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5/21にいがたヘルスケアアカデミー2022 キックオフフォーラム開催報告Vol.1

「にいがたヘルスケアアカデミー2022」が6月より開講することに伴い、キックオフイベントを5/21(土)にオンライン開催しました🌻

当キックオフフォーラムは医療関係者の方や行政職員の方をはじめとした180名近い方からの事前申込をいただき、イベント当日は126名の方が参加しました!

にいがたヘルスケアアカデミーが目指すのは「ヘルスケア課題の解決に取り組む人材を育成する」ことですが、「ヘルスケア課題の解決」に取り組む方々のバックグラウンドに基づいた活動内容を講演いただくことで、参加者の課題解決意識を高めたり、課題解決の糸口となればと開催したものです。

新潟県福祉保健部長である松本晴樹先生からのご挨拶に始まり、各先生方からの貴重なご挨拶やご講演、にいがたヘルスケアアカデミーに関する紹介や、前アカデミー生(コユルトメンバー)によるライトニングトークなど、
とっても盛りだくさんで充実した2時間15分となりました!

大盛況に終わったキックオフフォーラムの様子を全2回に分けて、ご紹介いたします。
vol.1の本記事では、厚生労働省 医政局 研究開発振興課 課長の笠松淳也氏からのご挨拶、看護師の内藤美欧氏の基調講演の様子をお伝えしていきます!
(アーカイブ配信はこちら

■開催概要
日時:2022年5月21日(土) 14:00~16:15
実施形態:オンライン(ZOOM)
参加費:無料
主催:新潟県
運営:にいがたヘルスケアアカデミー運営事務局(株式会社BSNアイネット)

■イベントスケジュール

■開会にあたって

新潟県福祉保健部長の松本晴樹氏より、開会の挨拶をいただきました。松本晴樹氏からは、にいがたヘルスケアアカデミーの目的などについてのお話があり、
・ヘルスケアICT立県を実現する上で必要なのが「人材育成
・デジタルだけでは新潟の地域医療課題を解決できない。まずは地域課題の解決手法を学び続ける必要がある
・本イベントのキーワードは「学び続ける」「地域をよく知る保健師/看護師だからこそ解決できる課題がある」である
などの参加者へのメッセージをいただきました。

続いて、厚生労働省 医政局 研究開発振興課長の笠松淳也氏からのご挨拶をいただきました。

厚生労働省 医政局 研究開発振興課 課長  笠松 淳也氏
千葉大医学部卒。1998年に厚生省に入省。厚生労働省 国立がんセンター がん対策企画課長として、政策医療の企画立案を担当。広島県 健康福祉局長、環境省 環境保健部参事官などを歴任。2021年から現職。医薬品・医療機器・再生医療等製品の研究開発振興、臨床研究、医療技術評価、医療情報化の推進、国立高度医療研究センターの支援を担当。

笠松淳也氏からは、昨今の地域ヘルスケア課題に対するデータ分析の必要性や、厚生労働省の医療情報の電子化やデータ活用に関する取り組みについてお話をいただきました。
複合的な要素が絡み合うことが多い地域のヘルスケア課題を解決していくためには、多様・多角的なデータを目的に合わせて分析する力、多職種の人を含めて人を巻き込み一緒に考え、実施していく力が重要であるとのお話をいただいたうえで、それらの力を育てるために「人材育成コース」と「コミュニティ」の2つの旗を掲げたにいがたヘルスケアアカデミーの取り組みに大きな期待を寄せていただきました。
また、にいがたヘルスケアアカデミー2022の参加者の方には、「人材育成コースで学んで得る知識を踏まえた課題解決策を提示していってほしい。 コミュニティでのつながりによるさらなるヘルスケアの向上を期待する。」と激励の言葉をいただきました!!

時代に即したデータ活用から、地域のヘルスケア課題の解決につなげるにいがたヘルスケアアカデミーの取り組みへの期待を強く感じました!
松本様、笠松様、貴重なご挨拶をいただきありがとうございました!

ここまでのご挨拶の中でも度々「課題解決」に関するワードが出ておりますが、次にご紹介する内藤美欧氏の基調講演では、課題解決の土台である「学び」に関してご講演いただきました。

【基調講演】
看護の枠を飛び越えて
  ー 今、求められる医療者の「越境学習」 ー

内藤 美欧氏

内藤 美欧氏
2016年上智大学総合人間科学部看護学科卒業後、都内大学病院のICU・
CCU病棟、社会医療法人至仁会圏央所沢病院SCU病棟での勤務を経て、
2019年よりアメリカ・ニューヨーク州のTeachers College, Columbia
University(コロンビア大学教育大学院)で「成人学習・リーダーシップ」を
専攻。最先端の教育学を専門的に学び、2021年5月同大学院の修士号を
取得。同年6月から看護師復帰。現在、院内教育担当者として研修プログラムの設計や運営を行い、継続教育支援に携わる。
 
