一歩。
なぜなら、食行動が乱れるときに、このクセが強く表れるから。
「食行動」とは、食べることにまつわる一連の行動のことで、具体的には【食材を選ぶ・作る・食べる・使う=消化・吸収・代謝・排泄】という人間の動きを指します。

本の中では、自分のクセを把握しよう!という「食習慣タイプ診断」があります。
いくつかの問いに答えていくと、自分のクセや気をつけたい食行動が簡易的に診断されます。ひとりではなかなか自分自身のふり返りができないので、こうやってパパっとできちゃうのはうれしいですね。
豊永彩子さんの公式サイトでも同じものが掲載されていました。かわいいパンダが登場します。

https://sungrant.jp/condition/452/

意思や気合いでは食欲は抑えられない

自分の食行動のクセの中に、きっとこういう行動があったりするんじゃないでしょうか。
イライラや落ち込みからのドカ食い、やけ食い、ストレス食い。
そして食後には「あー!また、やっちまったー!!」と猛烈な後悔をする、あの行動。
私はこれに相当苦しみました。
この食行動を本の中では「感情的な道具的食行動」と呼んでいます。

ネガティブに傾いた感情のバランスを元に戻すために、道具のように利用されるこの行動は「感情的な道具的食行動」と言われるものです。
衝動的で、食べるスピードが速く、食べるものにこだわりがなくなる、という特徴があります。このようなやけ食いの後には、大きな後悔が残り、ココロが晴れるどころか余計に傷つくこともあります。

豊永彩子 前掲書, p.45

そう。本当に、傷つく。「自分はなんてダメなやつなんだろう。こんなんだからいつまでたっても太ったままなんだ。何やってんだ私」って、もっともっと自分を責めて追い込んじゃう。
で、そのストレスからまたやけ食いをしちゃうの。

こういったケースに身に覚えがあるすべてのかたへ、声を大にしてお伝えします。
食欲コントロールがきかないのは「意志の弱さ」や「自分への甘さ」が原因ではありません。
食欲が感情の影響を受けるのは当然のことで、それらで調整できるほど単純なものではないのです。
だから自分を責めて後悔する必要はありません。

豊永彩子 前掲書, p.45-46

泣いちゃうー!!
今、すべてのやけ食い経験者は慰められ、勇気づけられ、「そうだったのか!先生!では、どうすればやけ食いに踊らされなくなるんでしょうか!教えてください!」と、モチベーションが爆上がりしました(断言)。

原因は栄養不足!?

なんだか疲れやすい。
少しのことでネガティブになりやすい。
脂肪がつきやすく筋肉がつきにくい。
太りやすくなった。
イライラしやすくなった。

見て見ぬふりをしがちなこの不調。これら心身の不調や体型の悩みの主な原因は、慢性的な栄養不足や偏りだということに、気づいているかたはそう多くありません。

豊永彩子 前掲書, p.26

え?この飽食の時代に、栄養不足?と思いました。
私、ちゃんと食べてるし、っていうか食べすぎなくらいだし、カロリーは十分足りてると思うけど、、、。

あ。でも、「体が動くために栄養素が必要」ということは、「私の体が動いている=栄養素が消耗されている」ってこと。
それを考えれば、ちゃんと食べていても、実は体内で消耗されている量が思ったより多くて、必要な栄養素の量が本当は足りてないという状況はありえるかも。

・消耗される栄養素の量は、体調によって日々変わる。
・食べる量(IN)と、消耗量(OUT)のバランス次第で、だれでも容易に栄養不足になる

豊永彩子 前掲書, p.29

あぁ、なるほど。
きっといろんな原因があって、栄養素の消耗量(OUT)が食べる量(IN)よりも多くなっちゃって、栄養不足状態になるんですね。
それが<甘いもの依存>っていう体の不調(本当はしたくないのにしちゃう食行動)につながってる気がする。
じゃあ、ひとまずどんな栄養素を補っていけばいいんだろうか?

