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【社会科】古代文明の特徴を学ぶ“無人島での拠点づくり”

どうも。いかたこです。

中学校で社会科の教員をしています。

noteでは、授業がより楽しくなるアイデア(授業のタネ)を発信しています。

今回は、古代文明についての授業のタネです。

その名も、無人島での拠点づくりです。

古代文明といえば、中国文明(黄河文明)・インダス文明・メソポタミア文明・エジプト文明の四大文明が有名です。

これら4つの文明には、いくつかの共通点がありますが、特に取り上げられるのは、「大きな川の近くで発展した」ということではないでしょうか。

実際、教科書や参考書などでも、近くの川とセットで紹介されることが多いです。

では、なぜ大きな川の近くで発展したのでしょうか?

それは、その場所に人々が集まったからです。
川の近くでは、生活に必要な水が手に入りやすかったのです。

文明が起こるためには、人々が集まるということが非常に大切です。
人々が集まることで、生産技術が発達したり、文字が発明されたりします。

無人島での拠点づくりは、特定の場所に人々が集まるということを体験し、その視点から古代文明について理解を深めていく活動です。

以下では、詳しい内容を説明しています。
よろしければ、最後までご覧ください。


無人島での拠点づくり

① 無人島のイラストを提示する。(画像1)

② 発問する。
「もし皆さんがこの無人島で生活するとしたら、どこに家を建てますか?」

③ 各グループで考える時間をつくる。

④ 家を建てる場所に印をつけてもらう。(画像2)

⑤ その場所に印をつけた理由を説明してもらう。

⑥ 人々が特定の場所に集まりやすいことを確認する。

画像1
画像2

クラスによっては、予想していたよりも印の位置がバラけてしまうこともありました。
でも、多くのグループは、川の近くを選択していました。

それに、川の近くでなくとも、その場所を選んだ理由がしっかりとあれば、十分OKです!


その後の流れ

地図を使って、四大文明が発展した場所を確認します。

それぞれの文明の近くに、大きな川があることが確認できると思います。

ここからは、「人々が集まった」という視点から、様々な問いを立てることができます。

例えば、「人々が集まったことで、生活はどのように変化したのか?」という問いを立てて、生産技術の発達や、文字の発明に気づかせることができます。

また、古代文明の中には、川の近くではない場所で発展したものもあります。「なぜ川の近くではない場所に人々は集まったのか?」という問いを立てて、四大文明と他の古代文明を比較するのもおもしろいと思います。


まとめ

以上が、無人島での拠点づくりの説明です。

古代文明は、歴史の初めの方に学習する内容です。

その時点では、「歴史は出来事と年号を暗記するだけだ!」と思っている生徒もたくさんいます。

だからこそ、自分の持つ感覚や経験と結びつけながら学ぶことができれば、歴史のイメージを変えることができ、とても楽しい授業になると思います。

授業をより楽しくするためのアイデアとして、取り入れていただければ幸いです。

そういえば、「もしみんながこの無人島にいたら、ここに集まって生活するんだね~」と話したら、「みんなこの島にいたら、無人島じゃないよ」とツッコまれてしまいました。たしかに・・・(^0^;)

「でも、無人島って言ったほうが、ロマンがあるじゃん!」と言ったら、生徒たちも笑ってくれたので、無人島での拠点づくりのままでいこうと思います。

最後までご覧いただきありがとうございました。
今後も授業のタネを発信していきます。お楽しみに。

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