外部リンク
 ちゅおnurse@change_nursing ‐Twiter

■講演内容
1.これまでの道のり ー私の学びの分岐点ー
2.留学生活について ー世間を知る、自分を知るー
3.なぜ、学び続けるのか ー枠を飛び越えるとはー

内藤美欧氏の講演では、4つの分岐点での学びへの考え方の変化、子供の学びと大人の学びの違い、なぜ留学したのか、なぜ今も学び続けるのかを内藤美欧氏のご経験をもとにお話いただきました。

■講演のポイント

<4つの学びの分岐点>
①学生時代
学びとは… 教え手が求める「解」を追うこと
②新卒看護師時代
学びとは… 怒られないための自己防衛
③転職後
学びとは… 吸収した分だけ、自分に自信が持てる
④留学を終えて現在
学びとは… 最高の贅沢

「怒られないための自己防衛」から「吸収した分だけ自分に自信が持てる」というプラスの気持ちで学習できていることに気づき、”自らが「生き生き」と働けているのは、「学び」の環境の差にあるのではないか?”と問いをたてます。今度は自分が看護師が働きながら学び続けられる環境を整えたい!と思い、調べていくうちに運命的に出会った学問が「成人学習(Adult Learning)」。本格的に学びたいと思い、留学を決意されます。

<成人学習(Adult Learning)とは>
子どもの「教育」とは異なり、大人の「学習」に特化した学問のこと
*大人の学びの特長
・学びたい内容、手法、継続、を自己決定する
・豊富な経験がある
・実生活に必要としているものを学びたい

<なぜ学び続けるのか>
①時代に合わせて変化し続けるため
常にtransform(変容)しつづけるために学ぶ必要がある
②自分の「あたりまえ」に気づくため
多様な環境で学ぶことで、自分と他者の違いを知る必要がある
③ラーニングネットワークを創るため
出会いがまた新たな出会いを生み、思わぬ形になる ⇒ 学びの連鎖

<看護以外の学問に「越境」してみて>
・一見関係ないと思っていた学問からフレッシュなヒントが得られる面白さ
・自ら異なる学問を結び付けていく探求心
・異なる価値観に触れてこそ、看護の「あたりまえ」を問い直せる
・多角的な視点を持つことができる

■質疑応答
 ご講演後は、参加者からのご質問にご回答いただきました。一部をご紹介いたします。

Q.いくつになってもチャレンジすることが大切だと思っています。人間いくつになっても成長できると思っていますので、中堅以降の全ての看護師へ、学び続けることの大切さや、成長し続ける上でのエールをお願いします。

A.私もちょうど看護師7年目ということで、中堅というポジションになっています。結婚や出産などのライフイベントがたくさんある中で、どうしても学びが途絶えてしまう期間はありますし、私も留学して看護の現場を離れてみて、戻ることはとても怖かったです。しかし、「学ぶ」ということは自分を守ってくれるもので、自分を勇気づけてくれるものだと思います。途中で中断してしまった期間があったとしても、チャレンジしていくことは大きな勇気が必要ですし、それを後押ししてくれるのが生涯学習かなという風に感じています。

Q.コミュニティなどで学びを続けていくとき、辛いなと思うときや、モチベーションの意地が難しいときがあるかと思います。内藤さん自身が実践された対応策や、学び続ける意欲を持つマインドを教えてください。

A.私自身も学ぶのが面倒くさいなとか、病院から出された課題やりたくないなと思うことはたくさんあります。そういった時は、一旦そこから離れて趣味の学びに徹することが、自分のモチベーションを維持するのにすごく大きな部分かと思います。例えば、語学は留学を叶えるために必要なものではあったのですが、TOEFLや英語の勉強することで、病院のことから離れて切り替えやリフレッシュができたと思います。
違う分野で学ぶというのは、切り替えするためのスイッチとして良いかと思います。

大人になっても学ぶことの大切さ、面白さをご自身の経験をもとに
心に響くお話いただきました。講演を聞いて、多くの人が「学びたい!」という気持ちになったのではないでしょうか。内藤様、本当にありがとうございました!

Vol.2では、
佐久大学 看護学部 教授・大学院看護学研究科 研究科長 小林恵子氏 と
新潟県 福祉保健部 健康づくり支援課長 富山順子氏 のショートセッションのご様子をお届けいたします!!お楽しみに✨

にいがたヘルスケアアカデミー2022について

 現在、にいがたヘルスケアアカデミー2022の参加者を募集中です🌷

こちらからお申込みいただけますので、新潟のヘルスケア課題を解決したい、解決するための必要な知識やスキルを身につけたい、一緒に解決したい仲間が欲しい、そんな想いを持つ方の応募をぜひお待ちしております!!

にいがたヘルスケアアカデミー2022についての詳細は、こちらのnote記事をぜひご覧ください!
※にいがたヘルスケアアカデミーは新潟県の委託事業として株式会社BSNアイネットが運営します。

*Twitter
コユルトはTwiterでもアカデミーの活動や関連情報、新潟のヘルスケア情報や潜在的な課題などを発信しています。

*昨年度の活動について
昨年度のヘルスケアアカデミーの様子はこちらをご覧ください。

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