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マッチングアプリ 終劇

デートの後日談。。

たぬきさんとの土日デートをしてきた結果からお伝えすると、
付き合うことになりました。。

合計6回会ったかな。

でも、何だかあまり実感がない。

当日の様子を振り返ってみる。

土曜日は人生初プラネタリウムを見てきた。

たぬきさんが事前に予約をしてくれて、
所謂カップルシートというやつで鑑賞した。

プラネタリウムの正直な感想としては、
思ったよりも画質悪くない??といった感じ。

てっきり、本物の星みたい~って感動するかと思ったのに。。

小学生のころ、
田舎の山頂で寝転んで見上げた星空を超えることは無かった。

距離と平衡感覚が分からなくなって空に吸い込まれそうになる感覚。
あれをもう一度味わってみたい。

プラネタリウムの上映時間は40分と映画より短め。
自分の隣にいるたぬきさんをチラチラ見てたら
あっという間だった。

横になりながら、私とたぬきさんは手を繋いでた。。
傍からみたら、完全にカップルだろう。

プラネタリウムのあとは、
たぬきさんが友人からオススメされたという、
お店で食事。

ここでもグリーンカレーっていう初めてを経験。
何の味かよく分からなかったけど、
辛すぎもなく食べやすい味。
でも二度目は無いかな。(バターチキン最強!)

