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ナイフで刺されたように終わる夏。

青春の夏って、どんなんだろう。

ワクワクして迎えた、夏休み。

私は、好きな人ができたの。

彼は、従兄弟の幼馴染で小さい頃から
存在は知っていたけど、
特に会って話したこともなく。

ある日のインスタのストーリー。

彼が、バズ・ライトイヤーの映画見に行きませんか?

私は、思わずはいって押しちゃった。

そしたら、彼からのDM

一緒に行く?

初デートに映画館になった。

映画が始まる前に少しだけ話して、

映画を真剣に見てた。
途中、彼は眠たそうにしてて、
なんだかかわいいなって思ったのを覚えてる。

夕方、映画が終わると、
特に夜ご飯を食べようとなったわけでもなく。

そのままお別れすることになって、
おうちまで送ってくれた。

話しながら帰った道は、
いつもより何倍も早く時間が過ぎちゃった。

お家に帰ると彼からの連絡。

今日はありがと、また遊ぼ。

とっても短かったけど、
素直に嬉しかった。


ラインで、花火の話題になった。

見に行きたいね。

でも、私は海外の学校に行ってるから
日本にいるのは8月の中頃、

だから、手持ち花火したい!
そう提案したら、
彼は、いいよ。

二人で今度は花火することになった。

当日、彼は自転車を押しながら、
花火を片手に持ってた。

空は薄暗くなってて、
二人で、河川敷まで歩いた。

誰もいなくて、
なんだかドキドキした。

音楽をかけて、
ロウソクに火を灯した。

手持ちの花火から一緒にして、
少しだけ、距離が近くなった。

帰りにあいすを買った。
夏限定のスイカバー。

2人で夜の公園へ。
遊具に座って、おしゃべりした。
たわいのない会話が楽しかった。

夜ご飯の話になって、私がカレーって予想した。
彼は絶対それはない、なんて

そんなどうでもいい話ばかりで盛り上がった。

夜の11時ぐらいまでいたっけな。

帰りは彼がお家まで送ってくれて、

家についてもすぐにラインで話した。
今日はありがとね、楽しかった。

彼からの返信が楽しみだった。

返信が来た。

ねえねえ、
まさかのね、今日の夜ご飯カレーだったの。

なんの報告と思ったけど、
それすらも可愛いなって。笑

そのまま、明日のお昼ご飯の話になって、
私がラーメン食べたいっていったら。

それあり。

まさかの展開。

一緒にラーメンを食べにいくことになった。

次の日、少し雨が降ってた。

傘を刺してワクワクしながら、
彼が待つラーメン屋さんへ。

昨日ぶりだね。なんておちょけて、
ラーメン屋さんでラーメンを食べた。


私も彼もラーメンを啜りながら、
話してたけど、緊張してるからか、
全然食べられなくって半分くらい残した、

悪いなと思いながらもこれが恋の病か。
そう思った。

その日、彼は塾に行く予定だったけど、
サボってうちの家に来ることになった。

2人で余命10年をみた。

2回目の映画、
ソワソワした。

だけど、2人の距離が縮まるわけではなく、
映画は最後まで見終わった。


そして、また次の日。
彼がお家に来た。

その日は外が暑かったから、
クーラーを18度まで下げた。

部屋がとっても涼しくなって、
と、同時にホラーを見ることになった。


2人の距離がだんだん縮まった。
毛布に隠れながら、2人で映画を見た。

映画を見終わる頃には手を繋いでた。

嬉しかった。

そのままキスされた。

びっくりしたけど、これが映画の力っていうやつか。


そのタイミングで親が帰ってきた。

最悪すぎるタイミング。

2人で横に座ってただけにも関わらず、
人生の終わりと思うくらいに気まずい空気が流れた。

彼を塾に帰すことにした。

悪かったなって思ったけど、
どうすることもできなかった。笑


そこから少し時間があいた。


気まずくなっちゃって、
なんだか遊びに誘いにくくなっちゃった。


そんなとき、私の従兄弟が、
お泊まり会しよ!彼も呼んであげる!

そう言ってくれたので、
彼と従兄弟とそして何人かのお友達と
お泊まり会が開かれることになった。


彼に一週間ぶりくらいにあった。

でも、彼は気まずそうにしてて、
私だけに全く話さなかった。


理由はわかってたけど避けられるのがつらくて、
他の女の子に嫉妬した。

私の友達と仲良くするのはいいけど、明らか仲良すぎて辛かった。

見てるだけで泣きそうになった。

悲しすぎて、早朝に帰った。


そしたら、朝ラインが来てて、

会って話したい。
どこいる?

だから仕方なく、
家にいるから話したいなら来て


そう伝えた。

そしたら、本当に彼来ちゃった。


会いに来てくれたから、
話すことにした。


また、キスした。

怒ってたことが嘘のように私の心は満たされた。


次の日、

インスタを開くと、彼が親しい友達のストーリーを更新していた。              一緒に花火をしたときの写真だった。でも、顔は映ってない。                           花火したい人、はい、いいえ。

