七つの海の精

七つの海の精は

北斗七星を目指し旅に出た

その途中

ひとりが火星の炎で蒸発し

ひとりが水星の水に溶けこみ

またひとりは金星の女神の涙となった

残された精霊は旅をあきらめ

月の裏側に棲みついた

故郷の海を恋しく想い

それが引力となって

潮の満ち引きが始まった

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