凧揚げ終了

土曜日、天気はくもり
時折少しの風が吹く

11時に起きて
12時に準備完了
向かうのは大きな大きな公園だ


「凧揚げするぞー!」

先日手作りした凧を
大きな公園にあげに来たのだ


風はまだ優しい
準備がてらフリスビーで遊ぶ


少し風が吹いてきたような気がする


凧揚げに変更し
わくわくした気持ちを胸に
凧を引っ張る


すーっと凧が空に上がる


やっぱり凧揚げは楽しい


あげるのを交代して
あげてもらう


風が強くはない
なびいた凧は右に逸れていく

「あ。」

そう思った時には
凧は木にひっかかる


簡単にとれるだろう

そう思った

どれくらいの高さだろうか
5メートルはある木の枝にひっかかった


引っ張るが枝にしっかり絡まっている


引っ張るも
糸が切れてしまった


これはだめだ

あんなに楽しかった凧揚げが
もう終わりになったのだ

もう飛ばせない
もう遊べない

なんて悲しいことなんだ


私はもうあきらめかけていた


「また作ろう、作りに行こう
また作ればいいよ」


そうなだめるも
向こうはあきらめていない
落ち込み悲しみに暮れながらも
目はあきらめていない
色んな感情が入り交じる顔をしている


「絶対回収する」


確かに名残惜しい
あのままあそこにかかっているのは悲しい

「わかった
枝切り鋏が必要かも、それか脚立
剪定屋さんに頼むか
レンタルしにいくか
便利屋さんにきいてみるか」


少し考えたあと
施設の人に聞いてみようと
一度電話をかけてみる

「わかりました、今から向かいます」

そう言われて電話を切られた

とりあえず来るのを待つ


施設の管理者なんて
きっとおじいちゃんなんだろうと
偏見があったのかもしれない


現れたのは
脚立を荷台にのせた
若い男性2人だ

「結構高いですね、脚立じゃ無理だな」


「んー3日程時間をもらいます」


「また後日連絡しますね」

なんて心強い返事なのだ


無理だと言われるのが目に見えていた
こんなに前向きに検討してくれるなんて思わなかった

連絡が来るのを待つしかない

天気は1週間晴れか曇り


家宝は寝て待つ