たんぱく質リッチで甘いもの依存を卒業

むずかしいことは置いておいて、もし「これだけは意識してとるべき栄養素は何?」と聞かれたら、「たんぱく質」と即答します。…なぜなら、多くの人が自覚のないまま慢性的なたんぱく質不足に陥ってるからです。

豊永彩子 前掲書, p.144

私が甘いもの依存を卒業するには、動物性たんぱく質が欠かせなかったなぁと実感しています。
たんぱく質食材ってカロリーが高めだから、ダイエット中はあんまり食べないようにしてました。
でも、ちゃんとたんぱく質を食べるようにしたら、不思議とそんなに甘いもの食べなくても大丈夫になったんです。
(このことはInstagramに簡単にまとめてあります ↓ )


たんぱく質をきちんと食べると甘いものに執着しなくなる理由は、栄養不足が解消されて、体に必要なエネルギーがちゃんと供給されるから。

 たんぱく質で必要な栄養が満たされると、糖質への異常な欲求がなくなるからです。

 私たちの主なエネルギー源は、糖質です。米やパン、麺類などの炭水化物をはじめ、根菜類の野菜や果物、甘いものなどに含まれています。
 それらは体内でエネルギー物質(アデノシン三リン酸)に変換されて初めて、エネルギーとして使われる状態になります。その変換には必ず、鉄や亜鉛、ビタミンB群が使われます。
 鉄は肉や魚の赤身肉やレバー、貝類などの動物性たんぱく質に多く含まれ、吸収率も高めです。その動物性たんぱく質が不足している人は当然鉄不足になり、体内でうまくエネルギーを生み出せなくなってしまいます
 鉄不足だと、酸素や栄養を運ぶ機能もうまく働きません。よって、疲れやだるさが慢性化し、その状態で無理を続けると体調を崩す悪循環に陥るのです。

豊永彩子 前掲書, p.159

豊永彩子さんは、著書の中で「たんぱく質リッチ」な食生活をオススメされています。
それをどうやって実現していくのかというアドバイスは、「スモールステップ食習慣」と名付けられてギュギュっと凝縮して解説しているので、気になる方はぜひ熟読してみてください。
きっと、すぐに実践できるヒントが見つかると思います。

答えは自分の中にある

でもね、たとえどんな方法でも、一番大切なことは自分に無理をさせないことだと思うのです。
私が豊永彩子さんから学んだことで、一番大切にしていることは、「私に必要なこと・私にとっての正解って、私自身と向き合いながら自分でつかみ取るものだよね」ってことです。

何を隠そう、私自身も高校、大学とハードなダイエッターでした。厳しい制限の反動で食べ過ぎてしまい、食事を楽しめず、体調も体型も崩れて、深く悩んでいました。
無理に我慢をして押し込めていた思いは、いつか必ず反動がくる。このことにやっと気づいたのは、自分の食事のクセを知り、「とれるココロ」を育めるようになってからです。
教科書にも書かれていない「正解」は、自分自身の内面と向き合うことで、見つけられたのです。

豊永彩子 前掲書, p.47-49

結果が出ない自分を責めない

最後に、私が『整う食事』の中で一番好きなページを紹介します。
この部分は、「自分を責めたり、もっとストイックになってしまいそうになったら、ぜひこの章を読み返してみてください」って文章から始まるんです。

頑張った分の結果を求めるのは当たり前ですが、先の章でもお伝えしたように、大きなカラダの変化には少なくとも2~3ヵ月が必要。

ときどき失敗しても、落ち込まなくて大丈夫。
自転車、逆上がり、車の運転、料理や仕事のように、初めは何度も苦労をして失敗をして、コツを掴んで、いまでは自然にできるようなっていることがたくさんあります。
体型・体調管理、食事だって同じこと。
始めからすべてがうまくいくほうがまれだと考えていいのです。

豊永彩子 前掲書, p.234-235

ちょっとくらい失敗したって大丈夫。
一生付き合う自分のカラダとココロだもの。
末永く根気よく、向き合っていこう。

そう思わせてくれるから、私はここがすごく好き。


さて、次回の甘いもの依存卒業推進プロジェクトでは、『整う食事』の著者 豊永彩子さんをゲストにお迎えして、お話をうかがいます。
お楽しみに!

<甘いもの依存卒業推進プロジェクト>第2弾はこちら

<甘いもの依存卒業推進プロジェクト>第3弾はこちら