『頼り方』を間違えると依存になる
昔から何かでつまづくとすぐ気分が落ち込み、家族や親しい人に当たってしまう所があります。
その自分の弱さを振り返りまた落ち込み自己嫌悪。
負のループが度々襲ってきます。
私は5年前「自閉症スペクトラムによるコミュニケーション障害」との診断を受けました。
これまで5社ほど辞めていて、4社目を辞めた後の転職活動中にハロワの職業カウンセラーの方に相談したところ、専門機関への受診を勧められたことがキッカケです。
今回は診断を受けてから5年目の今、当事者としての経験から気付いた一つの事実を書きます。
自分を奮い立たせる意味も込めて多少厳しめの文章になっているので、精神的に弱っている方にはオススメ出来ない内容となっています。
予めご了承ください。
『頼る』って難しい
コミュニケーション障害という特性上、中々思うように相手に辛さが訴えられない事が多いです。
見た目はピンピンしているし、支援機関での相談や病院での診察、職場での面談時には緊張と遠慮でどうしても辛い態度を出せないので軽く受け取られてしまうのです。
その結果、溜まったストレスが原因で溢れるように語気を強めた言い方になってしまった事が何度もありました。
最近まで障害者雇用枠を利用していましたが、環境と人が頻繁に変わります。
上司は勿論、支援機関も提供している支援の内容が違うので、ハロワ含め4ヶ所変わりました。
その間それぞれの機関でお世話になった支援者の方は8人。
職業カウンセラーや臨床心理士、ジョブコーチ等々。
そういう時に大事なのは個人情報の共有・引継ぎです。
診断を受けるまでの経緯を1から毎回伝えるのはコミュ障の私にとって至難の業。
支援機関を転々としていた頃は支援者同士で引継ぎを上手くして下さっていたので、話をするのもスムーズでした。
就職後の面談時には支援者を通して説明をしたのですが、障害者雇用に詳しくない上司達に対し上手く伝わらず、2年後上司が変わった際に情報の引継ぎもされていなかったので結局求めていた配慮は受けられませんでした。
現代においてコミュニケーションが出来ない事は、重大な「障害」なんだと思い知らされた経験です。
精神科はあくまでも専門家
私は一人で新しい環境に飛び込む事が凄く怖いです。
だからこそ支援者を頼ることになったわけですが、同時に精神科の先生にも相談をしていました。
「職場のこの人が苦手で対処出来ないんです。」とか。
「夜どうしようもなく悲しくなって眠れない時が辛すぎるんです。」とか。
でも精神科に出来ることは症状に対する対処だけです。
薬で対処できることは対処してもらえます。
私は人生相談にも対処してもらおうという意識にいつの間にかなっていて、不安になることがある度先生にぶつけていました。
「何か辛いことがあると人間関係をリセットしたくなるんです。そんな人間に出来る仕事ありますかね?」なんて相談、答えようがありませんよね。
「リセット出来る仕事でも探せばいいんじゃないですかね」って面倒くさそうに返された時に気付きました。
今思えば、驕りがあったのだなと反省しています。
あくまでも病院は辛い『症状』があった時に頼る場所。
それ以外で頼ったら依存です。
他人には期待をしない事が大事
私は期待をして何か見返りを求める様になったら、それは依存なんだと思っています。
「私の意見を肯定してほしい。」
「私が見ないようにしている負の部分も受け入れてほしい。」
「私の頑張りを認めてほしい。」
これを抱えきれる他人はそうそういません。
個人の感情としてはこういう感情にも寄り添ってくれる方が理想ですが、現実は難しいです。
支援者や医師達は皆仕事で面談や診察をしています。
時に丁寧な対応をしてくれる方もいらっしゃるかもしれませんが、
基本は相手の仕事の範疇で相談をするようにしましょう。
自分で対処できることは自分で。
それでも困難があった時初めて頼る。
そうしなければ傷付くのは自分自身です。
記事をご覧頂きありがとうございます!