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ブランクが5年ちょいある34歳が得られる職の「質」について。その他、吐き出し

こんばんは。勢いで仕事を辞めて、なんとなく5年と数ヶ月間の無職生活を楽しんでいた34歳です。
完全に身持ち崩す手前でバキバキの就職活動を1ヵ月間ほど行い、なんとか職を得て正社員となることが出来ました。
今回は備忘録として、スキルも実績もないくせに職歴にデカい傷を作ってしまった「若いとは言えない人間」が得られる職について記しておこうと考え筆を取りました。
将来を考えず働いている20代社会人、またはダラダラと無職期間を延ばしかねない新規離職者が、これを読んで危機感を持ってもらえれば…と思いながら書いています。私のような阿呆は私だけでよい。
なお多少のフィクションを含みます。


その前に、5年ちょい働いた前職について

こんな感じの条件でした。

  • 営業職(慣れればルーチンワークになるルート営業)

  • 基本給20万円ちょい+職能給+残業代

  • 残業:最低月10時間、最高月60時間

  • 生活残業は常識の範囲内であれば可能

  • 住宅手当2万円

  • 月手取りは25万円前後

  • ボーナス夏冬年2回(計4ヵ月分前後)

  • 出張手当、営業交通費等の余禄あり

  • 完全週休2日+祝日+夏季+GW+年末年始

  • 有休は自由に確実に取れる

  • 勤務地は徒歩で10分

  • 激烈にサボっても別の日に埋め合わせれば大丈夫

入社当時は裁量労働制で、給料面だけを見ればまあまあ厳しかったのですが、途中で労基が入り条件が大幅に改善されたという経緯があります。
ワークライフバランスという観点で見ると、かなりの好条件ではないでしょうか?
で、私はこれをぶん投げたわけです。アホかな???
まあ言い訳にもなりませんが、当時の自分には不安や不満がありました。

  • 入社時に社長に語られた事業計画が全く進まない(というか飽きたのか、進める気を失ったのがヒシヒシと感じられた)

  • 社長が退き、社長の息子がトップに座る一族経営感

  • それに伴い部署が存続するか不安になる面が顔を出す(訳アリで赤字~±0の部署だったため)

  • 別部署の仲良かった先輩が精神を病み使い捨てられるように会社を追い出される場面を目撃した

  • 鶴の一声で別部署が解体されてベテラン勢が会社を去る場面を目撃した

  • 全くベースアップしない給与

  • 部署が大きくならず上も詰まっているので未来永劫にマネジメント経験が積めなさそうなキャリアの不安(役職がほぼ100%付かない)

  • 自分を指導してくれた同部署の先輩が「やばいよ。早めに次のステップを考えた方が良い」と言い残して2人辞めた

  • 悪い言い方をすれば「ゆるブラック企業」と言えるかもしれない

………冷静に、あるいは他を見回して考えてみれば、この程度の話は一族経営の中小企業ではあるある話と言えるかもしれません。
あるいは去って行った先輩の忠言を真剣に受け入れ、実績を作るか、そうでなくとも順当な転職活動を20代の早い内にするべきだったのでしょう。
しかし、私は5年目を過ぎ6年目を迎えた時点でも「とはいえ、少なくともあと5年、順当にいけば10年以上、まず15年は現環境が継続する」と見込んで、なんの勉強も努力もしないまま、少しの不安と不満を抱えつつも、このぬくぬくとした職場に居座り続けたのです。
自分の部署はあまりに居心地が良かった。給与はこの時点では同世代平均、将来のことを考えるのが面倒くさかったのです。スキルも殆ど身に付かない仕事内容で、「甘い毒」と心の中では呼びつつもチャランポランに過ごしていた20代でした。

そして運命の日、「関西の部署を閉じるから、本社に来い」と言われたのです。本社は関東。地元近くから離れたくない私は「いい機会だ!」と何も考えずエイヤッと仕事を辞めました。
そして、なんかやる気を失ってダラダラと無職生活を貪り、落ちるところまで落ちた…。

というのがつい先日までの私です。

なんかやる気を失って巨大な経歴の傷(5年と数ヶ月無職)を作った男の就活。なんとか得られる職の「質」

前回の記事でも書きましたが、まあ殆ど書類選考で通らない。ある程度の規模があり業界では名前が通っている企業は100%通らない。

そうでなくとも、同業種(営業)で応募して書類選考通過率は1/3、異業種だと1/10となります。
さらに異業種では面接でかなり冷ややかな対応をされ、無惨に敗退となるしかありませんでした。知識も経験もない、なんの資格も持ってない30代中盤だとそうなりますよね…。
同業種だと思ったよりは柔らかな会話となりますが、手応えを感じたと思ったらお祈りが届くという厳しい現実が連続しました。そりゃあ、まあまあ良い条件の求人だと向こうも選べますからね。しょうがない…。

