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堅物の上司


今回紹介するお話

「頼もしいのだけれど、ちょっと近寄りがたい堅物の上司の机には微笑ましい家族写真が飾られていた。写真のことを尋ねると「一番かわいかった頃の写真だからね」と照れ笑いを浮かべながら答えてくれたのだが・・・」

今回紹介するのは、堅物の上司がいたという方の投稿です。
※投稿時期は恐らく2010年と思われます、違っていたらごめんなさい。

このお話を元にしたYouTube動画がありましたので、
併せて紹介していきます。

投稿内容

私の前の上司(課長)は無口、無表情。雑談には加わらず、お酒も飲まず、人付き合いをしない堅物でした。誠実公平、どんな時でも冷静なので頼もしい上司なのですが、堅過ぎて近寄りにくい雰囲気がありました。

そんな課長の机の上には奥さん、子供四人と写った写真が飾られてて、「あの朴念仁でも家族は愛してるんだな」と微笑ましく思ったものです。

何年経っても同じ写真が飾ってあったので、理由を聞いてみたら、「一番かわいかった頃の写真だからね」と照れ笑いを浮かべながら答えてくださいました。それが私の見た唯一の課長の笑顔でした。

そんな真面目一徹、入社以来無遅刻無欠勤の課長が三日続けて無断欠勤。

家に電話しても誰も出ず、親族の連絡先も分からなかったので、部長が直接課長のマンションを訪ね、管理人さんにお願いしてドアを開けていただきました。課長は玄関で倒れていて、既に冷たくなっていました。急性心不全だったそうです。

部長が管理人さんに課長の家族がいつ戻ってくるか聞くと、「○○さんには家族はいないですよ」という返事。あわてて人事部の資料をほじくり返すと、確かに課長には家族がいません。

課長は10年前に中途入社した人なので、それ以前に家族に逃げられていて、写真を見て幸せだった時代を懐かしんでいたんだと思い、少し悲しくなりました。

結局、課長の葬儀にも家族も親族も顔を出さず、血縁の人たちの冷たさにもっと悲しくなりました。

後日墓参りに行くと、立派なお墓が立っていました。死んでやっと家族と和解できて、立派なお墓を立ててもらえたのかと安心して墓石を見てみると、愕然としました。

お墓は古びていて、課長と同じ名字の名前が墓誌にいくつも彫ってありました。課長以外は全員十数年前の同じ日に亡くなっていました。

家族を一度に亡くしてからの十数年の歳月を、彼はどんな気持ちで過ごしていたんでしょうか?二度と会えない家族の写真をどんな思いで毎日眺めていたんでしょうか?

人を遠ざけ、自分のことを決して語らなかった課長の姿を思い出し、涙が止まりませんでした。

YouTube

このお話を元に作られた動画がいくつかありましたので、一部を紹介します。※ご紹介する以外にも動画はあるようです。

(2ch)ひまつぶしチャンネル『LAN』様

ほのぼのちゃん

【2chショート】菊太郎

/ゆっくりが語る1分で泣ける2ch

さいごに

私のnote記事は営利を目的とはしておりません。
単純に涙した話を皆さんと一緒に共有したいと思い記事にしています。

しかしながら「著作権」などの問題がある場合は削除致しますのでお知らせください。
なお、掲載している画像は いらすとや 様、みんちりえ様から頂きました。

最後までゆっくりお付き合いいただきありがとうございます。

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