一緒に初めて見た映画のことを思い出した。

なんで載せたんだろう。少し不思議に思った

でも、あえて何も反応しないことにした。


また次の日、今日は町の大きな夏祭り。

ずっと前から楽しみにしてた。浴衣を着て踊る日でもあったから。                
彼は、毎日塾だけど、
私が踊るときに見に来てくれた。

親もいたから、すぐ帰っちゃったけどね。

舞台の上から、
彼が笑ってこっちを見てるのが見えて、                                  とっても嬉しかった。


お祭りを一緒に回れなかったのは
少し残念だけど、

代わりにみんなで
夜バーベキューすることになった。


なんてワクワクするんだろう。

そう思いながら、

夜、おばさんの自転車を借りて、
河川敷まで向かった。

まさかの二人で花火した場所と
同じでびっくりした。


でも、彼は友達がいると全く私に話しかけない。

だんだん辛くなってきて、
でもその気持ちを隠した。


みんなで盛り上がってる時に、今何時ー?って

誰かが聞いたので、近くにあった彼の携帯で時間を確かめようとした。


そしたら、彼の携帯に通知が来た。

花火いついく?楽しみだね。


女の子からだった。


びっくりした。頭がまた真っ白になった。

彼が私の顔を見て、内容見た?って

うん。

見ちゃったけど。


最悪な空気が流れた。

私はもういいやって思って、

他の友達と話してた。


でも、友達が気を遣ってくれて、

二人で、話すことになった。


あの一緒にした花火の場所で。

私は聞いてみた。

あの女の子のこと好き?

そしたら、ただの友達。

だけど、女の子は彼のことが
どうやら好きらしい。

しかも1年前からアタックされてるんだって。


花火のストーリーのことを思い出して、

辛くなった。


でもそれ以上に友達の前では私と全く話さないで、

拒否してくることに腹が立った。


二人で話す時間は辛かった。

彼は、私が日本にいたら好きになってたって言ってきた。

だから、俺、付き合われへんで。って言われた。

でも、その言葉を聞いてもあんまり辛くなかった。


彼がそれ以上に好きになることがとっても怖いこと知ってたから。

ツンデレだけど、ほんとは寂しがりやで、ガラスのハートの持ち主だから。


彼は、涙ぐんでて、私も泣きそうだった。

でも、お互い必死に堪えて、辛いことを誤魔化した。


私たちはもうすぐ離れちゃう。

お別れだから、一緒にいられない恋愛の辛さは知ってる。

前の彼が教えてくれたから遠距離はできない。


その夜、花火をした。

あまり楽しい花火じゃなかった。

でも、まあいっか。


夜はおばあちゃんの家でみんなでお泊まりした。

また、彼が友達ばかり話して、

私のことはどうでもいい。そんなふうに振る舞ってくるから。

私は辛すぎて泣きながら家に帰った.


この恋愛はもう続けれられないことを知って

泣いて辛くて、ボロボロになって帰った。


次の日から、友達とプチ旅行に行く予定だったから、

その友達に相談した。


ボロボロすぎて、正直どうすればいいかわかんない。

素直にそういうと、あなたはどうしたいの?って聞かれたから。

彼と一緒に夏の間楽しい時間を過ごしたいだけ。

そう言ったら、私の友達は、

じゃあ彼を旅行に連れて行こう。


そう言われて、急遽、彼の家まで迎えに行くことになった。

彼は塾があるから、って旅行に行くかめちゃくちゃ悩んでたけど、

勝手に連れ出して、一緒に行くことにした。


こんなこと初めてすぎて、
昨日の泣いてボロボロだった日が

嘘みたい。

辛いことは置いといて、今を楽しむことにした。

友達の彼氏も連れていくことになって、急遽ダブルデート。

幸せいっぱいの時間がはじまった。


夜は、海に行って、誰もいない海で4人で泳いだ。

夏だけど、やっぱり夜は寒くて、笑


気づけば私たちは誰よりもカップルっぽかったと思う。

おんぶされて、海に入って上がってくる時は手を繋いだ。


4人で花火をすることになった。


3回目の花火。いつも花火がそばにいるね。

最高にたのしかった。この時が終わらないでって心の中で何度も思った。

夜はアイスを食べながら、みんなで音楽を聴いて楽しんだ。


幸せの夜だった。二人で手を繋いで寝た。

音楽を流して歌ったり、話したり、

そういうことはしなかったけど、それが逆に良かったな。


次の日の朝、また海で泳ぐことにした。

相変わらず追いかけると逃げる彼だけど、大好きだな〜って思った。


海で泳いだ後、友達カップルが先にお風呂に入った。

上がった後、入ってきなよ〜って言われて、なぜか彼と二人で入ることになった。笑

まあ、もうそうなるとさ、心の関係。ってわけ。笑

楽しかったし、まさかの彼の初めてだった。


びっくりした。彼の初めてを奪うことになっちゃったな。

明石焼を4人でお昼に食べに行った。


とっても美味しくて、

まさに幸せってこういうことかって思った。


4人でいるのが楽しすぎて、

急遽おばあちゃんのお家にもう一泊することにした。


夜はみんなで映画を見て、

川の字で仲良く横になって寝た。

幸せだった。


その日、友達カップルは流石に家に帰らないとダメでお別れしたが、


私たち二人は、夜ご飯を食べにいくことに。

串カツ屋さんで二人でセットを頼んだ。未成年だけど、ほろよいでお家まで帰った。

まさかの家に親がいないことがわかり、旅行中だったことを思い出したので、

一緒にお泊まりした。次の日ネイルで、朝早くから私は起きたが、彼は隣の部屋で爆睡していた。

しあわせだった。


流石に帰らないとってなったけど、
夜ご飯の時には一緒にまた会うことにして。

おばあちゃんのお家にいとことみんなでお泊まりした。

ずっと一緒にいた夏。

今はもうない。

どこか夢のようだった夏の話

そんな夏が恋しい。

































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