心を元気にしてくれた先輩の話 ー若干抑鬱だった私が効いた心の薬ー

最近、なんだか調子が良い。
ポジティブの塊みたいな人に会ったおかげ。

以前からその先輩は超絶明るかった。
やかましいぐらいにゲラゲラ笑うし、出社したらいつだって
「Iちゃ〜〜ん!」
って言いながら手をぶんぶん振って、
今日も職場で私と会えたことを心底から楽しそうにする人だった。

彼女は小柄な私よりもさらに小柄で、
高さ1.5mぐらいしかない低くて狭い枠組足場を、
檻から逃げ出したハムスターのようにたぁーっとすごいスピードで早歩きで歩いていく。
反対に、デスクの前ではじっとしていられない人だった。

そんな彼女が一年ぶりに上京した。
たわいもない話をした後、
彼女が突然、自分がどうしてこんなに明るくなったのかを教えてくれた。

きっかけはアイドルだった。
それまでは進学校の最下位付近の常連で何をしても楽しくなかった。ネガティブだったし、見た目も暗かった。

ある日、たまたま見たテレビで例のアイドルを見つけてのめり込んだ。
彼女曰く、
「若い時ってなんでもできる!って思うねん。やから、そのアイドルの彼女になろうと思ってん」
過去のドラマや映画、バラエティー。
なんだって見た。
見て見て見て、見続けて、夜ふかしが増えた。
さらに成績順位は下がっていった。
お母さんも心配したようだ。


なんかのインタビューで
「笑い続けていると良いことがある」
みたいなのを彼が答えたそうだ。

そうか!笑い続けていれば良いのか!と思い、
毎日辛いことがあってもとにかく笑い続けた。
だって私は彼女になるんだから!

そういう、不純な動機(?)から始めた笑顔生活だったが、
どんどん毎日が楽しくなっていた。
周りの人も彼女の変わり様にびっくりして、どうしたん?って思っていたみたいだが、
あまりにも太陽のように明るいので
「S(その先輩の名前)とおると、元気になるわ!」
とよく言われるようになったらしい。
今でも彼女と話すと元気になるというので、彼女の元後輩が1ヶ月に一回決まってLINE電話するようになったらしい。

「私も人間やから、しんどい時ってあるねん。けど、そのしんどさに向き合ってたら余計しんどくなるねん。土日は仕事のこと忘れて遊びまくる!それに、仕事は一人で抱え込んでやるもんやないしな!」

「すっごい悲観的な人っておるやろ。人の悪口しか言わんような。そういう人って話聞いてるとかわいそう…って思うねんな。そんな嫌なことに時間費やしとったら、もったいないやろ!もっと楽しく生きた方がええやろ。人生そんな悩んどるほど長くないねん」

「わたしな、いつだって死ぬかもしれんって思いながら生きとるんよ。仕事柄、いつ敷鉄板の下敷きになってもおかしくないし、足場から落ちるかもしれん。クレーンの荷物が外れて振ってくるかもしれん。でもな、この仕事ついとらんくても、いつ死ぬかわからんねん。交通事故とかな。やからな、毎日全力で生きとるねん。一日終わって寝る時に「今日も一日無事に過ごせました。ありがとうございます」って思って寝るねん。」

「毎日な、幸せに溢れとるんよ!例えばな、美味しい食べ物を食べた時。雨だと思って朝起きたらすっかり晴れていた時。横断歩道の信号が運良く続けて青だった時。そういう時な、「嬉しい!」「よかった!」って思うようにするんよ。そしたらな、ちっちゃなことでも感動するってゆうか。幸せになれるんよ。せやから、高級なもん買わんでも心が満たされるんよな」



他人の言葉で人生が変わるなんてあんまり信じてなかったけど、変わることってあるんだな。

今、確実に運気が上がっている。


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