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にいがたヘルスケアアカデミー2022 【第2回講義】ロジカルシンキングと課題解決のプロセス

2022年6月25日(土)、にいがたヘルスケアアカデミー2022の第2回講義が開催されました。今回のテーマは『ロジカルシンキングと課題解決のプロセス』で、講師にはハイズ株式会社代表取締役の裵 英洙氏をお迎えしました。

当記事では、第2回講義の様子をお伝えしていきます。当アカデミーに興味のある方、新潟のヘルスケアを良くしたいという思いをお持ちの方など、ぜひご覧ください!(にいがたヘルスケアアカデミーの詳細は、こちらの記事から)


今回から、講義前にアカデミー生がご自身の活動と熱い思いを紹介する「ライトニングトーク」の時間を設けました。アカデミーには、熱意を持って活動されている様々な立場の方が参加していますので、アカデミー生同士の交流や情報共有を目的として企画したものです。

職種や年代を超えた出会いがあることも、このアカデミーの魅力の1つです。お互いの活動を知ることにより、新しいアイディアの発見や、学習意欲を高めるキッカケになることを期待しています。
トップバッターとして発表してくださったのは、大学で学びながら、学生起業家として活動されている上野 真路さんです。

『ライトニングトーク』

   上野 真路さん

上野さんからは、ご自身の子供時代の経験や、農業の高付加価値化、大学生の健康課題など、「食×ヘルスケア」に挑戦するモチベーションについて、熱く語っていただきました。

上野さんは、専門的な知識を得たいので他のアカデミー生と意見交換したいとおっしゃっていました。アカデミーには、地域の健康課題に日々向き合っている保健師や栄養士も参加していますので、垣根を超えた出会いとコミュニティを活用し、ご自身の成長や活動の更なる充実につなげていただけたら幸いです!

ライトニングトークでアカデミー生間の交流を図った後は、いよいよ裵英洙氏の講義に移ります。

講義『ロジカルシンキングと課題解決のプロセス』

  裵 英洙 氏

裵英洙(はい・えいしゅ)氏
ハイズ株式会社 代表取締役 / 慶應義塾大学 特任教授

1998年に医師免許取得後、金沢大学第一外科に入局、金沢大学をはじめ急性期病院にて外科医・病理医として勤務。勤務医時代に病院におけるマネジメントの必要性を痛感し、10年ほどの勤務医経験を経て、慶應義塾大学経営管理研究科に入学。主席で修了しMBA(経営学修士)を取得。現在、ハイズ株式会社代表として、各地の病院経営の経営アドバイザーとして活躍中。また、アカデミックの分野では慶應義塾大学特任教授をはじめ複数の医学部客員教授を務め、病院経営に関して教鞭を取る。さらに、厚労省「医師の働き方改革に関する検討会」や「医師需給分科会」の公職を歴任。

【講義の流れ】

冒頭に、今回の講義で体験する「ケースディスカッション」について説明がありました。ケースディスカッション型の授業は、世界各国のビジネススクールで行われている実践的な教育手法です。答えのない問い、または納得解・現実解に向き合う姿勢を養い、議論を通じて自身の意思決定力やコミュニケーション力、リーダーとしての覚悟等を鍛えることができます。
 
裵先生オリジナルのケース「A県における医療現場のある問題」を題材に、まずグループごとに分かれディスカッションを行いました。アカデミー生は、市町村保健師や医療従事者、会社員、学生など、多種多様な活動をされていることから、様々な観点から意見が出ました。グループディスカッションが終わった後は、裵先生のファシリテーションにより、参加者全員によるディスカッションが行われました。裵先生は、どんな意見も否定することなく拾って上手にまとめてくださるので、議論が盛り上がりました。
 
最後に、裵先生から「ロジカルシンキング」の講義がありました。ロジカルシンキングとは何か、基本をマスターするコツ等について、「イチローが一流のアスリートであることを説明するにはどうしたらいいか」など、具体的な事例を交えながら、わかりやすく説明していただきました。
「ロジカルシンキングはトレーニングであり、ベースを学んだ上で、日々使い続けることが大事」という言葉が印象的でした。

【講義の雰囲気】

裵先生の軽妙なファシリテーションの下、参加者から意見が活発に飛び交い、講義が盛り上がりました!講義が終わる頃には、みなさんいきいきとした表情をされていたように感じます。

【講義の概要】

■ロジカルシンキングとは
「論理的思考」、「論理的な考え方」のことで、直感や感覚的に物事を捉えるのではなく、筋道を立てて矛盾・破綻がないように論理的に考え、結論を出す思考法です。ロジカルシンキングは、日々トレーニングすることで身に付きます。ベースを学んだ上で、日々使い続けることが大事です。

■MECE
MECE(ミーシー)は、「Mutually Exclusive and Collectively Exhaustive」の略で、日本語にすると「モレなく、ダブリなく」という意味です。物事を整理するとき、重要な要素が抜けていたり、漏れていたりすると致命的なミスが発生することがありますが、それを防ぐのがMECEです。MECEは、ロジカルシンキングの基本であり、物事を多面的にとらえるうえで土台となる非常に重要な考え方です。

■ロジックツリー
様々な事象を分解して原因や解決法を発見する方法です。複雑な問題は分解していくことで分かるようになります。ロジックツリーは4種類ありますので、目的によって使い分けしましょう。

<4種のツリー>
①What:要素分解ツリー
 トピックや課題の内容の要素を分解するツリー
②Why:原因追究ツリー
 なぜ問題が発生したかの原因追究のためのツリー
③How:問題解決ツリー
 問題解決策の洗い出しと優先順位付けのためのツリー
④KPIツリー
 KPI(Key Performance Indicator)の関係を表したツリー

■最後に
今回の講義では、課題解決のためには目の前の事象をできるだけロジカルに見て、「足りていない事実」、「それに対する解決策(ソリューション)」を考えることが重要であり、そのためのツールとして「ロジカルシンキング」を学びました。
アカデミー生の皆さんには、本日学んだことを、日々の業務やヘルスケアアカデミーのプロジェクトでの課題解決に役立てていただきたいと思います。



課題の整理や深堀りにロジカルシンキングを使っていきましょう!


次回の講義は、7月23日(土)に開催されます。ハイズ株式会社様より「環境分析」について講義していただきます。

次回のNote記事更新もお楽しみに🍀

にいがたヘルスケアアカデミー
 主催:新潟県
 運営:ヘルスケアアカデミー運営事務局(株式会社BSNアイネット)

Twitter:アカデミーの活動や関連情報、新潟のヘルスケア情報や潜在的な課題などを発信しています。


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