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脱毛したときの話

女性も男性も身だしなみというものは大切である。

人は見た目が9割というが、その説は実際のところ当たっていると思う。

これは男も毛は無い方が清潔感がでるなと思い、軽いノリで脱毛をしに言った時の話。

まず脱毛が可能かカウンセリングを行う。
そして施術の予約をとるんだが、受付の方に

「事前に全身の毛剃りとウォシュレットを済ませてきてください」

と言われた。
まぁ当たり前だろうと思い、当日を迎えた。

そんな中、私は1つ重大なミスを犯してしまった。

施術当日、クリニックに着いて急に思い出したのである。

きゃんたまのおけ毛をもれなく剃り忘れてしまった。

万が一剃り残しや剃り忘れしまっていても、当日看護師の方が毛剃りしていただけると甘く見ていたのだが、きゃんたまのおけ毛の場合は地獄なのである。

詳しくは後述する。

あれこれ考えている間に、番号で呼ばれ施術室に入る。

担当の看護師の方の名前と簡単な本人確認を行なったあと、洋服を脱いで、Tバックに着替えるよう指示を受ける。

ブラウンの薄いペーパーTバックを股から通し、左右の紐を腰の位置でギュっと縛りベッドの上で仰向けで待つ。

「失礼します」と先ほど一旦退出した白いナースウェアの方が入ってき、私は目を保護するためのゴーグルをつけられる。ここからは成されるがままなのだ。

おそらく私の全身を凝視したあと

「シェービングしてもよろしいですか?」

選択の余地はない。

もちろん答えは「はい」だ

さきほども述べたが、きゃんたまのおけ毛の場合は地獄である。

きゃんたまは人の体の中で個性が一番出る場所だ。足や腕のように一筋縄ではいかないのである。いろんな角度からこうでも無い、ああでも無いと剃る必要があるため、結果的にこねくり回されてしまい、しばらくするとふにゃんふにゃんだったアレが”荒れ狂うもの”になってしまっている。

きゃんたまを剃るために”荒れ狂うもの”を看護師さんが手で横に倒して下さるのだが、気をぬくとバイ~~~ンと元に戻ってしまう。こちらも「あっ」などと声をあげてしまってはまずい。平常心でいることが大事なのだ。しかし、”荒れ狂うもの”のコントロールが効かなすぎてこれではドクターストップがかかってしまう。

「ではこれから照射していきますね」

そう思っているとようやく照射に入った。

「ピッピッ、シュパン」ピッピッ、シュパン」

先ほどとは違い、照射に入ると考えるスキは一切無い。

激しく鋭い痛みだけが一定の感覚でやってくる。

さっきまでの”荒れ狂うもの”も一瞬で現実に引き戻される。

こうして初めての脱毛は終わったがいろんな感情が渋滞して、なぜか「すみませんでした」。と言ってしまった。

続く

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