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人を幸せに!地域を元気に!スタバ信念の経営術(カンブリア宮殿より)

こんにちは。やまりです☺

本日は、「No.1カフェチェーンの経営術を知りたい」という方に向けての記事です。

カンブリア宮殿の【傑作選】として現在TVerで無料配信中(1月12日㈬16:59終了予定)スターバックスコーヒージャパン(2021年6月24日放送分)の独自の戦略をご紹介します。

スターバックスの概要

1971年にアメリカ・シアトルで、コーヒー豆の販売店として創業し、当初は小さなお店からスタートしたスターバックスは、元CEOハワード・シュルツ氏によって世界83の国と地域・約3万店のカフェチェーンへと成長しました。

ドリンクメニューはコーヒーを中心に約40種類あり、メインのドリップコーヒーは日替わりで提供しています。
スタバ最大の売りは、有料・無料のさまざまなトッピングがあり、自分好みのドリンクにアレンジできる点です。

「コーヒーを出すだけではなく、安心して家族や友達と語り合える場所」や「会社や家の延長にあるような人間関係を築いていける場所」をつくろうと、自宅でも職場でもない第3の場所❝サードプレイス❞を提供し、お客とのコミュニティーを作り上げているところがスタバ成功の秘密と言えます。

他のカフェチェーンにはないスタバの武器として❝接客❞が挙げられます。
接客に関するマニュアルは全くなく、❝パートナー❞と呼ばれるスタッフ個々人の裁量に委ねられています。
元CEOハワード・シュルツ氏も「事業を続けていく上で目的とするのは、お客の財布からお金を取ることではない。お客との関係を確立させることが大事だ。」と述べています。

日本へ初出店を果たしたのは1996年で、それまで男性客が主流だった日本式の喫茶店とは対照的に、明るく清潔なスタバは女性客を惹きつけ、たちまちカフェブームが起こり、今では全国に1,637店舗を構えるNo.1カフェチェーンとなっています。

コロナショックが始まった年の春には1,200店舗を休業しましたが、再開すると新店舗を約100店オープンし、王者の底力を見せました。

国内カフェチェーン店舗数(2021年)
1位 スターバックス 1637店(3月末)
2位 ドトール 1080店(5月末)
3位 コメダ珈琲 899店(2月末)

(第2位のドトール、第3位のコメダ珈琲についての記事も過去に書いていますので、気になった方はぜひチェックしてみてください!)


CEO水口貴文氏のプロフィール

1989年上智大学卒業後コンサル会社へ。
イタリア・ボッコーニ大学に留学しMBAを取得。
帰国時には、バブル崩壊の影響で家業の靴製造卸売会社が経営危機に。
コストカットのため、500人いた従業員を200人にまで縮小するも、業績は上向かず、会社は従業員ごと他の会社に引き取ってもらう。
家業での体験を通して強く思ったことは、「どんな格好いいことを言っても会社は利益を出して資金を回すのが大切。そうでないと働いている人を守れない。人が成長する組織でありたい。」
2001年34歳でルイ・ヴィトンジャパンに入社し、ブランドビジネスの神髄を学ぶ。
2010年ロエベジャパンのCEOに就任。
ある日運命を変える1冊の本「スターバックス成功物語」と出逢い、ハワード・シュルツの理念に感銘を受ける。
「きちんと会社が利益を出していくことで働く人へ還元していく。還元していくことで人が成長し社会にも貢献していく。だから新しいチャレンジもどんどんしていく。人が中心にいて人を大切にしている会社だった。」
2014年スターバックスコーヒージャパンに入社し2年後にCEOに就任。
以来ずっと人が主役となる店づくりを進めている。
そのため、何より大切にし多くの時間を割いているのがパートナーとの対話で、全店舗のスタッフ(パートナー)は4ヵ月に1度店長と面談している。


独自の取組み①リージョナルランドマークストア

「今は家から出られず、少し社会が分断されてしまう時代。温かい人と人とのつながりを提供することが我々の仕事であり、それがすごく今求められている」と話す水口氏が特に力を入れている取組みとして、地域の人にとって特別な存在であるようなスターバックス❝リージョナルランドマークストア❞が挙げられます。

リージョナルランドマークストアとは、地域を象徴する場所で地元の人々が集える店のことで、現在は全国に28店舗あります。

この番組では、
・鹿児島県仙巌園店(旧薩摩藩主・島津家の事業所だった登録有形文化財に出店)
・神戸北野異人館店(異人館をまるごとスタバに)
・大宰府天満宮表参道店
・沖縄本部町店
・京都二寧坂ヤサカ茶屋店(世界初の暖簾があるスタバ、世界に1つだけ座敷があるスタバ)
がその例として紹介されていました。

コロナ禍で観光客がほとんど来ない今、店は地域の中で本来の役目を果たしており、スタバは地域との共存を進めています。

スターバックスは外資系企業のため、「日本の伝統的なものを使うのは…」という意見もあるようですが、元々あったコンセプトを崩さないことを一番大切にし、スタバが入ることでメンテナンスもきちんとやることを地域の人に説明していくことで理解を得ているそうです。


独自の取組み②47JIMOTOフラペチーノ

25周年を迎えたスターバックスコーヒージャパンが、「地域に根付いたスターバックスをもっと作っていこう」「地元のパートナーが開発したフラペチーノを作れたら」とスタートしたプロジェクトが、47JIMOTOフラペチーノです。

47都道府県別その土地でのみ販売する限定商品で、地元のスタッフからアイデアを募集し、その地元のことを調べ尽くしてみんなで作り上げたそうです。

ただ商品を作ることが目的ではなく、商品を間に介して店舗スタッフと地元のお客がつながるきっかけになれば、という思いもあり、その背景として、「お客さまの日常に活力と潤いを」という、ずっと変わらず一番大切にしているスタバの存在意義とも繋がっています。


独自の取組み③聴覚障がい者中心の店

2020年6月にオープンしたスターバックスnonowa国立店では、スタッフ(パートナー)は聴覚障がい者が中心となり、手話での接客を基本に運営しています。

現在、障がいのあるパートナーは368人、うち聴覚障がい者は63人で、本人たちの強い要望から彼らが中心となって働く店のオープンに至りました。

キッチンには独自に開発したシステムを導入し、通常のお店ではコーヒーが出来上がるとタイマーが音で知らせるものを、ここでは振動で時間を伝えるデジタルウォッチを使っています。

このお店の開店にあたり試験的に運用した鎌倉のお店での話が印象的だったため紹介します。
関東の聴覚障がいのみんなを集めて3時間だけオペレーションをやってみたところ、「最高に楽しかった。今日は第1言語(手話)でほとんど話せた。」と言われ、簡単にダイバーシティー&インクルージョン(多様性の受け入れ)と言ってはいけないと気付かされたそうです。


最後に

今回は、カンブリア宮殿の内容をもとに、スターバックスの独自の戦略についてご紹介してきましたが、いかがでしたか?

この記事で紹介した内容以外にも、中目黒にある国内最大のスタバ「スターバックス リザーブ ロースタリー 東京」や、若手アーティストを応援する美術館のような「京都BAL店」、また❝サーバントリーダーシップ❞制度についても本編では取り上げられていたため、気になった方はこの3連休中にでもぜひ見てみてください!


最後まで読んでいただき、ありがとうございました!

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