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佐藤ヒデキ『OSAKA 大阪残景』/目は旅をする085(都市と写真)

佐藤ヒデキ『OSAKA 大阪残景』 (アートビートパブリッシャーズ刊行)

この写真集『OSAKA 大阪残景』は、1989年から90年代初めにかけて写真家・佐藤ヒデキ(1953年生まれ)が撮影した大阪の環状線の内側の街の風景をフィルムで撮影した195点の写真から51点をセレクトし構成した。

企画・編集・発行はワタクシ後藤繁雄(1954年生まれ)が行った。写真は「アカ」「アオ」「キイロ」の3冊に分冊され、収録された写真は3冊全て違う。「信号機の3つの色」に分けた意図は、別に無い。

僕と佐藤ヒデキは、幼なじみでも、しょっちゅう会う親友でもない。何のご縁で知り合ったか。もはや30年以上も前で不明だし、この写真集プロジェクトを再起動するまで20年ぐらいは、互いに音信不通であったが、それは薄情というのでもない感じがする。発酵、成熟する時間というものがあるんだなと、この『OSAKA 大阪残景』の写真を見ながら痛感する。

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