キャセイパシフィック航空でファーストクラスに乗せてもらった話(息子が)
キャセイパシフィック航空 をご存じですか。
それは、 香港のフラッグシップキャリア であります。
キャセイ、それは憧れの翼(母の場合)。
私が社会人になった2000年代当初、
キャセイパシフィック航空は、
イギリスに拠点を置く航空サービスリサーチ会社「スカイトラックス社」が主催する「ワールド・エアライン・アワード」で、
ベスト3の常連でした。
事実、2001年から2009年の間、キャセイは毎年ベスト3に入っている。
2003、2005、2009年には、 3度の世界1位 を獲得している。
つまり、私が社会人として駆け出しだった頃は
「Cathay as No.1」の時代だったと言っても過言ではない。
バブル前夜のおっさんたちは「いつかはクラウン」と夢見ていたわけだが、
アラフォーの私にとっては「いつかはキャセイ」だったのだ。
(※ その後、ありがたいことに
いろいろな航空会社に搭乗する機会をいただきました。
どの会社も素晴らしいサービスを提供してくださっています。念のため。)
そして息子の場合。
現在、台湾に母子駐在している我が家。
夏休み、息子を日本に一時帰国させることにした。
その際に、①到着時間 ②到着空港 ③子供の1人旅サポートがあること
という3つの条件がうまいことハマったのが、
キャセイパシフィック航空の台北→関空便だった。
空港まで迎えに来てもらう手配を整え、
航空券も予約し、
満を持して息子に伝える。
私「こんどの日本への一時帰国ね、
キャセイパシフィック航空だからね🌟」
ところが。
子「え?
えー・・・
僕、〇〇航空がいい」
なんですとおォォォ?!!
世界1位の!「Cathay as No.1」の!「いつかはキャセイ」の!!
あのキャセイパシフィック航空 ですよぉォォォ?!!
そしてアラフォーは語った。言葉の限りを尽くして語った。
私が社会人駆け出しの頃、どれだけキャセイにあこがれたか。
当時、キャセイのサービスが、どれだけ世界から評価されていたか。
子「ふーん。そうなんだ。
でも僕、〇〇航空がよかった」
撃沈。
これがジェネレーションギャップというものか。
息子に「まあいいけど。次は〇〇航空にしてね」と言われながら
帰国当日を迎えた。
そして迎えた当日。
航空会社のスタッフさんが子供の1人旅をサポートしてくれる
「キッズサポートサービス」にあらかじめ申し込んでおりました。
当日カウンターでチェックインした直後から、
スタッフさんが非常にきめ細やかに息子の面倒を見てくれて、
息子が関空に到着したら、息子と荷物とパスポートを
責任持って送迎者に引き渡してくれる、という大変ありがたいサービス。
おまけに、日本側の送迎者に電話して、
「〇時〇分頃に到着予定ですので、△時△分までに□□にお越しください」
と、事前確認の電話もくれる。
これだけでも「やっぱりキャセイすごいなー」と思ったのだが
無事帰国した息子からの電話に、さらに驚かされた。
子「あのね、今回、
ファーストクラスの一番前の席 に座らせてもらったよ!」
私「ファースト・・・クラス・・・??
え、なんで?どういうこと?」
子「離陸するまでは、エコノミークラスの一番後ろの席だったんだけど
離陸直前に、キャビンアテンダントさんが『こちらへどうぞ』って
案内してくれて。
着いて行ったら、ファーストクラスの、しかも一番前の席だった」
そして息子は言った。
子「ママ、こんど台湾に帰るときも、
キャセイのキッズサポートサービスで、僕1人で帰りたい」
そら、そうなるわな!!
9歳で、物心ついてて、おまけにヒコーキが好きで。
自分の本来の席はエコノミーで、
今回座らせてもらえた席はファーストで、
どちらがより上等な席か、ってことが分かってて。
ということは、キャセイは自分に特別な体験をさせてくれた、
自分の存在を大事にしてくれた、ということが分かる訳だから。
そら、次も乗りたい!ってなるわな!!
だけどね、今回はたまたまラッキーだったんだよ。毎回じゃないよ。
と伝えても、
「それでもいい。また乗りたい」と。
本事例から見るキャセイの長期戦略
今回のファーストクラスの、近くの席に、
他のお客様がいらしたかどうかはわかりません。
それでも、途中で何かが起きるリスク
(息子が、おなかすいたと騒ぐとか)が
ゼロではないにも関わらず、
ファーストクラスの一番前の席という、
最も良い席を9歳の児童に惜しみなく提供してくださったことに
キャセイのホスピタリティと、長期戦略を感じます。
息子が高齢者になる頃は「人生100年時代」だと仮定し
90歳ぐらいまでは心身ともに元気で海外旅行を楽しめるとしたら
現在9歳の息子は、
これから81年間、飛行機に乗り続ける可能性がある わけです。
ここで自社ファンを作っておけば、
81年間、乗り続けてくれるかもしれないわけだもんね。
しかも本人だけではなく、家族や友人や同僚だって、
一緒に乗ってくれる可能性があるわけですもんね。
・・・勉強になります!
今回、身を以て実感した
キャセイのホスピタリティとブランドマーケティングを参考にして、
私も日々の業務に勤しもうと思います。
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