そして、ある程度話を進めることができて、内定が現実的になってくる会社はだいたい以下の4択になってくるわけです。

  • 給与面に瑕疵がありむしろ企業側が少し申し訳なさそうにしている企業

  • 勤務地条件がかなり悪い企業(ずばり僻地。中距離以上の引っ越しが必要になる)

  • 就労条件が非常に悪く、転職口コミサイトの評判も悪い所謂「ブラック」系の企業

  • 表面上の条件は悪くないが、ノルマがキツそうな営業職の募集

………厳しい。しかし、これが現実です。

具体的な例

最終的に受けることはありませんでしたが、最初に内定を頂けた企業様の面接の様子と給与等の条件を参考として記しておこうと思います(わかりやすいように引用機能を使います)。
アピールできる実績がない無意味なブランク5年の34歳が得られる職の「質」、多くはこのような企業様であります。

一次面接はweb、ほとんどが業務内容の説明で丁寧に進行。面接自体は和やかに終わった。この時点で「私個人としては、もう貴方で問題はないと思う」とのありがたいお言葉。早くないか?

二次面接は専務取締役。目の下のクマがぽってりして全体的にくたびれているがパッと見は穏やかそうな中年男性。面接序盤の雑談は穏やかだったが、さて内定の話になると若干目が座り始め…

「あなただけにかまってられないから内定を出したらすぐに受けてくれ」
「内定を出して受けてくれないと私の顔が立たないから」
「引っ越しが必要なのはわかるが2週間で準備して働き始めて欲しい。間に合わない?無職なのに?どうしても間に合わないなら、今のアパートを解約せずに休みの日に少しずつ荷物を移せばいいじゃないか」
……… 急に圧が高まる。

面接後半では会社の理念を熱く説かれ、
「商材知識漬けの毎日になるが頑張ってほしい」
「年齢的に頭もかなり固くなっているだろうから努力が必要だ」
「うちは堅実に誠実に顧客のことを考えることをモットーにしてる。他の儲け主義の会社とは違う」
「社長は○○のような会社は嫌いなんだよ。あんな存在は社会に不要だ」
などの圧。

そして「最後に性格診断を受けて欲しい。これで合否が変わるわけではないが形式上ね」「嘘はバレるから正直に書いて欲しい」と圧。
マークシートを埋めている時、専務取締役はソファーの背もたれに肘を掛けてスマホを弄りだす。怖い。

最終的に「年齢を考慮した基本給で調整するから」との確約の元で提示された条件は…
・基本給14万7千円(+固定残業代+5年間の住宅手当+年2回賞与)
・それら含めて額面で年収300万円以下
・年休107日

ちなみに、一次面接で希望給与を聞かれた際に「手取りで20万円あれば大丈夫です」と答えたら、渋い顔で「うーん、そのうちいきますよ。大丈夫」との回答。その「そのうち」は2~3年のスパンの話ではなく、もっと長期の話をしていた。正直、この時点で厳しすぎて受け答えがギクシャクしたのになぜか話が進んだ。怖い。

なお、転職口コミサイトの評判はかなり悪い。
「仕事量に対して給料が安すぎる」
「おかしな会社」
「年200日を越える出張の孤独に耐えられるなら大丈夫。私は無理だった」
「中途はすぐに去る。他を知ってるからだと思う」
「スキルある人はどんどん辞めていく。残るのは他にどこにも行けない人ばかり。なので中間層がいない」
「社員を養っているという意識が強すぎる。社員あっての会社という意識は微塵もない」
などの書き込み多数。

私のようになりたくなければ若いうちから努力して下さい

この雰囲気と条件、どう思われますか?
私は、社会人としては一番重要な期間に5年の空白がある30代なわけで、当然のことながら贅沢は言えないわけですが…ここまでとは思いませんでした…。まだ現状認識が甘かったようです

で、この企業様が最初に内定をくだすった企業様なわけで。
正直、金銭的にも経歴の不安的にも精神的にも追い詰められかけていた私は「もうここで決めてしまおうか…」と迷ったわけです。

「早く職歴を埋めたい」
「ここ以外、通るかどうかわからない」
「もう面接したくない」
という不安とストレスは本当に精神を苛む。多分、普通の人は学生時代の就職活動でこれを経験するんですね。みんな凄い。それに比べて私はカス。

兎に角、すぐにでも働きたい私(≠溢れる就労意欲)は、内定を受けるかどうかギリギリまで迷いました。そして別の企業から比較すれば好条件な内定を得られたので四の五の言わずそちらを受けることにしたのです。

とはいえ、そちらの条件も好条件とは言い難いです。

  • 正社員、社会保障は完備

  • 基本給15万+職能給で27万円ちょい

  • 業績の問題でコロナ禍以降ボーナスなし(幾ばくかの寸志が年二回。おそらく数万円とかそんなもん。ただし業績の回復でワンチャンあり?)

