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牛窪恵「若者たちのニューノーマル Z世代、コロナ禍を生きる」

・本書は、トレンド、マーケティング関連の著書で「おひとりさま」「草食系」を世に広めたほか、テレビのコメンテーターとして活躍する「世代・トレンド評論家」の著者が、中年男が息子を「悪い道(誘惑)」から救おう、という物語を通じて、コロナ禍の若者の消費やトレンド、SNS、働き方、恋愛・結婚観や家族のリアルを読み解いていくマーケティング本である。

・「withコロナ、afterコロナ」時代のいまは、Z世代を中心に社会全体が、従来とは違ったドラスティックなイノベーション、ニューノーマルを求めている。

・Z世代において、コミュ力(コミュニケーション力)は、人との会話や意思疎通などを円滑に行なえる能力を意味する言葉だけでなく、「仲間とのコミュニティにおける、自分の立ち位置」を決める、非常に重要なスキルである。
・なぜコミュ力が重要視されるかというと、後々のヒエラルキーの決定要因になるからだ。ある統計で、スクールカーストの決定要因の第一位に「コミュニケーション能力」が挙げられており、子ども時代から、リアルでもSNSでも「コミュ」で序列が決まるのだ。

・Z世代は恋愛や友人関係に「秘密・親密・厳密」を嫌う。つまり、「情報をオープンにして、ゆるくつながり、もやっとした関係性を求める」感覚である。
・Z世代は裏があることを「汚い」と思う世代で、自分たちがルールを守ろうとする真面目な世代だけに、表向きは「清純そう」「いいパパに違いない」と見える男女が、実は秘密裏に「不倫」などルールを犯すことが許せないのだ。
・Z世代は、「セクハラ」や「ストーカー」「DV」「デートDV(恋人間の暴力)」といった言葉や時間が、ネット上に飛び交った90年代半ばから00年初頭に生まれ、親密過ぎる男女や家族が「こんなに怖い事件を起こした」といったニュースに触れて育った。
・そういった背景から、「深い関係になりすぎると、何かと面倒」なので、「親密」を嫌うのもZ世代の特徴である。
※その他のZ世代の特徴については、本書をお読みください。

・本書は、「ゆるつながりが、安心とネタ消費を呼ぶ」「恋愛もSNSも「秘密・親密・厳密」はイヤ」「規格外の働き方と婚・産・人生設計」「なぜコトや一体感、昭和に憧れるのか?」という章で構成されており、49歳の父親と、大学3年生の息子の入れ替わり物語を通じて、Z世代の素顔をキーワードで読み解いた内容が収録されている。

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