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Waves  トイレとの戦い

プレイリストを作成してから映画を作ったというだけあり、
歌詞の内容とその時の登場人物の心境とのシンクロが凄かった。

何の問題もないようなタイラー。
恵まれた環境、恋人、クラブ活動。
そんなタイラーの日常が、ある出来事をきっかけに
急変し、悲劇を産んでしまう。

ブレックファーストクラブのような父親と親子の関係、
父親が息子のためをと思っていることが苦痛になったり、
お酒やドラッグ、恋人の妊娠、人種問題・・・。
SNSの描かれ方も現代っぽかった。

前半の衝撃的な展開に思わず、えっと声がでてしまった。
後半は、前半の出来事でばらばらになった家族が
少しずつ関係性を取り戻していく姿に救われた。

妹のエミリーは理解者が現れて状況が変わり、
タイラーも誰かに話せていたらと思うと、
少しの違いやタイミングで人生とはこうも変わるのかと思わせる。

思いの外、重い内容の映画の中に現れるマナティに癒されました。

起ってしまったことは変えられない。
今を生きることが大事。

憎しみからは何も生まれない。

様々なことに直面した後の父親のセリフがとても響いた。

最後に流れるRadioheadは最高。

ここまでが映画の話。

この映画をこれから見る人に伝えておきます。
映画を見る前に念入りにトイレに行ってください!

私が観た東宝シネマでは予告編も入れて、2時間半。
空調の聞いた映画館は少し寒く、特別感を味わうために買った
ドリンクがさらにそれを助長し、開始1時間くらいでトイレに
行きたくなった。

前半は、急な展開でトイレに行きづらい。
実際、他の人たちも映画館が久しぶりなのか、
トイレに席を立つひとがちらほら。
私の前の人も後の人も席を立つ。

トイレの戦いといえば、ロードオブザリングの最終章。
途中からトイレに行きたくなり、早く指輪を返してくれという一心だった。
ゴラムへの苛立ちと言ったらない。
君がこじらせるから指輪を返せない=私がトイレに行けないという考え方だった。

ロードオブザリングとは異なり、
Wavesは展開が読めず、トイレに行きたくても行けない。

映画の登場人物の感情のWavesとともに
私のトイレへの思いもWaveする。

意を決して、トイレに行こうと思った次の瞬間には、
エンドロールまで我慢しようという気持ちになる。

というわけで、落ち着いて観られなかったので、
これから見る人は念入りくらいにトイレに行った上で
気兼ねなくご鑑賞ください。

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