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『耳をすませば』 ”近代化された「内面」と「性的な身体」を持つ前の「少女」マンガ”として読む

『耳をすませば』 ”近代化された「内面」と「性的な身体」を持つ前の「少女」マンガ”として読む

 映画『耳をすませば』を観ました。開始10分で全てが完璧で美しすぎて泣きそうでした。

 冒頭の夜の郊外都市の夜景を空中からロングで映し出す映像、そして主人公の雫の描写。Tシャツと短パンでコンビニに牛乳を買いに行く。「ビニール袋はいらなかったのでは?」という母親とのやり取り。麦茶の保存用ボトルを冷蔵庫から取り出してそのまま口をつけて飲む等々。その細やかな描写の数々が美しすぎました。

 この映画に

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『風の谷のナウシカ』
            感想 宮崎駿は文明を憎んでいて、人類が滅んでもいいと思っている怒りが表れた映画

『風の谷のナウシカ』 感想 宮崎駿は文明を憎んでいて、人類が滅んでもいいと思っている怒りが表れた映画

 宮崎駿監督、劇場版『風の谷のナウシカ』を観た。まぁ凄い映画だと思った。

 何が凄いって、宮崎駿の怒りの大きさが凄い。とにかく怒っている。私利私欲や権威欲のために地球の環境を破壊し、そこから教訓を得ず、一度ならずともその過ちを再び繰り返そうとしてる、人類に対する怒りが伝わってくる。

 もうラストの巨神兵を始めとする戦闘シーンでは、人類なんて滅んでしまってもいいというぐらい、人間は愚かな生き物だ

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