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ブランドは一日にして成らず Part.1 ~はじめる前の心のあり様とは?~

 このnoteでは、アイコミのコンサルタントが日々のお客様との関係性の中で気づいたこと・学んだことを通して組織が変わるヒントを発信していきます。

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未来に向けた”あらたなブランド”って

 変化の時代、世の中も企業もあらゆる価値観や社会構造・ビジネス構造が変貌する今、規模の大小や業種・業界を問わずどの企業もこれまでの自社の存在価値あるいは事業・サービスの価値を問い直し、これからの時代の「選ばれ、愛され続ける存在」=あらたなブランドを築いていくことが必然となっています。そこで、限られた人だけでなく、多くの社員がチームとなり議論し、創りあげるチームブランディングの効果性やリアルケースを数回にわたり紹介していきたいと思います。

ブランドが与えている影響に気づく

 ブランドは相手(今や未知のお客さま)の心や頭の中に存在する私たち(自社・自サービス等)に対する印象・心象なので、目線や活動の対象は社外にあります。けれども外に向けたブランド設計や活動に入る前にまず関心を向けるべきことがあります。ブランドを創造・発揮する人たちの心のあり様です。

 こんなエピソードがあります。サッカーに励んでいる息子、小学生の6年間は地元の伝統あるクラブチームで活動し、この4月から中学校の部活に所属しました。まだ入部して2カ月のある日、不満げにこう言うのです。

「部活は練習後のかたづけがとにかく遅いんだ。10分でやれるところをチンタラやって30分もかかってるんだよ」。

 これは一例で、様々なやり方や集団行動が以前のクラブチームと比較するとどうにも気に入らない。これまでは代表コーチの独自の思想や精神があらゆるプレーや行動の一つ一つにまで浸透し、それに適った行動規範が根付いていました。一方、部活は顧問も変わったばかりの新体制で考え方や方針が定まっておらず、当然ながら集団行動の合意や一貫性がなく、何か腑に落ちない、信頼できない状態に陥っているのでしょう。

 あるお客さま企業では、今年度から新たな長期ビジョンが走りだし、これからの時代にむけた存在価値、すなわち新たなブランドづくりが始まろうとしています。すでに新事業・サービスの展開も始まっていますが、それらを促進する旗振りはしませんでした。

初年度の今年はこれからの企業像に向かう準備として根っこにある精神や考え方・価値観、心のあり様(=アイデンティティー)がどう変わっていくべきかを皆が考え、備えていくことを重視しました。

 そこで、期初の社員総会開催にあたり、これまでの環境変化や社会の要請に予応し、成長・進化できたその源泉にはどのような考え方・価値観の芽生えがあったのか?
 そして、これからのありたい企業像にむけてあらたにどのような考え方や働き方などを備えていく必要があるだろうか?各場所で世代別などの混成チームで真剣かつ自由闊達に話し合い、映像化したその内容を会当日は全社員で共有していきます。

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こうありたいと意志を自覚することがスタート

  選ばれ続けるブランドの根底には、その組織・サービスのらしさ・強み・意志、すなわちアイデンティティーが息づいています。今あるそれらに気づき、さらにこうありたいという意志をしっかりと自覚することがブランディングのはじまりです。

  さてあの中学1年生は、「これからはこういうチームになろうよ!だからいつでも素早い連携が必要だよね!そうすると片付けももっと早くしたいよね!」 そう勇気をもって新しいアイデンティティーをチームに発信できるでしょうか?


このnoteの投稿者:チーフコンサルタント/藤掛 里花

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運営:株式会社アイ・コミュニケーションズ/広報担当

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