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好きなものを紹介する文をChromebookで作成しよう

こんにちは。ぐうぽんです。

3学期もICTを使った授業をいくつか実践しましたが、今回は小3国語「これが私のお気に入り」を紹介します。

今回この単元を引き受けたのには理由があります。一つは昨年度5年生「この本おすすめします」で同様の単元を実践している経験があったから。もう一つは、この学年のローマ字レベルの高さを知っていたから。彼らは毎日半年以上、コツコツとローマ字入力練習をしていたので、「この子達なら、このレベルの入力ならできる」と確信を持っていたのです。

小5「この本おすすめします」での実践はこちら


学習目標と学習計画

本単元の学習計画と目標は以下のとおりです。

昨年度はマイナス1時間でしたが、今回は基準の12時間を半分の6時間しか設定できない、非常にタイトな状況で本単元はスタートしました。

テーマ選び、情報集め

自作プリントを渡し、教科書を一緒に読んで、まずは学習課題と計画を説明したらさっそくテーマ決めに入りました。


テーマ決め


指導書では「作品」に特化していますが、実態を考慮し、好きなもの、おすすめしたいものに広げました。

図工や書写の作品、ペット、作ったキーホルダー、中には料理など、幅広いテーマが出てきました。

テーマが決まった子から情報集めに取りかかりました。


情報集め

選んだテーマに関する情報を増やすことを目的に、例えばキーホルダーであれば材料、作り方を、ペットであれば見た目の特徴、年齢、行動の特徴などを書いてもらいました。

一番の難所、理由探し

最大の難関は理由探しでした。

紹介したい作品や物は決まった。作り方や特徴などの説明もできた。
しかし肝心なのは「理由」であり、ここが一番の重要ポイントでした。


理由付け

理由はあっても1行程度で深みがない
紹介する内容と理由が伴っていない
同じ理由を何度も繰り返している・・

そんな子どもが多かったです。
そのため書いてもらったものを見るたび

”どうしてそれを紹介したいの?”

そんな質問を、何人もの子どもに繰り返しました。

友だちと話し合ったり、考えたりしていくうちに、少しずつ理由を掘り出すことができたので、ここは本当によく頑張ったなーと感じています。

下書きから清書へ

説明、理由が揃えば、下書きになります。
あらかじめ入力するフォーマットをプリントに印刷し、それぞれの項目に記入するだけ。

下書き

ですので子どもたちもスムーズに作業が進み、OKをもらった人からChromebookでの入力に進ませました。

入力のレベルは大人顔負けな3年生なので、何も言わず黙々と作業に取り組みました。
早い子はわずか20分程度で完成させ、Classroom経由で確認。
不備があれば再提出を繰り返しました。

最後に時間が余ったので、字体を大きくしたり色を変えたりする手順を説明。合わせて説明用に使う写真の貼り方も伝えました。

たった数十分で、それぞれの作品に彩りが生まれ、紹介文はとても良い作品に仕上がりました。

発表会、やっちゃおう!

最後に1時間余ったので、予定していなかった発表会をしました。
それぞれがChromebookを持って、友だちに作品を紹介しあう場面は、本当に微笑ましかったです。

さらに私が「全体に発表したい人いる?」と聞くと数名が挙手。
大型提示装置に映してクラス全員に発表すると、質問が出るなど活動は最後まで盛り上がりました。

全体への発表

この授業が最後だったので、マイブームのR40(40字振り返り)を書いてもらい、単元は無事終わりました。

成果と課題

成果としては

・日頃のローマ字入力を、学習に活かすことができた
・作品を通して、紹介文の書き方を身につけることができた
・要所を押さえれば、短い時数でもできるのかも?

課題としては

・国語的な観点が甘かった(自分の知識不足)
・2週間に1回の授業なので、間隔が空きすぎて作業内容を忘れてしまう
・予想以上に進んだため、時間を持て余す子が多かった

今回はローマ字入力が習得できている学年だったので、実践できましたが、多くの3年生は、まだローマ字表がないと入力ができないかと思います。

そう思うと、日頃の練習の賜物と言っても過言ではないと言えます。

ローマ字入力ができるようになると、表現の幅が広がりますし、なにより子どもたちにとって新たな表現スタイルを身につけられたことが大きな収穫だと思います。

若年層のICT活用については色々ご意見もあると思います。
しかし今の時代、書くことも読むことも大事ですが、デジタルで表現する力も大事だと思います。

少しずつ、体験的な活動を繰り返す中で子どもたちはどんどん操作を吸収していきます。

一人一人が持つ「やってみたい」「こんなふうにしてみたい」という欲求をICTで実現できるような授業を、これからも目指していきたいと思いました。


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