見出し画像

【グッドデザイン賞】昭和のチョキ

2024/6/18(火) AM9:39記

6月16日(日),勤め先で開催中のアクセサリーオーダー会最終日。

女性スタッフがお客様をご案内している傍ら,私は事務作業。

見出し画像のような2本の指に跨って装着するリングをご検討。

どの指に着けるか決めあぐねているご様子。

ワンサイズや1点限りのアイテムであれば選択の余地はないので悩まなくて済むのだが,オーダーできるとなれば日常使いに不便がないか,着け心地が良い指はどこかなど熟考する。

このようなオーダー会では全サイズのサンプルが用意されないことが普通で,試着できる指が限られるため尚更だ。

形状は異なるが,スタッフが過去個人オーダーしたリングを持ってくると言い,暫しその場を離れた。

私は丁度,見出し画像のリングを着けて作業しており,お店で取扱いがない別ブランドのリングではあるが類似の形状だったので,箸の使用やタイピングなど懸念されるシーンを例に挙げて,どの指に着けても大きな支障はないという感想をお伝えした。

「ちゃんとジャンケンもできますから」

手をチョキにして最後に一言添える。


このリングに興味を示してくれるお客様が,これまでにも複数名いらっしゃったので,ご紹介する時の決まり文句になっていた。

最低でも愛想笑いくらいは誘えるという私の持ちネタだ。

さて,話は少し逸れるがデザインとは意匠だけを指して使われることが多い。
しかし,私はそれだけの言葉ではないと改めて感じたのである。

舞台衣装や小道具など1回きりの使用ではなく,大衆が繰り返し身につけることを想定しているので,日常生活での支障や,動作の制限,使用環境などの機能条件と美観のバランスを考え,妥協点を探り当て製作・販売までを管理する一連の流れがデザインであると思う。

その過程をすっ飛ばし出来上がりだけを見て,デザインが良い悪いと言う,私からすれば違和感を覚えるアパレル関係の人は多い。

そんな斜に構えたことを考えながら,そう言えば私がジャンケンで使っている,手でピストルを作る"昭和のチョキ"(田舎チョキと呼ぶらしい)は,このリングで実現可能なのだろうか。

気になったのでやってみる。


できた。
グッドデザイン賞です。

nobu Ikeguchiさん(STOCK NYCさん別注モデル)の2連リングは霊丸も打てる仕様なので,『幽☆遊☆白書』ごっこにも支障をきたしません。

以上,「伊達にあの世は見てねぇぜ!」

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