たぬきさんは、
すんごいジャンキーな料理を頼んでた。
1/4くらいもらったけど、
よく3/4も食べたよ。。

たぬきさんの女友達は、
一人で全部食べ切ったらしい。
私は無理かも…

食後は少しお散歩しつつ、
商業施設をプラプラ。

事前に調べて気になってた、
喫茶店で休みつつ、ゆるーく過ごした。

夜ご飯はたぬきさんが行きたい居酒屋へ。

たぬきさんがココ行きたい!って
提案してくれるようになってきたから凄い助かる。
色々オススメを教えてくれる友達にも感謝。

たぬきさんはお酒嫌いな人種だと
思ってたけどそうでもないみたい。
誰と飲むかが重要らしい。

迷いなく一杯目からお酒だったし、
少し酔ってからは

「私にお酒をくださ~い」って

二人でほろ酔い気分になったあとは、
終電の時間まで適当な場所に座り込んで雑談。

この日私は、たぬきさんに気持ちを打ち明ける決心をしていた。

たぬきさんの顔を見つめる。。。。
好きって言葉が、むず痒くて、
まじまじと見られると言い出しにくい。

5秒間ぐらい黙ってたぬきさんを見つめていると

「また、何の用もないのに名前呼んだでしょ~」

そうやって、たぬきさんに言われてしまい、
咄嗟に私も、ごまかしてしまって、
気持ちを伝えることはできなかった。

この後ホテルに行けばいつでも言うタイミングはあるって、
後回し癖がここでも出てしまった。

でも、雑談していると
たぬきさんの言動から帰りたいんだろうなって、
気持ちが汲み取れたから、
結局ホテルに誘えなかった。

いつも通り、
たぬきさんが降りる駅までは同伴。

駅に着く前のアナウンスが流れる。

「バイバイ、また明日ね~」

たぬきさんがそう言ったのを機に言葉を振り絞った

「あのね、、、、、、、、、、、、」

5秒間目を見続けて、たぬきさんが痺れを切らす。

「またそうやって、何も言うことないんでしょ?(笑)」

彼女の言葉に負けそうになったけど、背に腹は代えられない。

「たぬきさんのこと、だいぶ好きになってるんだよね」

ハッキリしない物言いだけど、やっと言うことができた。

たぬきさんは

「タイミング!!!!何で今言うの~!?ねぇ!!!!」

って困惑していた。

「とりあえず、、また明日ね」

そう言ってたぬきさんは足早に電車を降りて行った。

私は満足していた。
たぬきさんから返事はもらえなかったけれど、
明日また遊んでくれるってことは、
もうそういうことだよねって。

次の日。

この日は映画デートだった。

たぬきさんは、あんまり興味がなかったのに、
私が観たいって言ったら、事前に予習までしてきてくれた。

シンウルトラマンを観てきたわけだけど、
正直言うと、ん~って感じ。

シンゴジラの方が完成されてたかな。

少し残念だった私とは裏腹に、
たぬきさんは面白かったらしい。

「ウルトラマンって奥が深いんだね~」

って関心してた。

それなら観た甲斐はあったかな。。

映画の後は、中華街を探索。

横浜に住んでいながら、
ちゃんと中華街を見て回ったのも初めて。

沢山お店があると、どこがいいんだか良く分かんなくて、
路地裏にある、お店のおばちゃんに捕まって入店。

適当にランチを二人で注文して流れるように退店。

味は、まぁ普通。
不味くもないし、特段美味しくもなかったけど、
あのままフラフラしてたら、
一生お昼に行きつけなかったら結果オーライかな。

その後は、お目当ての庭園へ。
ジメジメとした暑さにやられながらも、
花を堪能した。

この時ちょっとした違和感に気づく。

何だかいつもより、たぬきさんの元気が無いように感じた。
どこか、視線が下向きな気がする。
帽子を被ってるからそう見えたのかもしれない。

いつもなら二人で見て回ってたりするのに、
私がカメラに夢中になってると、
たぬきさんが一人フラフラと歩いていってしまったりもした。

中華で膨らんだお腹が落ち着いてきたから、
お目当てのカフェに。

でも少し混雑気味だったので、
カフェは止めにして、山下公園で散歩。

たぬきさんがガンダム好きだから、
ガンダムファクトリーちょうど良かったのに、
まさかの休業。7月までお預け。

ガンダムと聞いて興奮してた、たぬきさんも意気消沈。
二人でベンチに座りながらぼーっとしてた。

たぬきさんの好きな所。
元々の職業柄、犬種に凄い詳しい。

いつも、街中で犬を見かけたら犬種クイズが始まる。
私も昔色々調べたことがあるから、やってて楽しい。

そういうところも一緒にいて、
退屈しないポイントなんだろうな。。

長時間ぼーっとしてたら最悪の雨。
二人とも傘持ってないから、商業施設まで避難して、
雨宿り兼時間潰し。

そろそろご飯食べよっかとなって、
海鮮系の居酒屋へ。

居酒屋では本当に内容のない会話しかしてない。
二人で回りのお客さんを観察して、
何の話題をしてるのか盗聴してた。

良い感じにお酒も回った状態でお会計。
時間は終電まで余裕があったから、
いつもどおり散歩しよ~ってなったけど、
目の前にカラオケがあったので、カラオケに。

部屋に入るや否や、私はたぬきさんにしっかり甘えた。
昨日「好き」って気持ちを伝えた自分としては、
もう繕う事もないから、欲求に忠実になって膝枕。

ここで私はもう一度たぬきさんに、
好きな気持ちを伝えた。

「ぽんず君の好きってさ、どういう【好き】なの?」

たぬきさんが言った。

私は意味が分からず固まってしまった。

「好き」に他の意味なんて無いし、
マッチングアプリをしている男女の「好き」に
異性としての「好き」以外の発想がなかったから。。

答えを出さない私に対して、
たぬきさんはこう続けた。

「好きって言っても、異性としてなのか、人間としてなのか、友達としてなのか、色々意味あるじゃん?」

「勿論、異性としての好きって意味だけど…?」

「私もぽんず君の事、異性として好きだと思ってるし、他の女性と遊んで欲しくないな~って思うよ。」

「…」

お互い謎の沈黙が産まれる。

どういうこと??

私はたぬきさんのことが好き。
たぬきさんも私のことが好き。

それが明らかとなった今、何か言葉が必要なんだろうか。

たぬきさんは、何か言う必要があるんじゃない?っといった顔でこちらを見てくる。しかし私はこれ以上何を伝えたら良いのか分からなくて、

「どう気持ちを表現すれば良い?何をすればいい??マッチングアプリ消せばいい??」

色々候補を出してみたものの、たぬきさんが求めているものは違った。

「今のままだと私はぽんず君を彼氏としては人に紹介できない」

何を間違えたのか。
何これ、、どういう状況????
もう付き合えると思って、お酒も回ってお花畑で、赤ちゃんになってたけど、急に冷静にならざるを得ない。

私は膝枕状態から起き上がって、お茶を飲んだ。
たぬきさんの顔を見れなかった。

どうしてこんなにも気まずい空気なんだ。
意味が分からなくてもう一回たぬきさんに確認した。

「お互い相手の事を異性として好きってなりました→彼氏・彼女じゃん??」

「違うよ。今の状態はまだぽんず君は彼氏じゃなくて、私の好きな人。付き合うって言ってくれてない。」

「?????????????????????????????????????」

「え、、何??付き合うって言えばいいの?」

「うん」

「え、、それだけで良いの?」

「ちゃんと気持ちが籠ってるならね」

「ん~言わされたみたいで何か納得いかないけど、じゃあ付き合おうよ」

「うん、私で良ければ」

え。何だったのこの時間。。。

付き合った瞬間なのにモヤモヤした。。

たぬきさんは今迄、付き合おうって言われて付き合ってきたらしいけど、
私の場合、付き合おうって付き合った経験がない。

どの元彼女もお互いが好きという気持ちを伝えあったら付き合っていた。
前の彼女も好きになってもいい?って聞かれて、良いよって答えて終わり。

だから、告白の常套句であるところの「好きです。付き合ってください」何て、頭に浮かばなかった。

たぬきさんの場合、以前にマッチングアプリの男性に異性として好きになったのに、友達としては「好き」と振られたことがあるらしく、
「好き」と言う言葉の意味を難しく考えていたみたいだ。

先日、「好き」と伝えることができた自分は満足していたのに対して、
たぬきさんは私と別れた後「どの好きなんだろ~」とずっとモヤモヤしていたらしい。

一日少し様子が変だったのはそれが原因だった。
その日に告白されなかったら、もう会えなくなるんだろうなーって
感じていたらしい。。

ふぅー…謎に疲れてしまったけれど、
結果的にやっとマッチングアプリで彼女ができました。

苦節2年。
辞めては始めてを繰り返して、ようやく素を出せて、
一緒に居ると落ち着く女性と巡り合えた。。

たぬきさんは私が恋愛対象としてきた、
スレンダーで、韓国アイドルみたいな、The女の子っていう感じではない。

でもそんな彼女だけど、釣り合っているって感じる。
おこがましくて、傲慢かもしれないけど、
波長が合ってる。そう感じた。

きっと、私が理想とするような女性の前では、
私は素を出すことはできないだろうし、
そんな相手に合わせ続けるのにも疲れてしまうと思う。

だって頑張ってお洒落を演出しているけれど、実のところ、
全然お洒落な生活もしてないし、少し気を抜いたら、
ダサいパジャマと寝ぐせのまま一日YouTubeを観て過ごしちゃうような底辺生活スタイルだもん。

そんなのに合ってるとか言われるのたぬきさんからしたら最悪かもだけど、
きっとそんな所も受け入れてくれるのがたぬきさんな気もする。

とりあえずは、今この時を楽しもう。

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