  • 年収は額面で320万円ほどを想定

  • 年休120日のシフト制(繁忙期と閑散期で休みが異なる。一般社会における大型連休、年末の休みは厳しい)

  • 残業は1分単位を謳うが許可制。本当に残業代が全額出るか微妙なライン

  • 基本9:00~18:00勤務の変形制

  • 役職が付かない間は定時退社が基本になりそうな雰囲気(つまり生活残業で稼ぐのは無理)

  • 働き方に関しては現時点では未知数な部分が大きい(面接で職場に窺った際には大きなヤバさは感じなかった)

  • 転職口コミサイトの評判は部署間で大きく違う

  • 職場が若干遠く、電車乗り継ぎ&徒歩で1時間弱かかる(地域的に引っ越しのメリットは通勤時間のみ。現状で地域最安値に近い家賃なため)

  • 通勤手当は実費、住宅手当はなし

やっちまったか???

現在地点を客観的に見ると、
「自活できなくなるギリギリまで遊び惚けていた阿呆が慌てて職を探し、給料が低く口コミもそれほどは良くない会社に滑り込んだ。企業側は『こいつくらいギリギリの人間ならそう簡単には辞めないだろう』と思って取った可能性が高い」
といったところでしょうか?

しかし選べるのは、これか、ほとんど給与面が変わらない上に中距離引っ越しを要する僻地系の求人か、5年ちょい無職がいきなり出来るとは思えないインセンティブ比率が大きな営業職か、しかないわけで。
給与面が本当に厳しい。しかしバリバリのインセンティブ営業は出来る自信がない。なのでしょうがない。
とりあえずグダグダ言わず、目の前の仕事に取り組むしかないわけですね…。
これが落ちるところまで落ちた、スキルもない若くもない人間が得られる正社員雇用の「質」です。

(その後もう一つ、内定を出していただいた企業がありました。そちらは完全週休二日制の土日固定休日で給与面はかなりの好条件でしたが、インセンティブ比率が高く社風もハードめ。かなり悩みましたが、自信がない私には出来るとは思えませんでした。この選択が吉と出るか凶と出るか、まだわかりません。というより、もうわかりません)

感想。今更ながら気付いた現実

  • 安定と将来性は、若い頃の努力とバーターである。

  • チケットを手に入れられる環境で育ってきたのに、それを無駄にした者に、社会は優しくない。

  • この国では、最高条件で働きたければ大学受験からの努力が求められる。

  • 最高条件とは言わないまでも、巨大企業の傘下で安定した将来性と福利厚生を得たければ、学生時代にきちんと会社を選び、アピールポイントを作り、厳しい就職活動を勝ち抜かなければならない。

  • それでもなお、入社はゴールではないと自覚しなければならない。やるべきことをやり、求められる以上の結果を出す努力をしなければならない。

  • とはいえ、最初の一歩を間違えなければ、順当に階段を登れる。一段目二段目は高く見えても、段数を重ねるごとに楽になって行く。初動で成功した若人、おめでとう。

  • 運悪く、あるいはそれらをサボった末に、それでも運良く良い条件の企業に入れたなら、自分が使える人材であるというポジションを確保できるよう、結局は同じように努力しなければならない。あるいは、いずれやってくるかもしれない「次を見据えなければならないタイミング」に向けて、そこで立ち止まらず実績を作る努力をしなければならない。

  • 一度安定した職を得たなら、安易に手放してはいけない。それは死へのルートになる可能性が高い。自信がないなら、みっともなくても齧りつかなければならない。

  • 転職活動は、なんとしても在職中にやらなければならない。スキルが上がらないゆる企業に入ったなら、猶更それなりの実績を作って(作れないなら盛って)在職中に転職活動を行うべき。

  • 転職先は慎重に選ぶべき。条件の変わらない転職は本当に無駄。

  • 「スキルを積めない、出世できない、給料は上がらない。でも楽」という状況は、実は非常に危険である。20代の内になんとかステップアップを目指すべき。そのために楽な時間を使って努力しなければならない。

  • 給料の多寡は「何をしているか」よりも「どこで働くか」で大きく変わる。しかし「どこで働くか」を選べる人は「何もなくても大丈夫な年齢で考えて動いた人」か「年相応の実績を積んでアピールできる人」である。

  • 努力を怠ると、取り返すには人一倍の努力を要する。安易にレールを外れると、戻るには数倍の努力を要する。しかも「最初に入った企業で実績を作り出世する」とは質の異なる努力が必要になる。最悪の場合、二度元に戻れない。

………キツい。

将来のことを考えずここまで来てしまった人間が、向き合わなければならない現実がやって来た。
「何を今更」と多くの方は思われるでしょうが、私は薄々としか察することができていなかった。私には社会は難しすぎる。
賢い人は10代から、普通の人でも20代には気付く日本の常識を、私はこの歳になってようやくはっきりと理解したのです
本当にダメ人間、社会不適合者、人生失敗です。
『発達障害持ちの発育は10年遅れ説』がありますが、やはり私もそうなんでしょうか。思い当たる点が多すぎて悩ましいです。

しかし、好条件とは言えないまでも速攻で職は見つかったわけで。それでもしんどさを感じたわけで。となると、就職氷河期世代の方々はどれだけの苦労を………?

