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俺には弟がいた。


今回紹介するお話

「18歳の時、父親が再婚するということで母親になる女性と、弟になるという9歳男の子と出会った男性。
その際にの男の子から手紙を貰ったのだが、その出会いが最初で最後になってしまうとは思いもしなかった」

今回紹介するのは父親の再婚で弟が出来たという男性の投稿です。
このお話なのですが実は「妹」で投稿されているのもあり、どちらが本当なのか、どちらが改編されたものなのかが、正直なところわかりません。
しかし、私が確認した限りでは「弟」での投稿が最も古いので、今回紹介するお話が本当・・・というか、実際に投稿されたものなのだと思います。
※投稿時期は恐らく2002年ではないかと思います。違っていたらごめんなさい。

このお話を元にしたYouTube動画がありましたので、併せて紹介していきます。

投稿内容

「○○おにいさん、こんにちは。僕のお母さんが、今度○○おにいさんのお父さんと結婚するので、僕と○○おにいさんはきょうだいになることになりました。僕はお父さんができることと同じくらい、自分におにいさんができるのがとてもうれしいです。」

俺のおふくろは、俺が18のときに親父が迎えた後妻だが、メス犬だった前のおふくろではなく、本当のお袋だと思ってる。結婚が決まってから、初めて俺はおふくろと新しい弟に会った。半ズボンにブレザー、緊張した9歳の坊主から俺はこの手紙をもらった。

俺も一人っ子で、本当は嬉しかったのに照れくさかったから、かなり無愛想にその手紙を受け取った。だけど新しい弟に会ったのはそれが最初で最後になった。弟はそれからすぐ事故で死んだ。

俺は何でもしてやるつもりだった。中学に入って生意気になってきたらエロ本をくれてやるつもりだった。学校でいじめられたら、仲間連れてお礼参りしてやるつもりだった。タバコをおぼえ始めたらぶん殴って兄貴風吹かして叱り付けるつもりだった。単車だって、俺のお古をくれてやって兄弟で走りに行くつもりだった。「おにいちゃん」から「兄貴」に変わる年頃になったら、そして彼女ができたら、からかってやるつもりだった。弟の部屋にのこのこ現れて、バカやって二人の邪魔をする。「ふざけんなよ兄貴ぃ!」なんて言われたらとっくみ合いの喧嘩をして、おふくろが止めに入って、二人してどやされる、そんな光景を夢に見てた。

葬式では、おふくろよりも俺の方が激しく泣いた。友達が心配するくらいに狼狽して、一人で立っていられないくらいに。タイムマシンがあったら、ほんの一週間前の自分にあって胸ぐら掴んでやりたいくらいに後悔した。もっと優しくしてやればよかった。どんな想いで手紙を書いて、どんなに緊張して俺に手紙を渡したんだろうに。

俺は弟の代わりにおふくろを大事にしている。この人こそが俺のおふくろだと思ってる。「俺のおふくろを粗末にすんじゃねえぞ兄貴」「わかってらぁ!るっせえよヴォケ!!」弟とのそんなやりとりを、今でも空想しながらおふくろに接してる。生きていたら、俺の弟は今年の春、大学に入学していたはずだ。

たった一回しか会わなかったが俺には弟がいた。

YouTube

このお話を元に作られた動画がいくつかありましたので、一部を紹介します。※ご紹介する以外にも動画はあるようです。

/ゆっくりが語る1分で泣ける2ch

【2chショート】元銀行員

さいごに

私のnote記事は営利を目的とはしておりません。
単純に涙した話を皆さんと一緒に共有したいと思い記事にしています。

しかしながら「著作権」などの問題がある場合は削除致しますのでお知らせください。
なお、掲載している画像は いらすとや 様、イラストAC様から頂いています。

最後までゆっくりお付き合いいただきありがとうございます。


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