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リワーク日記73 激務生活のいま改めて見えてきた自分の弱点

よくもまあ1年半もメンタル不調で休職していた状態からいきなりこんな激務生活に飛び込んでしまったものだと思います。リワーク卒業の際にスタッフさんからは、1年半休職していたなら元通りのペースで働けるようになるまでには同じく1年半くらいはかかると言われましたが、私は半年でフル回転を求められる状況に立たされてしまいました。一躍、残業王の地位を手に入れられそうになっています。

会社側も本当はもっとゆっくりとした無理のないペースを考えてくれていましたが、前提となる状況が変わってしまったわけですからこればかりは仕方ありません。

幸いなことに、急に濁流に飲み込まれてしまっても私の精神状態は平常を保っています。別に正常性バイアスが働いて、これは大したことのない普通の状態なのだと評価を歪めているわけではありません。

冷静に業務内容を眺めてみれば、やっていることの難度は平均すれば前職とそう変わりませんし、仕事量も確かに多いとは思いますが、本来こなしきれない量ではないとも思います。

ただし、引継ぎ直後でまだ右も左も分からない状態であることに加えて、私自身がまだこの分野についての専門知識と社内システムや仕事の進め方に習熟しておらず、相対的な難度が高く感じられたり、処理に膨大な時間を要しています。それで結果的に残業漬け生活になっているのです。

もちろん、引継ぎ時点で火だるま状態になっている案件が複数あったということも私の負担感を高めているのですが。

炎上案件といえば、私は今のところリワークで学んだことを非常にうまく活用できているというのは良い点です。前回の記事で、取締役にこの炎上案件について話してみると書いたとおり、今週この件を取締役と話しました。自分ひとりで抱え込むことを適切に避けることができたのはリワークでの経験を活かすことができたという意味で私にとってとても重要な一歩でした。

取締役は、過去の自分の不作為をすっかり忘れていたようですが、改めて対応策を考えてくれました。私の目からはそのやり方は悪手であるように見えましたが、きっと役員には違う景色が見えているのでしょう。列車は崩落した鉄橋を跳躍して渡りきる方針のようです…。漫画でしょうか?

また休み明けに状況を共有して話し合う予定です。今から崩落した橋を修復する時間はないという冷徹な事実が改めて報告される見通しですが、私のボスは大丈夫でしょうか?

それはともかく、問題をひとりで抱え込む癖を意識的に改善できているのはとても望ましいことです。問題が起きたら上司に丸投げするのが下っ端の正しい在り方です。まあ、相手は役員ですから、普段偉そうにしている分、崖っぷちの今こそその威光が見せかけでないことを証明してもらいたいものです。

一方で、補いきれていない私の弱点も改めて浮かび上がってきました。それはマルチタスクが苦手だということです。

具体的にいうと、複数のタスクを整理整頓すること、それらを適切な順番でスピーディーに処理して次々に頭を切り替えていくこと、突発的に新たなタスクが割り込んできても再整理と処理を柔軟に対応すること、という3つの要素が私には決定的に苦手なことです。

マルチタスクといっても人間はパソコンではないので、実際にはマルチタスクなんかしていません。単に複数案件を頭の切り替えを何度も繰り返し行って順番に迅速に短時間で各案件を処理しているだけです。要は順番の整理と処理スピードと頭の切り替えと変化への柔軟性が肝なわけです。

でも私はひとつのことをじっくりと時間をかけて熟成させて完成度を高めていく作業が得意です。まるで正反対です。ここは手付かずで残された課題です。リワークでも多少は訓練を試みましたが、さすがにここまで高負荷な状況を想定した訓練をリワークが提供するのは無理です。

困ったことに、私からみるとマルチタスクって、落ち着きのなさや節操のなさや仕上りの不完全さにしか思えません。真に意味のある答えを出すには深い没頭と、時間の投資が必要だと思っています。ですが、業務の方が細切れになったテーマの異なる膨大なタスクを短時間で処理し続けることを私に要求するなら、不十分な仕上がり品質のまま完成とみなして提出するしかありません。

そして何より突発的な変化への適応は決定的に苦手です。割り込み案件への対応とタスクの更新・再整理は私にはほぼ不可能です。割り込みが発生した途端に混乱してフリーズしてしまいます。これに対応するには莫大なエネルギーを消費してしまいます。これは改良しようのない私の性質です。

残念ながら今の私の置かれた状況は過剰なほどマルチタスクを私に課してきています。そしてこれはまだ序の口です。これからの数ヶ月間はこれが更にエスカレートしていくことでしょう。私にとっては炎上案件よりもこちらの方が問題かもしれません。

思えばこれは前職でも私の弱点でした。無理なマルチタスクが私を消耗させていくという負のシナリオには警戒しておく必要がありそうです。

ただ、全体として見れば気分が落ちることもなく良好な状態で、逆風でもそれに流されない自信がついていると実感してます。開き直りかもしれませんが。開き直って自分の正直な気持ちを大切にするってとても大事ですね。

ということで、次回はたぶん例の炎上案件がさらに火力を増して燃え上がっていることでしょう。私の残業生活も快適に充実していくでしょうか?宅配ピザでも注文しようかなぁ。次回もよければまた読んでください。

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