で、今思うことを取り合えず

将来が不安。
年齢的な問題で働けなくなる日が来たとき、果たしてなんとかやっていけるだけの貯えを作ることができるのか?
目の前の仕事に取り組むのは決定事項。しかし、どうにも将来が芳しくない。しかし、将来のために取り組むべきことがわからない。せめてもうひとつは軸を作った方が良いのだろうが、何をやっていいかわからない。迷子感が凄い。誰かにレールを敷いて欲しいと思ってしまう。

やっぱり働きたくない。
根本的な部分で、社会への帰属意識が低く、労働への忌避感情が強く、暇と余暇と孤独を愛し、自分の好きなことしかしたくなく、しんどさを感じる努力を嫌う、という人間性。このしょうもない性質はかねてから自覚しています。
そして、今なお、ここまで落ちてなお、あれほど後悔してなお、金銭面の不安に怯えてなお、将来の不安に頭を抱えてもなお、働きたくないと考えてしまう自分がいます。
「言われたことだけをやれば高年収の仕事はないか」「誰かに養ってほしい」など、愚にも付かない考えが湧いてきてしまいます。
情けない。

本当にやりたい仕事など、ない。
上記と被りますが、根本的に就労意欲が低い。「働かず、住まいを変えずに生活できるのが良い。ある程度の余裕があればベスト」という欲求がどうしても消えません。
少年時代に憧れた職業、というものはあります。しかし、年齢を言い訳にせずとも、頭の出来の問題で絶対に無理なので、もうどうしようもない。これは現実的なハードルの問題です。
別に営業職をやりやくてやっているわけではなく。なんなら営業職に嫌悪感さえ持っている。しかし、「今は何も出来なくても、将来出来るようになればよい」と言ってくれる新卒カードをあっさり破り捨て、ゆる企業ダラダラ勤務と無職生活を貪り無意味に年齢を重ねた私が引っ掛かる仕事は、もはや営業しかないじゃない…と現実逃避気味に諦めています。
年齢を言い訳にせず切り替える努力を…と思ったところで、切り替わりたい先がない。自分で勝手に八方ふさがり。
早く軸や方向性を決めなければならないと焦りだけが募り、しかし何をやってよいかわからない。年齢だけ重ねた子供、としか表現しようがない自分に失望です。

劣等感が凄い。
親兄弟に迷惑を掛けたくないという自尊心があります。みっともないと思われたくないという虚栄心があります。実際のところ、すでにみっともないのですが、それを隠す羞恥心があります。
その上で、兄は家庭を持ち社会人として働き子供もいる、弟は最高の職業でピカピカのキャリアを突き進んでいる。それに引き換え、私。
高校大学の同期はほとんどが順調にキャリアを重ね結婚し子持ちになっている。一方、私。
親は結婚を望んでいるようですが、もう諦めて欲しいとしか言えない私
どうしようもなく人と比べてしまう自分。般若心経を唱えても無駄。
こんなはずでは?
順当な結果です。
しかし苦しい。

人生の曲がり角。
何をやればよいのかわからない。
30代半ばで子供のようにオロオロと戸惑い何も手に付かない。
こうなってはダメですよ。

最後に

10代の若人、やりたいことが見つからないならとりあえず勉強してとりあえず良い大学に入れ。あるいは高専に行け。頭が良いなら医学部に行け。
経済事情で大学が難しい10代、資格をバシバシ取って、逃げずに歯を食いしばってでもスキルを身に付けろ。
20代のニート、間に合わなくなる前に騙されたと思って働き始めろ。働く分には金銭的にマイナスはない。
ゆる企業でダラダラ働いてる社会人、危機感を持て。
30代無職、35歳を過ぎる前になんとか立て直せ。
人生がつらいみんな、どうしても社会に馴染めないみんな、逃げてもいいけど、逃げた先でうずくまるな。どんなに嫌でも人生は終わらない。
資産家の家に生まれて働かなくても余裕な無職、あなた達は働くな。席を空けてくれ。

私みたいにはなるなよ
俺みたいにはなるなよ
俺みたいにはなるなよ











邪な考えが頭をよぎる

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