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Hiring in a Time of Crisis(危機的状況下での採用活動)

本日はHR(特に採用をされている方)向けに、有益だと思われる情報を提供させて頂きます。この記事は1週間で330万件の失業保険申請がだされたアメリカ、ニューヨークに拠点を置く採用コンサルティング会社EREの記事です(2020年3月21日時点)。ちなみに、330万人は都民人口の23.7%、即ち5人に1人が職を失う、ということに相当します(2019年10月31日時点)。

このような不安な状況下でも、HRまたはリクルーターの方は動き続けています。しかし、後ろ向きでいるのではなく、状況を受け入れ、前向きに、「出来ることは何だろうか」という事を考えることが大事だと思います。

マインドセット・スキルセット・ツールセット

著者のMary Faulknerは、3つの準備が必要と言っています。

①この状況に対するマインド(気持ちの持ち方)の準備
②新しい採用プロセスをこなすスキルの準備
③オンラインでの採用プロセスを実現するツールの準備

マインドセット:Let it go(放っておく)

様々な情報が錯綜する中、私も含め、不安な気持ちは当然あります。

・職を失ったらどうしよう、
・大切な人が感染したらどうしよう、
・コンビニしまっちゃったらどうしよう、

しかし、不安に駆られ何もできなくなる、という事ではなく、以下のような心構えをすべきだと言っています。

① Accept that this situation could go on for a while.(この状況がしばらく続くという事を受け入れよう)
② You’re going to have to over-communicate.(恐らく、コミュニケーションの回数は増えるだろう)
③ Old-school mentality about having to “look a fella in the eye and shake his hand” isn’t going to cut it.(相手の目をじっくりと見て握手する、というこれまでの慣習はなくなるだろう)
④ You are going to have to rethink onboarding.(入社受入のプロセスを再考することになるだろう)
⑤ See the disruption as an opportunity.(この混乱を”機会”として捉えよう)

勿論、物事の状況は都度変化するかもしれません。私たちは変化という物が苦手かもしれませんが、この混乱が、もしかたら次の、将来への機会となるかもしれないのです。オンラインでのトライアル的な取り組みが今後皆さんのパフォーマンスを高めてくれるかもしれないのです。

「必ず良くなる」と希望を持ち続け、良くなる時までの準備として今の時間を使いましょう、ということですね。

スキルセット: あなたは、あなた自身が何をしているか、を本当に理解しているか?

新しいプロセスの中では、新しい道具を使う事や環境の変化からこれまでは必要でなかったスキルが必要になります。それは、HRのみならず採用プロセスに関わる全ての人に言える事です。

① Don’t assume everyone can navigate video calls, or even conference calls.(すべての人がWeb面接・Web会議にネガティブだと思わないこと)
② Rethink who should be participating in the hiring process.(誰が採用プロセスに関わるべきなのかを再考する事)
③ Train people on the new process — a lot.(新しいプロセスに関わる人を教育しよう)

従って、Webでのコミュニケーションに対する見方を改めつつも、新しいプロセスの中で必要なスキルを明確にしましょうという事を言っています。例えば、これまで対面での面接しかしてこなかった社長はSkype使えますか?ご自分でログインして、候補者にテキストを送って、電話を押して、問題があったら社長は対処できるのでしょうか。

HRは、採用のプロセスを考えるに際してどのプロセスで誰が困るのかを明確にし、必要とあれば別のオプションを考える必要があります。

・Skype
・Zoom
・WebEx
・GotoMeeting

などなど、様々なツールがありますが、必要なツールを準備したら、スムーズな面接を行うためにきちんとしたトレーニングが必要となってくるという事です。面接は、面接官にとっては「10回のうちの1回」かもしれませんが、応募者からすると「1件のうちの1件」です。

だからこそ、事前準備が必要なのです。

ツールセット: You Can’t Build a Bridge With a Sponge(スポンジで橋を建てることはできない)

この章では、選考の質を担保する上では、適切なツールが必要であり、矢次場に用意したものでは選考の質を担保できない。という事を述べています。

① You’re not always going to know what tools you need. (あなたはどのツールが必要かという事をいつも知れるわけではない)
② Use the tools you have in new ways — or the ways they’re supposed to be used.(新しい方法でツールを使う、または使われるべき形でツールを使う)
③ Explore your options.(新しいオプションを開拓する)
④ Not every tool is technology-only.(すべてのツールにおいて技術的なものだけが問題ではない)

従って、複数のツールを試し検証するプロセスが推奨されていたり、同一ツールにおいても開発目的に沿った使用方法、または新しい使い方を開拓することの重要性を説いています。

更にもっとも肝となる部分は、「④ Not every tool is technology-only.(すべてのツールにおいて技術的なものだけが問題ではない)」という部分です。面接の精度や質というものは「構造化された面接(見抜きたい能力に基づき、標準化された質問、標準化された評価基準を基に判断していくプロセス)」が最も重要であるということが述べられています。

どのような手段を使っていたとせよ、面接の目的やあるべき面接の姿を忘れずに、目の前の応募者と変わらぬ気持ちで対峙していきましょう。


新社会人の皆さん、そして社会人〇年目のあなた、おめでとうございます!


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