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社内独自の資格制度の運用ポイント

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社内制度としての内部監査員の育成研修・評価試験に触れる機会がありました。品質の検査員や育成の指導員など、社内独自の資格を設けて運用している企業は多いものと思います。一方で、資格認定が形式的なものになっていたり、取得の価値を認識しにくい仕組みになっている場合もあるのではないでしょうか。 そうした独自の資格制度や運用を効果的なものにしていくためのポイントを考えてみたいと思います。 

一つ目は、対象者の動機づけであり、キャリアや仕事との結びつきの認識です。自身のキャリアアップに向けて自主的に取る資格や、実務上必要な資格であれば「自分に必要なこと」だと理解しやすいため、資格の取得~発揮まで意欲的に取り組んでくれるでしょう。

しかし組織運営のルール上、資格取得者が必要なために持ち回りで取らせる、というようなケースでは自発的な意欲向上は期待しにくいものです。本人の興味・関心が弱いと習得のスピードに影響がありますし、下手をすると苦手意識を持ちかねません。そもそも、上司側が「誰かにやってもらわなければならない、割に合わない役割をお願いする」という感覚では、引き受ける側が動機づけされることは困難でしょう。

資格取得が研修とセットで行われるのであれば、研修内で資格の重要性は確認されますが、大事なのは「何故自分が」という部分です。この経験を通じて何を啓発して欲しいのか、それがキャリアアップにどう結びつくのか、「その人ならでは」のことを含めてきちんと伝えられているでしょうか?

二つ目のポイントは、役割遂行時における上司・周囲の関心・協力です。役割を与えた以上は、主体的に取り組んで欲しいと思うのは自然なことですが、仕事との関係性が薄い場合は、本人が頑張っても周囲の協力が得られず空回りすることもあるので、注意が必要です。
上司側から周囲に一声かけたり、困っていることはないかを気にかけたり、前任者がフォローする体制にするなど、動きやすい状況をつくること。何より任せた以上は、その内容・成果に気を配り、任せっぱなしと思わせないことです。

三つ目のポイントは「報いる」ことです。人事考課など「リワード」として報いる仕組みが明確であればわかりやすいですが、そうではないケースもあります。
経験を通じて成長が確認できたこと、組織としての成果にどのように貢献してくれたのか、きちんとその貢献を「認める」ことが欠かせません。更には成長できたことをきっかけに、新たな役割・課題を認識させ、ステップアップを意識させられると良いですね。

三つのポイントは、マネジメント実践者としては当たり前のことかもしれません。しかし独自制度の運用においては、マネジメント側がその価値をきちんと認めていることが重要で、「面倒な制度」だと上司が感じていると、それは周囲に伝わるものです。担ってもらう社員に対して上司自らの言葉で意義・価値を伝えられることが、最も重要なことだと思います。


このnoteの投稿者:コンサルタント/杉岡 篤樹
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