![見出し画像](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/138405234/rectangle_large_type_2_73f67b9909a932757800edee38b9074f.jpeg?width=800)
【レビュー】『夢探偵フロイト マッド・モラン連続死事件』
ほとんど本を読んでこなかった人間がポツポツ読書を始めました。
そんな人間によるレビューです。カナリ個人的で的外れな内容もあるかと思いますので、その点ははじめにお断りしておきたいと思います…。
(読書記録も兼ねている為、ネタバレを含みます。お気をつけ下さい)
『夢探偵フロイト マッド・モラン連続死事件』
内藤 了 著 小学館 2018/2/22
●この本について(あらすじ)
ある会社員の男性が自宅からで飛び降り自殺。
その動機は…『悪夢』!?
話の舞台は私立未来世紀大学の夢科学研究所。教授のフロイト、CGクリエイターのヲタ森、そして今回から研究を手伝うことになった主人公のあかねの3人しかいない。
夢科学研究所は悪夢の情報を募集しており、自殺した男性の夢も、生前母親がサイト上で相談をしていた。
夢の内容は『森の中を逃げ回り、得体の知れない怪物に襲われる』というもので、男性は『悪夢』を繰り返し見てはかなりうなされていたらしい。
そのサイト上で同じ夢を見たことがある人の情報提供を求めたところ、音羽楓花という女性が連絡をしてきた。
ヲタ森は得意のCG技術を駆使し、音羽楓花を交えその悪夢をVR映像で再現しようとする。
しかし、音羽楓花は突如行方不明となってしまう。
教授のフロイトは、夢の中の怪物に<MUD MOLAN(マッド・モラン)>と名前をつけ、2人の助手とともに消えた音羽楓花を探す。
その先で見つけたものは…音羽楓花の遺体と過去にその場で起こった悲しい時間の真実だった…。
●レビュー
★★★★☆(星4つ)
オーディオブックで家事しながら聞いた本。
面白かったぁ〜。
評価は5と迷った!4にしたのは、ハッピーとは言い切れない終わり方をしたから。
しかし、進み方やドキドキの具合は私好みで5を付けたくなるものだった。
小説において夢落ちはNGと言われているだけに、『夢』を題材にするとどういう話になるのかと気になって読み始めた。
完全なるミステリー。悪夢という内容から、終始得体の知れないものの恐怖を感じる場面だったが、だからこそ終わりまで読まずにはいられず、1日で一気に読み終わってしまった。
読みやすいし、登場人物のメイン3人も面白く、姿も想像できた。
●真似したい点
・キャラクター
・想像しやすい描写
・夢という難しい要素を扱った話
・恐怖、ゾクゾク感
●う〜んな点
・夢を分析する技術面の話
・事件解決後をもう少し膨らませて楽しい雰囲気で終わって欲しかった
●感想・気付き
話の中で出てくる夢を科学する過程・技法は中には難しいものもあったけれど、私はオーディオブックでの読書だったので、声優さんの演技と効果音が素晴らしく、すごくリアルに感じられて自殺の現場も細かい所まで想像できてしまいゾクゾクした。小説はオーディオブックが良いかも!
この話は『夢』を扱っていたので、若干夜寝るのが怖くなったけれど笑、読了していて良かったと思った笑。
今回の事件の発端となったある地方の施設、歌など一つ一つの異質さ・異様さがまた恐怖を煽られて、あまり怖い小説を読まない私は久々にゾクゾクしてしまった。事件としては悲しいラストだったけれど、あまり読まないパターンで面白かった。
続編が出ているようなので、そちらが楽しみ。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?