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パン屋日記

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寝る前の読みものを探している方に。パン屋で働く「わたし」のノンフィクションエッセイをお届けします。やさしくてあたたかい変な人たちがたくさん出てきます。
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#ベーカリー

パン屋日記 # 最終回 雨の日のタクシー

雨の日は、 身分の不相応を世界中の人に謝りながら タクシーで出勤します。 電車も、バスも …

icca
1年前
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パン屋日記 #7 つま先立ちでは、遠くまで歩けないから。

新人は、どうして育たないのでしょうか。 パンの学校を出た期待のホープ・バタ子さんが 入社…

icca
1年前
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パン屋日記 #6 「おしごとでたいへんなことはなんですか」

地域の小学2年生が、 社会科見学にやってきました。 「パンをつくるときにたいせつなことは…

icca
1年前
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パン屋日記 #5 用務員の木村さん

うちのパン屋でいちばんいい仕事をするのは、 用務員の木村さんです。 木村さんは、仕事が壮…

icca
1年前
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パン屋日記 #3 年下の先輩

パン屋の同僚に、 「坂下さん」という年下の先輩がいます。 私よりも3つ年下の女の子なので…

icca
1年前
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パン屋日記 #2 飛べないカラス

パン屋の前のベンチに、 一匹のカラスがいました。 けがをしているのでしょうか 飛ぼうとして…

icca
1年前
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パン屋日記 #1 お客様という神様

無茶なお客さまなんて、毎日来ます。 その度に心から「辞めたいなあ」と思います。 「ちょっと細かいのええかねぇ」と言って 代金の852円を、 全て5円玉で支払おうとするお客さま。 「いいじゃない、852円くらい」と 侮ってはいけません。 全て5円玉で受け取ると 171枚です。 そんなにたくさん、数えていられませんし、 そもそもレジの中に入りません。 「同一硬貨20枚」の原則にのっとって、 丁寧にお断りしました。 パン屋に併設されているカフェレストランから 「ニ