見出し画像

DXの要!! javaアプリのモダナイゼーション - IBM WebSphere Hybrid Edition とは!?

日本の多くの企業で利用されている商用Javaアプリケーション・サーバー、IBM WebSphere Application Server (WAS)。この記事では、2021年に登場した新しいWebSphereライセンス、IBM WebSphere Hybrid Edition についてご紹介します。
WASユーザーに加えて、Weblogic、Tomcat、JBoss
ユーザーや、企業システムのjavaアプリケーションのマイクロサービス化コンテナ化を検討されている方はぜひご覧ください!

1. WebSphere Hybrid Edition とは!?

今日DXの取り組みの1つとして、既存のJavaアプリケーションのモダナイゼーション(クラウドへの移行、マイクロサービス化、コンテナ化など)に取り組まれている企業は多いと思います。移行方法に悩まれたり、移行が進んで新旧システムが混在している中で、SWライセンスを無駄にしているケースなど、色々な課題に直面してるのではないでしょうか?IBM WebSphere Hybrid Edition は、これらJavaアプリケーションのモダナイゼーションで出てくる新たな課題に対応しています。

IBM WebSphere Hybrid Edition(WHE) は、簡単に言ってしまうとWASとモダナイゼーションのための周辺ツールを1つにパッケージングした、柔軟なWebSphere ライセンスです。これまでは、WAS ND、WAS Base、WAS Liberty Core のWebSphere ライセンスを其々購入して其々のエディションを利用してきましたが、WHEライセンス1種類で自由に切り替えてWASが使えるようになります。
例えば、WHE 1VPC(Virtual Processor Core)ライセンスで、1 Core分のWAS ND、4 Core分のWAS Base、8Core分のWAS Liberty Coreとして、柔軟に切り替えて利用いただけます。そのため、WHE 1ライセンスで、1 CoreのWAS NDを稼働させていたところから、WAS Baseで4Coreの環境に柔軟に移行させることが可能です。ライセンスコストを無駄なく使いながら移行に取り組むことが可能です。
また、WHEライセンスはオープンソース版LibertyのOpen Libertyのサポートでも利用することが可能です。WHE 1VPCライセンスあたり、4 Coreで実行されるOpen Liberty環境のサポートをカバーしています。

WASを稼働させる環境は従来の仮想マシンに加えてコンテナ環境で実行されるWASのライセンスとしても活用することが可能です。お客様がオンプレミスからクラウドやコンテナへとアプリケーション・モダナイゼーションを進める過程で必要なランタイムを組み合わせてライセンスを無駄なく利用いただけます。既存のWASライセンスをWHEにアップグレードすることもできるのでぜひご相談いただければと思います。

WHEには、アプリケーションのマイクロサービス化やコンテナ化を支援するモダナイゼーションツールや、WebSphere Libertyへの移行支援ツールも含まれています。この後ご紹介していきたいと思います。

WHEに含まれるもの
WebSphere Application Server
・ WebSphere ND
・ WebSphere Base
・ Liberty Core
・ Open Liberty
IBM Modernization & Developer Tools
・ Transformation Advisor
・ Mono2Micro
・ WebSphere Migration Toolkit
IBM Cloud Foundry Migration Runtime

2. IBM Modernization & Developer Tools

WHEでは、ライセンスを追加購入することなく、アプリケーションのマイクロサービス化やコンテナ化を支援するモダナイゼーションツールを提供しています。

2-1. Transformation Advisor (TA)

Transformation Advisor (TA)は、tWAS、WebLogic、JBoss、Tomcatとその上で動いているJavaアプリケーション、の両方をスキャンして、WebSphere Libertyへの移行、およびコンテナ化するためのレポートや、コンテナ化に必要なDockerファイル、WebSphere Libertyの構成ファイルなどを自動的に生成するツールです。アプリケーションのみをスキャンすることも可能です。

既存Javaアプリケーションのコンテナ化やLiberty化を検討している方にとって非常に有用なツールです!現在、WebLogic、JBoss、Tomcatを使っていてWASを使っていなくても大丈夫です!90日無料トライアル版がありますのでぜひご覧ください。

Transformation Advisor (TA)について
コンテナ技術の普及により,Java EEを利用した業務システムでもコンテナへの移行がさかんに検討されるようになっています。TAは,既存のJava EE環境と,その上で動いているアプリケーションを分析し,WebSphere Libertyを利用してコンテナ環境へ移行するための調査をおこない,移行の難易度を判定するためのツールです。アプリケーションの構成や,移行に必要な修正箇所をレポートしてくれます。また移行に当たって必要なプロジェクトや構成ファイルのひな形を作成してくれる機能もあります。

出典:TA活用ガイド

2-2. Mono2Micro

Mono2Microは、AIを活用してJavaモノリスからマイクロサービスへの変換を低リスク・低コストでサポートするモダナイゼーション・ツールです。アプリケーションをマイクロサービスのセットにリファクタリングできる方法を推奨したり、Liberty マイクロサービス間の通信を可能にするコードを生成します。Mono2Microの詳細はこちらをご覧ください。

90日無料トライアル版がありますのでぜひご覧ください。

こちらのブログにTAとMono2Microについて掲載しています。ぜひご覧ください。

2-3. WebSphere Migration Toolkit

Javaアプリケーションのバージョン間の移行やWebSphere Liberty へのマイグレーションを診断するツールです。アプリのEAR/WAR を直接分析し、使用されているAPIや機能を調査して、アプリケーションがWebSphere Liberty、tWASで実行することができるかを以下のように結果を表示します。ソースが不要で、サーバーでのツール実行も必要ないため、移行前に簡単に調査することが可能です。

3. IBM Cloud Foundry Migration Runtime

WHEライセンスで利用してCloud Foundryアプリケーションのモダナイゼーションを進めることが可能です。IBM Cloud Foundry Migration Runtime は、Cloud FoundryアプリケーションをOpenShift 上にリフト&シフトをサポートする機能を提供します。こちらに詳細を記載しています。

ここまでWAS本体,およびモダナイゼーションのための周辺ツールをパッケージしている柔軟なライセンス、WebSphere Hybrid Edition についてご紹介してきました。
こちら↓の記事では、WHEの動画について紹介しています。ぜひご覧になってみてください。

当記事に少しでもご興味お持ちいただき、さらに詳しい情報をお知りになりたい場合は、ぜひ下記アンケートよりお気軽にお問い合わせください。
ご記入いただいた方には、貴社の今後のDX変革にお役立てできるIBM の最新情報をお届けします!

どうぞよろしくお願い申し上げます。フォロー&記事のシェアをしていただけますと幸いです。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?